想い雲: みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-3 時代小説文庫)

著者 : 高田郁

• 角川春樹事務所 (2010年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[鮎さんの感想 · 2012年5月2日]

みをつくし料理帖シリーズ3作目。
野江ちゃんとの再会に涙。幻想的な再会シーンが印象的でした。
そしてふきちゃんと健坊にも涙。ふきちゃんに注がれるつる屋の面々の愛情に満ちた眼差しが文面から溢れ出しているようで心温まりました。澪の優しさと強さにはいつも憧れます。
そして小松原と澪の関係にも少し進展が…と、いうより澪の中で小松原への思いがいつの間にかはっきりとした恋心に変わっていました。源斉先生派のわたしとしては少し悲しくもあるのですが（笑）

[kanakana1110さんの感想 · 2012年2月15日]

宮部みゆきさんの時代物が好きで、似たようなものを探して巡り会ったのが高田郁さんでした。

本作はみをつくしシリーズの第3弾。相変わらずどの料理も美味しそうで食べてみたいです。

そして澪の仕事に対する熱意にはいつも心を打たれます。自分も、謙虚に頑張ろうと励まされます。

野江ちゃんや小松原の伏線も少しずつ動き出す予感。続きが楽しみです。

[永遠ニ馨ルさんの感想 · 2011年12月31日]

澪が料理人として、さまざまな出来事を乗り越えながら、徐々に成長してゆく。

1章では、シリーズにして初めての、悪人らしい悪人が登場(小物ですが)。
ただそれによって救われた部分があるのも、この作品の良いところだと思う。
親友を想いあう強くてやさしい気持ちがテーマの二章。
白い集団が茶目っ気を残して護るもの。
ずらした白狐の面から覗いた切れ長の美しい目が、優しく笑っていた。
自らの不遇に腐ることなく生きてゆく人々。
その姿はやはり、いつの時代も美しいな。

[真田小僧さんの感想 · 2011年11月8日]

更に旨い！

いつも九月に常月夜

天災を除いて世の中で一番恐ろしいのは、妖怪でも化け物でもなく、生きている人だと思う。だが、恐ろしいのもひとだけれど、同時にこの上なく優しく、温かいのもひとなのだ。

[pokopoko0713さんの感想 · 2011年10月12日]

みをつくしシリーズ第三弾。
健坊の初雁は泣けた。

どの話に出てくる料理も美味しそうだし、話も毎回良い。

[norimotokさんの感想 · 2011年4月29日]

映像化して欲しいと思う。主人公の澪の行動は疲れている現代人にも共感でき、「明日も頑張ろう」と思わせる。それを映像で見てみたい。いかにも美味しそうな料理の数々もぜひ。

[木村晴美さんの感想 · 2010年12月23日]

江戸時代の料理、美味しそう。

[あやごぜさんの感想 · 2010年11月3日]

シリーズ３作目。
又次がカッコイイ！

[sanaさんの感想 · 2010年7月2日]

みをつくし料理帖の第３弾。
四つの物語には、おいしい料理一品をポイントに。
とてもいい感じです。
上方から出てきた娘・澪は、蕎麦屋の種市に見込まれ、今では「つる屋」を任されています。
庶民向きだが、上方の料理を基礎に、江戸の材料を生かし好みを考えて、手をかけた細やかな料理。
評判をとったために、模倣が現れるのですが、へこたれずにまた次の品を出していく才能の持ち主。
高価な鰻は出せないので、「う尽くし」で楽しいメニューに。
ご寮さん・芳の赤い珊瑚のかんざしを巡って「豊年星」
芳の息子で行方の知れない佐兵衛の事が少しわかるのですが、思いがけない話に？
「想い雲」は吉原で鱧を料理して欲しいという依頼で出かけていくと…「ふっくら鱧の葛たたき」
はもが噛みつくとは！しかも、血に毒があるって知りませんでした。
「花一輪」の章は、「ふわり菊花雪」
澪は女性ということで偏見も持たれますが、女性の料理人を売りにした店も出ます。しかも、いぜん「つる屋」があった場所に…驚く澪は抗議して突き飛ばされ、足を捻る羽目に。
しかもその店が食中毒を出したために、澪の店が出したのかという濡れ衣で客足が遠のきますが…
又次に来て貰い、酒を出す日を作る工夫でまた繁盛するように。
憧れの小松原に、駒繋ぎという花にたとえられて、ほんのりする澪。
「初雁」は「こんがり焼き柿」
下足番のふきの弟が奉公先から逃げ出して行方不明に…？
けなげな子供達も成長していくんですね。

[になさんの感想 · 2010年6月29日]

シリーズの続きがあるよと姉が貸してくれた。
姿を消した若旦那のことも少し明らかになって、益々続きが気になるよー。いつかは野江ちゃんと外で会えるかな。小松原さんへの恋心はどうなっていくのかな。続編を心待ちにしてる！！

りうさん好きです。

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」