- Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758442046
感想・レビュー・書評
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北海道のいわた書店店主・岩田徹さんによる
一万円選書がきっかけで、
手にした詩集です。
小説や実用書は数多く読んでいますが、
詩集は一冊も持っていませんでした。
そんな中、手にした「深呼吸の必要」は
とても衝撃的な出会いで、
何度も何度も読まずにはいられず、
毎回わたしの心をざわめかせます。
この詩集は「あのときかもしれない」と
「おおきな木」という2つの章から
なりたっています。
特に、はじまりの章である
「あのときかもしれない」におさめられた
9つの連作詩は、
魂がゆさぶられる9つの詩が
次から次へと押しよせ、
深呼吸する間もないくらい引きこまれ、
涙がこぼれます。
あなたの心が血を流しているときにこそ、
ぜひ手にして読んでほしい詩集です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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【3月2日付編集日記】深呼吸の必要:編集日記:福島民友新聞社 みんゆうNet
https://www.minyu-net.com/shas...【3月2日付編集日記】深呼吸の必要:編集日記:福島民友新聞社 みんゆうNet
https://www.minyu-net.com/shasetsu/nikki/FM20230302-761282.php2023/03/02
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子どもの頃に置き忘れていた、大切な何かを思い起こさせてくれる詩集だった。"何か"としか形容できないそれは、読む人によってそれぞれ慈しむ、記憶や感情、思い出だったりするのだろう。解説の小川洋子さんも書いているように、詩のなかで何度も呼びかけられる「きみ」とはこの詩集を読んでいる私たちでもあり、著者本人でもあり、まだ名前さえ知らないあなたでもある。そしてもちろん、詩の登場人物として語られ消えていった人々も。
長田弘の詩やエッセイは彼にしか書けない独特のエッセンスを含んでいた。もう長田さんの新たな作品や文章を読めないということが、とても寂しい。これからもゆっくり大切に、彼の遺した作品を読んでいこうと思う。 -
あのときかもしれない。
気づかずに通り過ぎた瞬間。
いつ僕らは大人になったんだろう?
なにかを諦めたときなのか?
まだ、大人になってないことを願う。 -
日々の生活に疲れた時は、立ち止まって深呼吸をする様に、この本の言葉を辿って心を落ち着かせる。
子供だった頃を思い出し肩の力を抜く。
僕にとっての"あのとき"との連携は「公園」で感じられるみたい。ゆっくりすべき時に気がつけるように公園で深呼吸がいい。 -
詩集というジャンルは久しぶり。
「あのときかもしれない」「おおきな木」の二部構成。
いつおとなになったんだろう、と思いながら
「あのときかもしれない」を読んでいると
私は確かに今紛れもなく大人になっていて
それがとても切なく感じられるのだけど、
子どもの頃の自分だって
いなくなったわけじゃないんだよ、と教えてくれる。
「おおきな木」は毎日の中で何度も読み返したい。
一度読んで終わりには勿体なさすぎる本。 -
読むほどに"忘れていたあの頃"のみていた光景や気持ちがありありと浮かんで胸がきゅっとなる。昼下がりのあたたかな縁側でゆっくり読みたい一冊。
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深呼吸。
忙しい日々の中で、ゆっくり深呼吸をすることはなかなかありません。
長田弘さんの詩を読みながら、心の深呼吸ができた気がします。
童心に返り、あの頃の自分に向き合いました。
思い出して楽しかったり、苦しかったり。
今の私を見て、子どもの頃の私はどう思うのかなって、ふと考えました。 -
散歩、星屑、贈りものが特に心に残った。