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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784762011993
作品紹介・あらすじ
子どもの自然認識を深め、広げるには、どのような指導が必要か。また、自然認識を通して、どんな人間形成が期待できるか。その疑問に正面から取り組んだのが、本書である。
感想・レビュー・書評
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探求手段としての科学的方法とは何かという議論に始まり、その科学的方
法による探求活動を初等・中等教育の中でも積極的に取り入れることの大
切さを説き、最後は日本の理科教育史を外観している書です。自然のメカ
ニズムを「理解」することを目指した授業はこれまでにも行われてきまし
たが、自然現象の中に疑問を感じて想像と議論を展開すること、さらには
その想像と議論の中から仮説を立てた上で検証を試みるというプロセスを辿る
「営みとしての科学」を児童・生徒が実践することを目指した授業展開
が重視されるようになったという傾向は未だ寡聞にして聞きません。大学学部の卒業研究から大学院レベル以上の研究
に求められるスキルは、言うまでもなく後者の実践に基づくものです。
「先生の言うことを真面目に聞いて勉強していれば、テストで良い成績が
得られる上に受験でも成功する」という神話がすでにステレオタイプと化している
今日、理科・科学を「勉強」としてではなく「営み」として捉えることは急務である
ように思われます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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