本当は間違っている心理学の話: 50の俗説の正体を暴く

  • 化学同人
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759814996

感想・レビュー・書評

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  • ボリュームが多すぎ、自分の興味ある部分だけ読んだ。
    ・何か意外なことを決めつけるような心理学は、正しくないことが多い
    ・人は、似た者同士で好きあうのが一般的。似た者同士でちょっとだけ異なる、というのが惚れあうポイント。
    ・答えに自信がない時、直観を信じる、というのは嘘。場合に依る。(おそらく、失敗経験が強烈に残ってしまった人間共通の経験からきた言葉。)
    ・ミドルエイジクライシスは嘘。人に依る。
    ・ポジティブ思考でガンは治る、というのは言いすぎ。

  • 俗説、迷信を論破するにあたり「そのようなことは証明されていない」「そういった現象は確認されていない」では、ビリーバーには届かない。本書は、採り上げる事例はとても良いと思うが全体にこのようなトーンで構成されており、一つの事例に割くスペースの少なさを考慮すると、もっと大胆に、結論・論拠・出典に絞った構成で良かったかと思う。

  • タイトルの通り、世俗的に言われている迷信を切っていく本。
    迷信と言っても「ディスレクシアの特徴は逆さ文字である」のように日本ではあまり関係ない話題、モーツアルト効果や抑圧された記憶のように旧聞に属するようなものも多く、玉石混交ではある。参考文献がしっかりしているのがよい。

    また、各章は独立しており空き時間で読むにはよい。

    面白かったのは睡眠学習の章で、睡眠学習に効果ありとしている研究では脳波などによる睡眠チェックを行なっておらず、これをしっかりチェックしている研究では睡眠学習の効果が認められていない。と、いうことで、睡眠学習は実は音声を流している間、被験者が起きて聞いているだけなのではないか、だったら起きている間にやればいいんじゃないか、というもっともなツッコミがみられる。寝ている人に水をかけ、後で聞くと雨漏りの夢を見ていたというなど、外的な刺激を夢に統合することはある程度可能らしいが、ごく単純な内容に限られるので、睡眠学習は不可能

    ・マルチョイ式のテストでは、最初に丸をした選択肢について疑問が生じたら変更したほうがよい。これはテストで消した跡があるかどうか、など多数のデータを検討した結果、正解から間違いになるよりも、間違いから正解になっている方が多かったことが確かめられている。最初の直感を信じるのはよくない

    ・満月の夜に交通事故が多い、というデータはあるが、後で検証してみたところ、その期間の満月の夜は週末が多かった

  • サブリミナル効果、中年の危機、催眠術による記憶の復活、高齢者への偏見等、世間に広がっている誤った情報をエビデンスを基に否定する本。

    10年前の本だし、アメリカでは広まってるが日本ではそんな広まってない俗説もあったりするけど、人の直感がいかに当てにならないか、相関関係と因果関係の勘違いの多さ、メディアの影響力がいかに大きいかが分かる。

    特に「〇〇な人は××をよくする」という先入観があると、"〇〇な人が××をした場合"は記憶に残るが、"××をしなかった場合"は記憶に残らないので、結果としてその人の中に「やっぱり〇〇な人は××をするんだ」という誤った相関データが蓄積される問題は、偏見・差別の強化に繋がるから気を付けた方が良さそう。

  • メンタリストDaiGoが推薦していた本ですが、確かに面白い。巷であたかも信じられている数々の神話(俗説)を科学的に検証した労作です。執筆者4人、翻訳者12人という大布陣で、訳者あとがきも素晴らしい。科学的検証云々の話がまだるっこしい人はこのあとがきだけを読んでも基本は押さえられます。ただ、「科学は神話と神話の批判から始まる」という科学哲学者カール・ポパーの言葉通り、反証可能性こそが科学を非科学と区別できる基準という前提に立っており、あくまでも現時点での科学的経験値的事実における考察であり、本書で書かれていることが未来永劫正しいかどうかは別だということは留意しておく必要はありそうです。
    個人的には神話21「睡眠学習」神話23「ウソ発見器」が興味深かった。
    さらに、巻末付録として検討すべきその他の神話として日常の話題でも使えそうな俗説が約200個取り上げられているサービスぶりです。

  • evidenceとargumentに基づくとpopやfolkなpsychologyでまことしやかにいわれる話は怪しいものが多いよという本。50の俗説以外にも巻末に多くの説とその説に対するコメントが載っている。見開きの2頁に要約すると分かりやすくなると思うが,この「分かりやすさ」こそが俗説誕生の起源でもある。その意味ではこの本の内容を踏まえると体裁や構成はこれでいいんだな。

  • 幸福感は生活環境ではなく遺伝子で決まるというのが発見だった。つまり、いつも朗らかな気分で居られればどんな境遇でも幸せということだ。

  • おもんないので途中で止めた。
    心理学上の俗説が、実は違うんだよ、と言う集まりなのだが、本としてはそれがどうしたのと言う感じ。エピソードとしてもつまんない。
    巻末についてる、一行あるあるみたいな奴の方が面白かったくらいで。

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