フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか: 交通・商業・都市政策を読み解く

  • 学芸出版社
3.35
  • (2)
  • (3)
  • (11)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 141
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761526368

作品紹介・あらすじ

日本と同じくクルマ社会で、郊外には巨大なショッピングモールがあるのに、なぜフランスの地方都市の中心市街地は活気に溢れ、魅力的なのか。「駐車場と化した広場」から「歩いて楽しいまちなか」への変化の背景にある、歩行者優先の交通政策、中心市街地と郊外を共存させる商業政策、スプロールを防ぐ都市政策を読み解く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シャッター街をなくすには、行政どの連携だけじゃなく、それぞれが暮らす街の人々のよりよい未来の姿を共有する努力が必要。日本の現状と地元再生への困難さは木下斉さんの本にも。
    シャッター街がカッコ悪いとかでなくす努力をしているんじゃなくて、人がいきいきと暮らすためにどういう生活スタイルがより良いのかを行政と市民がビジョンを共有し努力した結果街にシャッターがないのが正解といった風。
    車社会だった街をどう変えれば中心街に人が溢れる街になるのか、環境対策、人の動線、健康的な暮らし、高齢者も住みよい暮らしを考えて、街への帰属意識が溢れるような暮らしやすいをみんなで。続

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/66698

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 1.ヨーロッパの地方はなぜ活気があるのか、スイスやドイツの地方活性についての本を読んできて、さらに興味を持ちました。そんななか、ずっと読みたいと思っていたこの本が売っていたので、即購入しました。

    2.「歩いて暮らせる街づくり」がヨーロッパの活気がある街の共通点となっています。フランスのアンジェを事例にしていますが、同じことが言えます。また、それだけではなく、タイトルにあるシャッター通りをなくすための策として、大企業への規制や、空き店舗への課税により、中小企業の経営者にインセンティブを与えることでも活気づけるような取り組みをしています。つまり、商業、都市政策を充実させてます。さらに、トラムを使った交通政策にも力を入れていることがわかるので、日本では馴染みがないですが、新しい発想が学べる一冊です。

    3.今の日本の公務員ではできないけど、将来はこのようなことを考えていかなくてはいけないと思いました。日本でいう市議会議員は行政と市民の連携役として「どう街を創っていくか」ということに真摯に向き合っている姿が本からよくうわかります。ときにはぶつかることもありますか、同じ方向を向いてるからこそできる議論があるのだと思いました。
    今、アメリカ化が進んでしまっている日本では、ヨーロッパの街づくりを学んでいき、地方創生をちゃんとしてかなてはならないです。私も地方民として、できることはやっていきたいです。

  • 25

    ・「できるかどうか」を問うのではなく、「どのようにしたらできるか」を考えるのがフランス流まちづくりの哲学。
    ・安易な数値至上主義から脱してら都市の価値をオープンに真剣に議論する。
    ・それができる民意を育てる。

  • フランスは歩いて暮らせるための交通が発達していて、商店街で買い物をする人の割合が多い。空き店舗を防ぐため、空き店舗の期間が長いと増税となる。
    スプロール化は将来の食糧不足に備えての農地確保。
    コンパクトシティではなく、歩いて楽しいまちづくり。

  • 移動する権利があることっていうのがこんなに社会を変えるのかなと思う。日本の特に関東南部では難しいけど、それ以外はいけるんじゃないかなとおもう。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

Fujii Intercultural社代表。フランス都市政策研究者。大阪府出身。大阪外国語大学(現・大阪大学)フランス語科卒業。フランス国民教育省の「外国人への仏語教諭資格」を取得し、パリを中心に1980 年代より欧州で通訳として活動。2003 年からフランス政府労働局公認の社員教育講師として、民間企業や公的機関で「日仏異文化マネジメント研修」を企画。現在はフランスにおける公共交通を導入した都市計画、モビリティと都市空間の再編成、地方活性化などのテーマで調査・執筆を行う。著書に『ストラスブールのまちづくり』(2011 年/ 2012 年度土木学会出版文化賞)、『フランスではなぜ子育て世代が地方に移住するのか』(2019 年)、共著に『フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか』(2016 年)。翻訳監修書に『ほんとうのフランスがわかる本』(2011 年/在日フランス大使館推薦書)。フランス在住。http://www.fujii.fr/

「2023年 『フランスのウォーカブルシティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヴァンソン藤井由実の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×