ジェネレーター 学びと活動の生成

著者 :
  • 学事出版
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761928346

作品紹介・あらすじ

ジェネレート=生成するとはどういうことか。「指導」や「ファシリテート」とは違う、新しいものを生み出す存在になるための1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 著者のお二人が編み出した造語「ジェネレーター」について書いた本。
    ちょっとマニアックかもしれませんが、
    これからのあるべき教育に興味のある方は
    きっと興味が持てるはず。

    ジェネレーターとは何ぞや?と思って読み始めましたが、
    参加者と一緒になって面白いコト・モノを見つけ、
    参加者と同じ目線で面白がって、
    新しいコト・モノを創造する人、と言いましょうか。
    ファシリテーターに近いのかなと思っていましたが、
    自分も参加者の一員という意味で、ちょっと違うみたいです。

    学校のように一方的に先生が知識を教えるような場ではなく、
    新しい場の必要性に問題意識を抱えてらっしゃる方には
    共感できるポイントがたくさんあるかと思います。
    また、そんな学校も少しずつ
    探求教育を取り入れているところもあるでしょうから、
    学校の先生にも役立つない良いかと思います。

    なお、この本をより理解するために以下の3冊もとてもおススメです。

    ※探究する力(未レビュー)
    著者の一人である市川さんが元々所属していた小学校で
    実践された探求教育の詳細が分かる本。
    とてもおススメですが、絶版のようです。。
    https://booklog.jp/item/1/4904602005

    ※科学が教える、子育て成功への道
    市川さんの翻訳。これもいい本。この本の理解の参考に。
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/459407782X#comment

    ※クリエイティブ・ラーニング
    著者お二人の本。
    ちょっと分厚い本ですが、
    こちらも読むと、理解が深まります。
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4766425723#comment

  • ジェネレーターとは「なんとなく大変だなぁ」「気になる」「面白そう!」、そういう感覚で、モノ・コト・ヒトを追いかけて探索し続けていくーーーそんな生き方が「ジェネレーター」のあり方です。いま、私たちが改めて大切に育むべきは、そういうあり方だと思います。(本文引用)

    この本を読んだ時、自分がなんとなく、やりたいなぁとか、目指したいコトが言語化されていて、衝撃を受けた本です。

    こらからの、時代にもっとも必要な考え方が書かれていて、自分も自分なりの「ジェネレーター」を目指していきたいと思った本です。

    ・誰かに何かを教える立場にある方(学校の先生や指導者)

    ・会社の組織でリーダー的立場になってる方
    (それに近いような状況やそうなりたいと思ってる方)

    ・子育てをしている親(子育て教育)

    などは、特にこのジェネレーターの考え方が必ず重要になってくると思います。

    是非、大伯方に読んでもらいたい1冊です。

  • ・好きと好奇心のちがい
    ・面白いふりと面白がることのちがい
    ・誰かの意見に「乗っかりながらズラす」

    知的な遊びだなあ。こういった「たくらみ」を楽しみながら日々を過ごしていきたいと思った。

  • 読み応えあり、また忘れた頃に読みたい。

    学び
    ジェネレーター 一緒に活動しながら少し高いところへ連れて行くイメージ
    コラボレーション(協働)前提
    中動態 動詞の中にいる⇔能動態 動詞をしている
    相手の意見は自分を触発するための種と捉える

    To do
    相手の意見は自分を触発するための種
    乗っかりずらす
    まずは気持ちから

  • 生産性が叫ばれる昨今。
    その多くは効率をあげようということ。教育の現場でもそれは感じていて、何をするにも無駄なことはやめましょう。大変なことはコスパ悪いから他の形にしましょうとなっている。
    でも、今の世の中、効率を上げられることは外注することができる。逆に外注できないようなこと、子どもとの関わりの中で、すぐには成果が出ないようなことは時間をかけるべきだと思う。むしろ、それこそがいまの時代に必要なことなのでは?
    授業ひとつとっても、知識の伝達からの暗記のテストであるならいくらでも効率化できる。けどもそれじゃない。
    プロジェクトをみんなで悩んで立ち上げて、試行錯誤しながらある程度の形にしていく。その中でこそ真の成長がある。
    そのために教師のあり方としてジェネレーターがある。教師に限らず大人も子ども一緒になって何かを作ろうとする。そういう学びを実現したい。そのためのヒントがたくさん書かれていた。
    体育でバスケをやる。なぜやるのか?本質的には、スポーツをみんなでやることの楽しさを味わってもらいたい。勝ち負けを超えた楽しさを。
    自分はジェネレーターとして、みんなが楽しめるために、必要なことを考え、教え、あとは任せたと言えるようにしようと思った。
    ジェネレーターが全てではないけども、一人の子どもと関わる大人として自分にできるのことは何だろうと考えることができた。
    また、この本を読んでいると、世の中で活躍している新進気鋭の経営者みたいな人は基本ジェネレーターだなと思った。特に若新雄純さん。
    これからもジェネレーターでありたい。

  • いい本と出会えた。
    「好奇心」をひらくためにともにたくらむ
    好きなことにのめり込むことも大切なんだけど、どんなものが来ようと何でも面白がれるのもいいなと思う。
     天真爛漫に見える子どもたちも実は、誰かの期待に応えようとしたり、「そんなのあるわけないよね」と言われることを恐れていたり、好奇心のフタが閉じかかっていることが多い。
    家や学校で子どもたちのことを思って正しいと考えることを伝える。それが子どもたちの好奇心に蓋をすることになってはいないか。それは、大人の考える世界で生きることが目的になっている。子どもたち自身がこれからの世界を創っていけるようにしたい。まずは、自分自身が「面白がる」ことを真ん中に置いて生活していきたい。

  • いやぁ、素晴らしい本でした。
    探究な学びに関わっていれば!その中で先生がどんな役割を持つのかは手探りだと思います。この本はそこに1つの解を示してくれました。
    素晴らしい本をありがとうございます!

  • DXこそジェネだね。

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著者プロフィール

1963年生まれ。探研移動小学校主宰。探究ジェネレーター。学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程修了。アメリカで日本人駐在員の子供が通う学習塾を運営。英語環境下での日本語習得の最前線で教育に携わる。2003年に帰国後、2004年~2016年まで東京コミュニティスクール(東京都中野区)という小学生対象のオルタナティブスクールの初代校長を務め、認知科学の知見を活かした、探究する学びを開発・実践してきた。現在は、学校外で大人と子どもがともに探究して学ぶ場づくりに取り組んでいる。NHK for School メタモル探偵団、NHK E テレ高校講座「総合的な探究の時間」に出演及び監修。著書に『英語を子どもに教えるな』(2004年)、『探究する力』(2009年)、翻訳書に『科学が教える、子育て成功への道』(キャシー・ハーシュ=パセック、ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ著、今井むつみと共訳、邦訳2017年)。

「2019年 『クリエイティブ・ラーニング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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