ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ

  • 求龍堂
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763019080

作品紹介・あらすじ

オーストラリアの作家ショーン・タン(1974年~)は、1999年に刊行した初めての絵本『ロスト・シング』を元に、2010年に短編アニメーション映画を発表し、同年の第83回アカデミー賞の短編アニメ賞を受賞しました。
2006年に発表した文字なし絵本『アライバル』は大きな反響を呼び、各国で刊行されています。
日本でも、その独自の世界観と表現方法で、熱狂的なファンを獲得しました。
本書は、2019年5月に開催される日本初の展覧会『ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ』展の図録兼書籍として刊行。
作品を1点1点鑑賞できるようにし、画家ショーン・タンとしての側面から改めて絵本の世界を紐解く構成になっています。
名作『アライバル』はもちろんのこと、初期の絵本から最新作の絵本、立体作品まで網羅。
さらに、絵本から離れ画家として描いた油彩画も初公開。
絵本の構想を練ったコンセプトノート、溢れるイマジネーションを描き留めたスケッチ、モレスキンのスケッチブックなど、作家の真髄に触れる貴重な資料も紹介します。
知られざる制作の裏側を語るショーン・タンのインタビュー、以前からショーン・タンの世界に注目している金原瑞人氏の寄稿も掲載。
また油彩画の魅力をイギリスのギャラリストが解説。
ショーン・タンのすべてが詰まった一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • ショーン・タンのいくつかの作品を抜粋して取り上げて、その世界をもう一度俯瞰して味わう。何人かの評論もある。要するに、彼らはショーン・タンに惚れているということ、ショーン・タンの絵本にはいろいろな要素が詰まっているということ。とにかく、見てみるのが一番。奇妙なノスタルジーの正体はなんだろうな。

    • goya626さん
      猫丸(nyancomaru)さん
      ふふ。
      猫丸(nyancomaru)さん
      ふふ。
      2023/08/07
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      goya626さん
      猫は大阪を転々としているので、特に「故郷」と言うような何かを感じるコトがないのですが、何かの事情で離れてしまったら郷愁...
      goya626さん
      猫は大阪を転々としているので、特に「故郷」と言うような何かを感じるコトがないのですが、何かの事情で離れてしまったら郷愁を感じるのだろうか?
      何かの事情が悲しいコトでも。。。
      2023/08/10
    • goya626さん
      猫丸(nyancomaru)さん
      年取った叔母に会いに大阪に行ってきました。幼少期を過ごしたところには郷愁を感じますが、都会なので変わって...
      猫丸(nyancomaru)さん
      年取った叔母に会いに大阪に行ってきました。幼少期を過ごしたところには郷愁を感じますが、都会なので変わってしまったところが多くてびっくりします。
      2023/08/10
  • 緊急事態宣言もあり、ついに隣県の巡回展に行くことはなかった。
    今回は書籍を読んで済ませたが、いつか原画を拝見して、その世界を堪能したいと思った。

  • <企画展>ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ | 展覧会 - 世界初の絵本美術館|ちひろ美術館・東京
    https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/91789/

    求龍堂のPR(版元ドットコム)
    オーストラリアの作家ショーン・タン(1974年~)は、1999年に刊行した初めての絵本『ロスト・シング』を元に、2010年に短編アニメーション映画を発表し、同年の第83回アカデミー賞の短編アニメ賞を受賞しました。
    2006年に発表した文字なし絵本『アライバル』は大きな反響を呼び、各国で刊行されています。
    日本でも、その独自の世界観と表現方法で、熱狂的なファンを獲得しました。
    本書は、2019年5月に開催される日本初の展覧会『ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ』展の図録兼書籍として刊行。
    作品を1点1点鑑賞できるようにし、画家ショーン・タンとしての側面から改めて絵本の世界を紐解く構成になっています。
    名作『アライバル』はもちろんのこと、初期の絵本から最新作の絵本、立体作品まで網羅。
    さらに、絵本から離れ画家として描いた油彩画も初公開。
    絵本の構想を練ったコンセプトノート、溢れるイマジネーションを描き留めたスケッチ、モレスキンのスケッチブックなど、作家の真髄に触れる貴重な資料も紹介します。
    知られざる制作の裏側を語るショーン・タンのインタビュー、以前からショーン・タンの世界に注目している金原瑞人氏の寄稿も掲載。
    また油彩画の魅力をイギリスのギャラリストが解説。
    ショーン・タンのすべてが詰まった一冊です。
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784763019080

  • オ-ストラリアの絵本作家・ショ-ン・タン(1974~)の世界(夢想・幻想・幻影・幻惑で異次元世界に誘う壮大なSFの世界)を、代表作の『アライバル』から『うさぎたち』『ロスト・シング』『遠い国から来た話』『夏のルール』『内なる町から来た話』までの原画や絵コンテ、スケッチ、アイデアの資料を追って、絵本作りの創作者の秘密を探った<ちひろ美術館・東京>監修による〝どこでもない どこかへ〟を彷徨いながら、鑑賞する側の感性を刺激してやまない無限世界への招待状。

