あきない世傳 金と銀(十一) 風待ち篇 (ハルキ文庫 た 19-26)

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  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758444255

感想・レビュー・書評

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  • 幸をとりまく人々の魅力、着物の色の美しさ、匂いたつ情景。すばらしき。

  • 210825*読了

    今回もめっちゃよかった!!
    高田郁さん、すごいよ、すごいよ。さすがだよぉ。

    辰年の災厄により哀しみに沈んだ江戸。
    そんな江戸への想いを形にする商いがすばらしい。
    菊栄様の商いも含め、ハラハラする場面から、救いが生まれる場面にいたく感じ入ります。

    太物仲間と手を組み、藍染めの浴衣文化を末永いものにすべく知恵を絞る…。
    その様子がすばらしい。
    時代が変わっても、利己的に動くのではなく利他の精神を持って、商いをすることがいかに大事かということがつたわ回もめっちゃよかった!!
    高田郁さん、すごいよ、すごいよ。さすがだよぉ。

    辰年の災厄により哀しみに沈んだ江戸。
    そんな江戸への想いを形にする商いがすばらしい。
    菊栄様の商いも含め、ハラハラする場面から、救いが生まれる場面にいたく感じ入ります。

    太物仲間と手を組み、藍染めの浴衣文化を末永いものにすべく知恵を絞る…。
    その様子がすばらしい。
    時代が変わっても、利己的に動くのではなく利他の精神を持って、商いをすること、知恵を絞って「買うての幸い、売っての幸せ」を実現させることがいかに大事かということがひしひしと伝わりました。

    金と銀の中でも好きな巻だなぁ。

  • 江戸は火事が多いとこれまで幾度も小説で読んだ事はあったが、何回も焼け落ちた歌舞伎座の下りを読むとその情景が浮かぶような気がした。五鈴屋には暖かい人が集まる。店主の人柄が集めように思う。ハラハラドキドキと人の想いが詰まった第11巻だった。

  • シリーズ第11弾 風待ち編
    良かった 凄く良かった
    途中ヒリヒリもしたけれど次作まで半年待ちぼうけを食らうこちらとしては最高の終わり方をしてくれた
    利を己だけに留めず仲間達に広げる
    なかなか出来ることでは無いそれを 後の世にまで永く永く根付かせるためにその手に出た
    その想いが仲間内に広がり 繋がり 大きくなって帰ってきた
    まさに情けは人の為ならずでした

  • 2021/08/09リクエスト10


    P272
    神仏の仕打ちがどれほど理不尽でもひとは抗えない。生き残ったものは歯を食いしばり立ち上がるしかない。立ち上がって歩き続けるしかない。

    神仏が三度、小屋を焼くなら、三度
    建て直し、芝居であの空に虹をかけるまでのこと



    涙が出そう。
    どうして私ばかりと思うことが多かった。
    でも、そうじゃない。

    幸は素晴らしい人柄で、周りの人もその人柄に惹かれ集まり、人に助けられた人生をおくっている。どちらかと言うと、周りに幸あれ、のような人だから。
    妹に、大切に知恵を絞りつつ守ってきた商売を邪魔され意地悪なことをされても、血の繋がりがあるから、
    邪険にもしない。
    奉公人もそれを皆心得ている。

    そして、別の角度から、別の知恵を絞り商う。
    目先の徳、自分だけの徳を目指さない。
    それが次の浅草呉服太物仲間につながるのだろう。

    歌舞伎だけでなく相撲にまで進出する今回の快進撃。
    お梅どんのお嫁入りもやっと叶い、いい感じ。
    次には何が起こるのか、心配ですが、とても楽しみにしてます。

    いろいろなことが起こる人生、でもこの本のおかげで少し楽しく生きられます。

  • わたしは図書館ユーザーのわりに乱読気味に読むので(落ち着いてゆっくり読みたい…)、同じ作家さんが続かんように蔵書を検索してしまう。

    シリーズものやと続きでばーっとまとめ読みしないんよね。
    (同じ作家さんを続けて読むと飽きてしまう(こともある)ので)

