本物のおとな論 人生を豊かにする作法

著者 :
  • 海竜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759314809

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  • つつしんで歩く。心の持ちようが歩き方に出るとのこと。
    自分のスタイルを持つ。この場合、スタイルとは人柄を表す。生活からそのスタイルが成り立つ。ただ、学校生活では半ば生活を停止させているから、スタイルが育ちにくい。
    落ち着いた声で話すのが大人である。
    曖昧な言葉にも美学がある。論理的な場合が求められることもあるが、曖昧さも大切だと感じる。
    言葉を包むのが大人。むき出しで話をしない。いかにも日本的である。
    言ってはいけないことを知るのが大人。
    団体生活が大人を作る。
    共同生活による人間形成を考えず、知識の習得のみを目指してはいけない。知識があれば立派な人間であるというのは勘違い。大きな子どもを育てただけである。
    経験は最良の教師なり。イギリスの哲人、トーマス・カーライル。ただし、月謝がひどく高い。と続く。
    裁くのではなく、応援するのが大人。
    相手を大切にするのが大人。
    威張らず、腰が低いのが大人。
    広い世間を知るのが大人である。
    真似ではなく、自分の頭で考えるのが大人。
    記憶中心ではなく、生活が大人を作る。知識を借りるのではなく、試行錯誤をする。

    言葉使いはケースバイケースだと感じた。曖昧さが必要な時と、明確さが必要な時。この使い分けも大人なのだろう。

  • 今で言う非認知能力の話などが多い。
    ・白い嘘/黒い嘘/毒のある嘘
    ・生みの親より育ての親
    ・怒鳴り声で知的なことは言えない
    など、おもしろいなと思った考えや表現が印象的。星3か4かは悩みどころ。

著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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