未解決事件: 死者の声を甦らせる者たち

  • 柏書房
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本棚登録 : 192
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (613ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760140749

作品紹介・あらすじ

元FBI捜査官、犯罪心理学者、法医学アーティスト…世界中から集まった探偵たちが、失われた過去を取り戻す。アメリカに実在する私設探偵を追ったノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • http://www5b.biglobe.ne.jp/%257emadison/murder/text/list.html
    口絵の写真に本作の主人公の一人フランク・ベンダーが復元したあるいは犯人のモンタージュの彫像が有る。webで検索したところリンクの写真が有るので少しは参考になるとは思うが18年後America's most wantedと言う番組で犯人ジョン・リストの現在の姿をベンダーが制作したところ11日後に見つかった。

    ヴィドック・ソサエティは迷宮入りした未解決事件を扱う私設の探偵事務所で元犯罪者からパリ警察の密偵となり、その後パリ警視庁の前身の初代局長にして世界最初の探偵事務所を開いたフランソワ・ヴィドックの名前を冠している。この本の出版までに扱った事件は300を超えそのうち90%を解決に導くとともに被害者家族の救済も行っている。この組織の3人の中心メンバーが魅力的なキャラで映画化の話も出ている。

    フランク・ベンダー 顔の無い死体をも復元する神懸かりの法医学アーティスト。ハンサムな元ボクサーで愛人を何人も囲う無類の女好き。口絵にいくつかのベンダーの作品の写真が有るが恐ろしく似ている。写真でもいたずら好きそうな目元が印象的だ。

    リチャード・ウォルター 現代のシャーロック・ホームズ 犯罪者の心理を知る冷徹なプロファイラーでベンダーの対極にいるキャラながら最初はまとわりつくベンダーを迷惑に思いながらお互いに相手の才能を認め共同作業でリストの現在の姿を作り上げた。サイコパスの犯罪者を屈服させることを喜びとする一方で同じ能力を被害者家族の救済にも発揮する。

    この二人をまとめあげたのがソサエティの創設者ビル・フライシャー 誰からも好かれ巨体とひげの笑顔からはわからないが尋問とポリグラフ検査の世界的権威。通称ビックマン、子供の頃はかなり荒れており警察に入るか刑務所に行くかと自分で予想していたがヴィドックに惹かれ軍隊に入った後警察に入った。

    前半は3人の自叙伝とも言え、どうやってこの世界に入りお互いに知り合って行くか、またその過程で解決した事件を追う。後半はソサエティが解決した事件をベンダーとウォルターの活躍を中心にいくつかの事件を平行して追って行く。600ページの大作だが3日で読み終わった。外出できんしね。もうそのまま映画やドラマにしても面白いこと間違いない。とにかく3人のキャラが濃いし事件の解決自体も面白い。ロバート・レスラーの自伝FBI心理捜査官も良かったがこちらの方がおすすめ。

    作者は映画ジョーズの元となった事件のノンフィクションで有名になった人らしい。

  • ふむ

  • プロファイルで犯人をみつける
    復顔で事件をみつける

    正反対の男二人が事件と犯人に迫る
    彼らがいれば、事件を未解決にはしない


  • 途中まで。
    題材は好みど真ん中。ただいかんせん、しょっぱなからの排他的なホモソ臭と、いけすかない&胡散くさいおっさんどもを持ち上げる著者の姿勢がキツすぎて挫折。
    いや、内容はね、ほんと面白そうなのよ。
    実に惜しい。

    2021/11/17〜

  • 2020年6月25日読了

  • ヴィドック・ソサエティという未解決事件のための民間犯罪捜査組織があるのを初めて知った。
    とはいえ、扱うのはその道の元プロ(法医学の専門家、検死医、FBI、科学者、心理学者、検察官など)たち。
    1990年に創立し会員は82人限定(創設者の寿命)で毎月1回のランチタイムで、そこに提出された未解決事件(依頼は現役の警官)を無償で捜査するというボランティア団体です。
    引き受ける依頼の条件は、未解決のまま2年以上が経ち、被害者がクリーン(売春や麻薬に無関係)で、法執行者が正式に依頼するという3つ。
    なんだか、シャーロックホームズの団体版のような感じですが、無償で活動ということは名誉職なのでしょうね。

    本書は内容がとっ散らかっていて読みづらく、個々の事件解決の過程で、会員の紹介をしていった方がわかりやすかったのではという不満が残りました。

  • 実在する未解決事件を解決に導く犯罪捜査のエキスパート集団、ヴィドック・ソサエティの物語。
    特に、犯罪者の心理を完全に掌握して、プロファイリングを次々と的中させていくリチャード・ウォルターが素敵すぎる。

  • 下書き用原稿をそのまま付録として掲載してしまったかのような後半部をまとめることは出来なかったのだろうか? 同じエピソードが何度も重複しているし、一章に付きひとつの事件として、一章のなかで時系列に並べて説明するといったことを、なぜしないままに製本に至ったのかよくわからない。冗長になってページ数が増え、本がかなり分厚くなってしまっている。内容が興味深く面白いだけに勿体ない気がする。

  • HONZ推薦の図書。プロファイリングにより、シリアルキラーを追いつめていく。凄惨な殺人事件が多いのだか、登場人物が魅力的でぐいぐいと読まされてしまう。

  •  フィクションだと、つくり過ぎだと感じる位。
     正直あまり読みやすい本ではない。語り手の文体が。
     半分位のボリュームで、ストーリーを整理できたら。


     
     

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