インクルーシブ教育を通常学級で実践するってどういうこと? (インクルーシブ発想の教育シリーズ)

  • 学事出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761925178

感想・レビュー・書評

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  • 再読。教師は子どもたちを「集団」として見がちな側面があるが、集団の中の個として子どもたちを見ること。
    そして何より徹底した個への関心について考えさせられた。
    来年度はもっと個への関心を高め、個に寄り添い、違いが強みになるような学級経営の仕方を考えたい。

  • 特別支援教育についての校内研修の依頼があり、その資料を作っていたが、できあがったものを見て、「何か足りないな・・・」と思っていた。行政が出しているものを中心に特別支援教育について教職員に伝えようとすると、どうしても「個別のアプローチ」が中心になってしまう。そうすると、事前にお聞きしていた、対象の学校のニーズにどうもしっくりと合わない気がした。そうだ、「集団へのアプローチ」が足りないのだ。

    青山先生は私が尊敬する先生の1人。私は参加していないが、兵庫県の特別支援教育に関わる伝達講習の県全体の講師をされた際、「個別のアプローチ」だけでなく、「集団へのアプローチ」も考えなければいけない、というお話をされたようだ。まさに、私が現場にとって必要だと感じていたところである。伝達講習の資料を仲間の先生から見せてもらい、「これについては詳しく知る必要がある」と直感した。そこで、青山先生と岩瀬さんの共著である本書を注文することにした。

    本書で描かれているクラスは、特別支援教育の対象の子どもであるか否かにかかわらず、クラスの子どもたち全てがいきいきと躍動し自然体でつながりあう。岩瀬実践はかなり画期的な実践であり、その実践と「特別支援教育」というものをうまく絡めて、今後の特別支援教育のあり方に思いをはせられる好著である。

    青山先生と岩瀬さんの対談の中で、「今の日本の公教育の中で同じことができるのか」と言ったことを率直に話し合われているのも、面白い。まさに、読者はそういったことを知りたいと思っている。ユニークな実践が認められにくい地域・学校があるということも踏まえつつ、それでもしたたかにしなやかに、何ができるか、希望が持てるように、少し先の日本の教育へのビジョンまでが描かれている。

    特別支援教育に関する校内研修資料を作成する過程の最後に、本書を読むことができたのは大きな収穫だった。すでに一度できあがっていた研修資料には、本書をふまえて少しだけ追加することになった。全体の中では少しだけれど、意味としては大きな変更になる。「集団へのアプローチ」を具体的にイメージできることで、きっと教職員の学びは、一回り豊かなものになるだろう。研修後半でグループワークを予定しているが、その際に「集団へのアプローチ」も意識できることは、「子どもたちのために何ができるか」を考える際に、有益である。

    実は岩瀬直樹さんの本を買ったまま読まずに置いていた。「もったいないことをした。」と反省し、今から読もうと思った。

    岩瀬実践、本当に興味深い、面白そうな実践が盛りだくさん。岩瀬さんがつくる新しい学校の開校も、楽しみである。

  • もっと早く読めばよかった。友人の紹介で読んだんだけど、この本はとってもいい!
    二人の対談の中に考えさせられる言葉がたくさん。今の自分にタイムリー。

  • 武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000153124

  • 岩瀬直樹先生の実践をインクルーシブ教育の視点から、分析している一冊。
    岩瀬先生の実践自体なら、他の書籍のものと同じである。

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著者プロフィール

青山新吾(あおやま・しんご)
1966年兵庫県生まれ。ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科准教授、同大学インクルーシブ教育研究センター長。岡山県公立小学校教諭、岡山県教育庁指導課特別支援教育課指導主事を経て現職。臨床心理士、臨床発達心理士。

「2022年 『エピソード語りで見えてくるインクルーシブ教育の視点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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