ボルヘス『伝奇集』:迷宮の夢見る虎 (世界を読み解く一冊の本)

著者 :
  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766425628

作品紹介・あらすじ

▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(全10巻)、第六弾。
▼諸作品に登場する「虎」を追い、ボルヘスの謎に迫る。

幻想小説の巨匠ボルヘス(1899-1986)が1944年に発表した短編小説集『伝奇集』を、その出自や読書遍歴、視力の喪失といったパーソナルヒストリーとも照らし合わせ読み解く、必読のボルヘス論。
ルート・メタファーとしての「虎」を追い、ボルヘスの謎に迫る――。

感想・レビュー・書評

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  • 迷宮、鏡、夢、永遠。ボルヘスは〈今・ここ〉の座標を揺動させ、時に偏愛するブエノスアイレスの雑踏であったり、美しく獰猛な虎が跳梁するアジアの密林であったり、イギリスの旧邸の図書室であったり、更にはバベルの図書館であったり、円環の廃墟であったり、八岐の園であったりに誘ったりもするのだが、本書は、それらの良質なフィールドノートであり、またその域を超えて、上擦った彷徨の記録や偏愛と畏怖に染まった信書にも変転し、更なるボルヘスの沃野へ、ボルヘスの迷宮、夢、永遠へ誘う。

  • このシリーズ愉しい! 順番に全部読みたい。表紙もお洒落だし。

  • ボルヘスの魅力を語った本。著者の今福龍太さんって面白いなぁ。二人に引き込まれた。最近、いや、ずっと、偶然性に関心があり、無限、円環、相互関係。

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著者プロフィール

1955年生まれ。文化人類学者・批評家。1980年代初頭から、メキシコ、ブラジル、キューバなどで調査研究に携わる。奄美自由大学を主宰する。著書に『クレオール主義』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』『宮沢賢治 デクノボーの叡知』など多数。

「2021年 『ぼくの昆虫学の先生たちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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