要約力

著者 :
  • かんき出版
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本棚登録 : 89
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761261115

感想・レビュー・書評

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  • 本、新聞、ニュース、人との会話など、情報を要約するうえでのエッセンスが詰まった一冊。

    射程がコミュケーションの場まで広げられ、相手の心理状態、人物像を掴む練習に自分の感情をネーミングすることが挙げられる。興味深いと思うと同時に、結局は、
    自分の感情を名前付けする→ ボキャブラリーが広がる →他人を捉える解像度が上がるということなのかな?
    と思った。

    全体の主張には納得がいくものの、具体的なアクションプランが手薄なので、実生活に落とし込むには、工夫が必要。


  • 「要約力」とは、物事のポイントをとらえて、全体を把握する能力のことです。

    たとえば毎日たくさん流れてくるニュースの内容を正しく把握することや、会議の内容を理解することだけでなく、お客さんのニーズや周囲の人について自分なりにポイントをつかむことも含まれます。

    本を読んで読書感想文を書く授業は皆受けていますが、文章の要約に関する教育はされていないのが今の日本。
    そういえば最近、要約とはとても言えない「コピペのツギハギ」な文章をよく見ますが、あれも要約力不足からくるものなんだな、と納得できました。

    読書だけでなく、ビジネスやプレゼン、対人関係にも活かせる「要約力」、磨いていきたいものです。

  • 職場の生産性向上施策の一環で、要約力対策を検討するために購入。

    情緒読解を重視して要約力を求めない「読書感想文」文化についての持論や、リーディング関連の書籍でも目にした「一部熟読法」、要約力を基にしたコミュニケーション術など、興味深い部分は多々あった。
    ただ、職場での改善取り組みに援用するための具体的手法を求めていた自分としては、ややポイントがずれた内容だったと言わざるを得ず。
    「なぜ要約力が大切か」「なぜ我々日本人に要約力が不足しているか」という背景を知るためにはいい本だとは思うが、メソッドを求めているならばこの本ではないかも、と思った。

    もっとも、この本できちんと「なぜ」を理解してからメソッドを身につけるのが順当なのかも知れないが…。実際、トレーニング方法というまで具体的ではないものの、着眼点としての要約力向上方法は説明している。
    要約力関連の本を数冊読む流れで、始めに読むことをオススメしたい。

  • いくらよさそうなこと、凄そうなこと言ってても、二度見して辞書まで確かめてしまったような誤字見つけるとなぁ…。うーん。

  • 期待していたほどの和田秀樹節ではにかったな。読書感想文と要約力は違う。単語は出てませでしたが、ゼロベース、MECE、俯瞰的、、、とかを違う視点から記載している。まあまあぼちぼち。

  • 要約とは何か、とそれに対する姿勢が説かれた本です。
    情報を単に整理するのではなく、仮説・検証・修正のサイクルが大切であるとする現場主義に共感しました。フレキシブルに現場で対応するための要約力ですね。
    人や集団の心理と要約を結びつけた章は精神科医である著者ならではの視点で興味深く読みました。
    「使える」要約力とは何かを知りたい人には有用な書です。
    前半に要約の重要性などが書かれていますが、本書を手にする程度の意識があれば飛ばしていい内容だと思います。

  • 【要約とは】
    ―情報の要点をつかんで手短に集約し、かつ全体像をしっかり理解すること―

    『情報の要点をつかんで手短に集約するには』
    〜自分で膨大な情報の的確・簡潔な圧縮を行う必要がある〜
    1.要約はワンフレーズでも構わない。その後の更新が重要
    例)初めは「F1という概念を知る」だけでもよい
    →次に消費者と送り手、両方の側面を捉えた情報を入手したら、その情報に更新する
    2.自分なりの情報の切り口を持つ
    ―情報は”捨てる”ことが重要。新聞・書籍の情報も、自分の関心のある部分以外「捨てる」
    3.要約メモの作り方
    ・要約として書き記すべき内容を箇条書きにする(50字程度)
    ・箇条書きは10項目以内
    ・書き出した項目を並べ替え、前後の因果関係・相互関係を確認する
    ・最後に論評をひと言そえる
    『全体像をしっかり理解するには』
    ―要約に“背景情報”を加える

    【要約情報を活用するには】
    ―要約情報を正しく記憶し、いつでも出し入れ可能な状態にしておく
    1.「なかなか頭に入らない状態」を克服する
    ?理解してから要約し、引き出しにしまう
    →理解できていなければ覚えにくい。”論拠”を明確にする
    ?その対象に「注意」を向ける
    →好きなことと関連させて覚えるのも良い
    2.「すぐ忘れてしまう状態」を克服する
    ?.復習を行う
    3.「喉まで出かかっている状態」を克服する
    ?アウトプットを行う

    ―要約した情報を目的によって整理・仕分けし、新たな情報を創り出す

  • 2007年10月

著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に、『80代から認知症はフツー』(興陽館)、『病気の壁』(興陽館)、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)、『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『老いの品格』(PHP)などがある。

「2024年 『死ぬまでひとり暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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