  • 第4章 夏のルール
    p103
    幼いが故の失敗とみじめな気持ち、年長者に都合良く変更される規則への怒り、一緒にいることの安心感、激しい争いといつのまにか到達する和解、そして譲り、譲られることの喜びなど。

    インタビュー
    p177
    けれど僕が毎回驚かされることは、自分にとっても他人にとっても最良の作品というのは、実は一番奇妙で、個人的で、変わっていて、癖のあるものだということです。


    ああ面白かった、では終わらない作家や作品が好き。ショーン・タンのメイキングヒストリー、総集編的な立ち位置の本。展覧会で買ってしばらく積読になっていたものを読了。
    実験的で、挑戦的、それでも必ずといっていいほど遊び心があり、見ていて飽きません。作品によって、適宜作風を変えているというか、試行錯誤しながら作品にフィットさせている感じ。『アライバル』の制作方法もなかなか常軌を逸している気がします。
    子どもの頃に体験したこと、忘れてしまったこと、嬉しかったこと、不安になったこと、それらのことが確かに自分にもあったということ。具体的に絵本によってそれらが語られるというより、間接的に思い出させてくれるような作品が多い印象。どこか深いところで接続されるような感覚。
    一言では言い切れない魅力と複雑さ、いわゆる大人のための絵本と言われることも多いですが、創作に対して貪欲で誠実な様子もインタビューから窺えました。

  • ちひろ美術館で開催された展覧会の図録兼書籍だそうです。
    絵本の原画や構想時の絵コンテ、絵本だけではなく油絵作品なども収録されていて、コチラにも来たら実際に見てみたい。後半に収録されていたインタビューが、ご本人の人柄が分かって良かったです。作品への取り組みも扱うテーマもインタビューへの回答もとても誠実でした。略歴のご本人の写真を見ると、顔施ってあるなと思いました。
    「私たちが広い心を持って日常の中にある曖昧さを積極的に受け入れることの大切さを思い出させます。」
    物事をはっきりさせる事が良しとされがちだけれど、はっきりさせるべきは寛容さなんでしょう。フレームシフト、というよりフレームをズームアウトする考え方、それが広い心を持つということなんじゃないかと思います。このような考えが、ご本人も移民二世で、移民をテーマにする作品が多いタンさんの訴えることなんだろうと受け止めました。
    インスピレーションや創造性についても言及していますが、どちらも自らの活動を通して得られるものなのだろうと思いました。黙っていて降りてくるようなものではないということでしょう。
    やっぱりただモノ(物・者)ではないと思った何度も見返したいショーン・タンワールドでした。

  • 未知の土地にやってきた男が新しい世界を生きはじめる物語を文字をいっさい使わずに描く絵本『アライバル』をメディアライブラリーで手にした人も多いでしょう。2019年に京都でも開催された作者の「ショーン・タンの世界展」の図録が本になりました。何枚も描かれたスケッチや、巻末のインタビューから見えるショーン・タンの人柄から、不思議な世界へもう一歩踏み込む入口が見つかる一冊。

  • 絵が上手え…とにかく絵が上手えんだ…。
    それでいて摩訶不思議なんだ……。
    これが…ショーン・タンの世界…。

  • 2020年11月新着図書

  • 初読

    「ショーン・タンの世界どこでもないどこかへ」展図録。
    横浜そごうにて。

    セミしか読んだ事がなく、原画で初めて触れるという状態
    それもまた良くて、
    アライバルの鉛筆画を見たら本を買わない選択肢はなかったし、ロスト・シングのアニメDVDも買って帰った

    アライバルの初期のコンセプトコラージュ・スケッチとも
    大好きなクルト・シュヴィッターズぽかったり、
    細かく手書き文字の注釈が入れてある絵コンテや写真による習作、スケッチとメイキングが贅沢に味わえる。

    油彩ー観察的小品ーも
    タンが訪れた都市の風景を小さなキャンバスに描かれたもので
    画家を知る上でコレ、こういうのが見たいんだ〜
    と思うようなもの。アトリエの光景やモレスキンの手帖と共に。

    金原瑞人氏の寄稿もあってお得。

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著者プロフィール

1974 年オーストラリア生まれ。幼いころから絵を描くことが得意で、学生時代にはSF 雑誌で活躍。西オーストラリア大学では美術と英文学を修める。オーストラリア児童図書賞など数々の賞を受賞。2006 年に刊行した『アライバル』は世界中で翻訳出版されている。イラストレーター、絵本作家として活躍する一方、舞台監督、映画のコンセプトアーティストとしての活躍の場を拡げている。9年の歳月をかけて映画化した『ロスト・シング』で2010 年に第83回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞。2011年にはアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。2019年には日本で初めての展覧会を開催。現在メルボルン在住。

「2020年 『ショーン・タン カレンダー 2021』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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