- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763132642
作品紹介・あらすじ
わたしたちはよく、誤った判断を下してしまう。軽はずみな行動で、大事なことをふいにしないための「考え方」。
感想・レビュー・書評
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サンクコストのワナ
間違いを認めたくない、先延ばししていたい心理より
確証のワナ
自分の考えと一致しない情報を見ないようにする心理より
確率の無視のワナ
人間は確率を直感的に理解する力を持っていないため
わたしたちがそれほど大きな危険をおかさずに生きている限りは、わたしたちの決断が正しくても間違っていても、自然にとってはそれほど大きな問題ではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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判断力 -
それぞれ別の日にコラムとして読むならそれなりに楽しいが、まとめて読む内容ではない
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読みやすい。
チャルディーニの『影響力の武器』、カーネマンの『ファースト&スロー』を読んでいる方にとっては重複があると思う。そこまで新しい発見はないが、復習にはなると思う。
【メモ】
・スイマーズボディ幻想のワナ:プロの水泳選手の肉体が完璧な形をしているのは、トレーニングを積んだからではなく、もともと体格がいいから泳ぎがうまくなったのである。
・ストーリーのワナ:物語が、わかりやすくするために真実を単純化してしまう傾向。それにより、物語にうまく収まらないことはすべて排除されてしまう。
・社会的手抜きのワナ:ひとりひとりの働きぶりが直接わかるような場面ではなく、グループ作業のように力を合わせる場面で他人に気づかれることなく手を抜く現象。
・平均への回帰のワナ:統計学的に見て、一方向に偏って動いたものは、すぐに偏りが解消されるように反対方向に動くことが多い。
・過剰行動のワナ:状況がはっきりしないときは、役に立つ立たない関係なく、何かをしたいという衝動にかられて行動しがちである。すると、何も好転しなくても気分だけはよくなる。だが、実際には行動を起こしたために状態が悪化するケースの方が多い。 -
面白くてためになるオススメ本です。誰もが陥る思考の落とし穴について52項目を挙げて説明しています。
『所有のワナ』
なぜ自分のものになった途端に価値は上がるのか?
人は自分の所有しているものの価値を高く見積もってしまう傾向にある。
手放す事は貯める事よりもはるかに難しい。
所有意識をなくすためにも、出来るだけ自分のものではない、宇宙からの借り物と考えて、客観的に観る必要がある。 -
T図書館
行動経済学
think Clearly のおわりに記載
「なぜ間違えたか」
「賢く対処するためのコツ」 未邦訳
の2冊が52章になっていて、リンクしている
前著(この2冊のこと)が人間が陥りがちな思考の落とし穴がテーマだったのに対して、 本著(シンククリアリー)の テーマは思考の道具である -
FACTFULLNESSでも人間が陥りがちな
思考の癖(罠)を紹介していたが
具体的な失敗事例をもとに陥りがちな罠を紹介しており
わかりやすい。本能的なものが多いと思うので
意識をして常に心に留めておきたい。
・・・以下メモ・・・
■確証の罠
新しい情報を、自分の意見や信念に無理やり合わせて解釈する傾向のことをいう
→★これは恣意的な資料を作ったりと
無意識にやってしまったことがある、気をつけないといけない
目を背けても、真実は無くならない(オルダス・ハクスリー)
→★金言
うまくいかなかった時に、「特殊なケース」と片付けてしまうような時に注意深くなるべき!
ダーウィンは、自分の推測と矛盾する観察対象を見つけたら直ちにメモした
自分の推測の正しさを証明するもの、を見つけるのではなく、自分の推測の誤りを証明するものを探す、反対の証拠を探すべき
インターネットでは探してる情報が真っ先に提供される、反対意見は自分のレーダースクリーンに全く映らない。私たちはこうして情報をフィルターにかけ、ますます偏った情報ばかり集めるようになり、自分と同じ考えを持つ人々の集団の中で行動するようになってきている
→どうすればいい?