    そうなるとどうなるか。
    シリーズものを読んでる最中に読書をしないターンに入ると

    「このシリーズってどこまで読んだっけ…」

    に、なる。

    またシリーズの冒頭から読み直すのは面倒くさい…(面倒くさい言うな)。

    ちゅうことで、わからんでもいいや、ちゅういきおいで念を跨いで途中から読むわけやけど、


    このタイトルは読んだことあったね…(笑。あるある)。


    ただ、内容がはっきり思い出せんかったし、で、最後まで読んだ。
    終盤はうっかり泣きそうになった。読んでて泣く本でもなかろうに…(失礼)。

    だってやっぱり、物事がうまくいくって爽快やん…。
    よかったなあ…ってなってしまう。今回はめちゃくちゃ気になるところで終わったので、即、続きをリクエストした。

    この作家さんに限ってはまとめ読みしてもええやろ! えらそうやな!


    浴衣のくだりもうっすら思ってたけど、力士と親和文字ときて、
    「これは史実をなぞってるのか!」
    と、思った(今更)。

    フィクションではあるんやろうけど、こういう、限りなくノンフィクションなフィクションは時代小説ならではよね。
    面白い。

    江戸時代末期はほんまに娯楽が昭和と大差ないので、すごいなあと思う。

    さすがに平成、令和とは違う(ところも多い)けど(たぶん家電の進化による影響)、食べてるものとか、娯楽とか…?


    ほんでわたしはもりもりの関西人なので、江戸の気質はなかなかほら、あの、ほら、アレでしたけども(どれやねん)、
    「はあこういうのが流行ってたんですかそちらでは」
    くらいのテンション? いやお前その時代に生きてへんくせになにえらそうに言うねん、やけど、わかるやろ??
    この、幕末は倒幕寄りの考えとかそういうあたりから、ほら??

    せやけど最近は推しが江戸育ちなため、
    そうか…
    と、思ってしまう。

    べらんめえ口調でしゃべるすーすんすとか…みたいんですけど…(笑)。

  • 型染めの技術を太物仲間に共有し、火の用心の浴衣を売り出した五鈴屋。信用を積み重ね次に持ち込まれたのは勧進相撲で力士が着る浴衣の依頼。深川で名を馳せている書道家の書いた四股名を浴衣に散りばめることを思いついた幸は太物仲間と共に手掛ける。

  • 2024.02.21 ★4.2

    ↓↓↓内容↓↓↓

    湯上りの身拭いにすぎなかった「湯帷子」を、夕涼みや寛ぎ着としての「浴衣」に
    ──そんな思いから売り出した五鈴屋の藍染め浴衣地は、江戸中の支持を集めた。
    店主の幸は「一時の流行りで終らせないためにはどうすべきか」を考え続ける。
    折しも宝暦十年、辰の年。かねてよりの予言通り、江戸の街を災禍が襲う。
    困難を極める状況の中で、「買うての幸い、売っての幸せ」を貫くため、幸のくだす決断とは何か。
    大海に出るために、風を信じて帆を上げる五鈴屋の主従と仲間たちの奮闘を描く、シリーズ第十一弾! !

  • 毎年 夫婦で買い物にきてくれるお客さんが 今年はこない。火事にあったんだろうか?
    と心配していたら 旦那さんの方が立ち寄ってくれた。
    なんと相撲年寄で 勧進相撲に関わる人だった。
    力士への浴衣の注文を受ける
    今度こそ 外には漏れないように
    浅草太物仲間にも声をかけ みんなで力士の浴衣を
    一斉に売ることにした。値段も揃える。
    自分一軒の店の儲けではなく 同じ太物仲間の利益にもなるように。
    大盛況となり どこの店も完売!
    近くで呉服屋を営む丸屋さんが 仲間に入れて欲しいという。
    太物仲間の古株だった河内家が
    丸屋さんを入れる時 呉服太物仲間として受け入れよう!
    そうしたら 丸屋さんは木綿だけじゃなく紬も扱えるし なにより 五十鈴やさんも絹物を扱えるようになる。
    と言ってくれた。
    これで 嫌がらせを受けて 絹物を売れずにいた幸たちにも 未来が開ける。
    情けは人のためならず だね!
    いけずな 音羽屋はつっぱって土俵から叩き出そう!

  • 13巻にまとめて記載

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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