→→→
「お気に入りを殺せ」
→自分の好きな言葉や考え方を手放せ
→確証の罠の戦おう
■権威の罠
人は間違っていると思っても権威に服従しやすい
ある専門分野で優れた知識や技術を持っている人が、それだけの理由で、専門外の分野についてまで世間から信頼されてしまう
→プロテニス選手がコーヒーメーカーのCMにでるなど
→★専門家と言われる人に出会っても遠慮せずにどんどん自分の意見を言うようにしたい
■コントラストの罠
あるものを見た時に、その横にそれより醜いもの、安いもの、小さいものと言ったように、比較するものがあると、比較するものがないときよりも、さらに美しく、高く、大きく感じてしまい、純粋な価値を判断するのが難しくなる
■イメージの罠
自分が思いつく単純な事例を手掛かりにイメージを作り上げている
→想像しやすさと現実の乖離に注意
→施工のショートカット
■ストーリーの罠
物語が、わかりやすくするために真実を単純化してしまう傾向を、さす
物語に収まらないことは全て排除されてしまう
われわれはものがたりにはひきつけられるのに
物事の本質を捉えるような事実から目を背ける
→対策は物事をバラバラに解体してみること
■回想の罠
物事が起きてしまってから、あとになって、それは予測可能だったと考えてしまう
→「こうなることは初めから分かっていた現象」
自分でも日記などで予測してみる
→その現実とのズレに気づける
■お抱え運転手の知識の罠
自分の能力の輪の大きさが分かっていることが重要、その大きさは重要ではない、その外で成功しようと考えると惨めな人生を送ることになる
わからないときは正直にわからないと言う
→★渋沢栄一の蟹穴主義にも通じる
■コントロール幻想の罠
自分で考えているほど人生はコントロールできない
本当に自分自身で影響を、与えられることだけに専念しよう、その中で最も重要なことだけに集中しよう、
→★ひろゆきや出口さんも同じようなことを言っている。できるのは運と適応。
■結果による錯覚の罠
結果だけを見て評価してはならない。悪い結果が出たと言ってそれが直ちに適切な判断が下されなかったことを意味するわけではない
■選択のパラドックスの罠
選択肢が多いほど自由だが、限界を超えると、余分なものがあることで生活の質が逆に落ちてくる
考えることをやめてしまう
誤った判断をしてしまう
不満を感じてしまう
→もっと良いものがあったのではないか
★必要なのは選択肢ではない、基準。
→M氏に前言ったことがあるかもしれない。もっといい球が来るんじゃないかといい人を見送っている
■所有の罠
自分のものになったら高く評価してしまう
不動産にも言える
→愛着があるから、感情的な付加価値も払ってほしいと思ってしまう
→自分が所有しているものは「宇宙」から一時的に借りただけと考えるようにする
→→★知識についてもこう思いたい。自分が得たものというより
一時的に借りたもの、だから良い結果のため、いろんな人にシェア、Giveしていきたい
■集団思考の罠
大失敗の事例に共通するのは
結束の硬いグループのメンバーが、幻想を作り上げることで連帯意識が強まる、しかも無意識のうちにそうなる
→★まさに某会社での特有のHWを残し既得権益を守ろうという動きがこれに当てはまる。信じたい幻想をみんなで作り上げている。愚か。
■ゼロリスクの罠
ほんの少ししかない危険を完全に取り除こうとして、しばしば巨額の資金を注ぎ込んでしまう
→★これもまさにG社のUプロジェクト。完璧はない。QCDのバランスの中で
少しでもましな案を選ぶのかトップの役割。
私たちはリスクの大きさを区別するのが苦手
■希少性の罠
数え切れないほどあるビー玉の中にたった一つ青いビー玉が混ざっていた
→子供がそれを奪い合っていた
■フレーミングの罠
額縁効果
どのような情報も、一つの枠組みを通して描写されている
どんな枠組みに基づいた情報がよく見極める
■過剰行動の罠
PKでどこに蹴るかは三分の一ずつの確率なのに
真ん中に立っていることはほとんどない
→気まずいから
■不作為の罠
結果が同じなら行動を起こさないほうがダメージが低いと考えてしまう
→★いい人いない?や転職先相談に気軽に乗れないのと一緒かも
■自己奉仕の罠
自分のおかげと思いがち
→★夫婦関係、家事育児などで気をつけたい。仕事も・・・
ありのまま事実を言ってくれる人
天敵を大切にする
■満足の踏み車の罠
宝くじ当選の幸福感は平均3ヶ月で消えるらしい
→★よく言われるがお金があっても、幸せにはなれないんだな
幸せを長く感じ続けるためのヒント
・ネガティブな現象、ストレスを避ける
・物質的なものによる喜びの効果は短期間しか期待できないことを知っておく
・できるだけ多くの自由な時間を手に入れ、自分の意思で行動する。たとえ収入が減っても、最も情熱を感じられることに時間を割き友情を育む
■連想の罠
悪い報告をする人と悪いものを結びつけてしまい、その人を遠ざけてしまう
重要なのはいい報告以外を言ってくれる人
■目先の利益の罠
目の前にあるご褒美の衝動を抑える力がつよいほど、落とし穴を躱せる
→今日が人生最後の日、と考えるのは1週間に一度くらいでいい
→★これは新しい。何でもかんでも衝動に身を任せてはいけない。現実的でよい考え。 -
全部で52の思考の落とし穴 (バイアス) を紹介する本。たくさんのバイアスを紹介するので、一つ一つに割くページ数は少ない。Kindle版をPCで読むと、1バイアス1画面になる。一気に全部読むよりも、スキマ時間で少しずつ読むのに向いた本。紙の本ならトイレに置いておくのがいいのでは。
それぞれのバイアスについて、関連する逸話や研究、そして活用方法や対策なんかが書いてある。行動経済学や心理学の本を読んでいる人にはおなじみのものも多いが、数で攻めるタイプなので初見のものもあるのではないか。
一つ難点は、本書が出版されたのは2013年であり、研究内容が今となっては古く、否定的なものも含まれているということである。例えばミルグラム実験やマシュマロ実験など。まあ、現在はKindle版が売っていないし、紙もAmazonでは中古しかないので、今になって読む人はいないだろうが。 -
自分の中にあるバイアスをまとめた本。
イラスト含めて面白い。 -
認知バイアスのカタログ。