ボルヘス『伝奇集』:迷宮の夢見る虎 (世界を読み解く一冊の本)
- 慶應義塾大学出版会 (2019年12月13日発売)
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感想 : 5件
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- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766425628
作品紹介・あらすじ
▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(全10巻)、第六弾。
▼諸作品に登場する「虎」を追い、ボルヘスの謎に迫る。
幻想小説の巨匠ボルヘス(1899-1986)が1944年に発表した短編小説集『伝奇集』を、その出自や読書遍歴、視力の喪失といったパーソナルヒストリーとも照らし合わせ読み解く、必読のボルヘス論。
ルート・メタファーとしての「虎」を追い、ボルヘスの謎に迫る――。
感想・レビュー・書評
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迷宮、鏡、夢、永遠。ボルヘスは〈今・ここ〉の座標を揺動させ、時に偏愛するブエノスアイレスの雑踏であったり、美しく獰猛な虎が跳梁するアジアの密林であったり、イギリスの旧邸の図書室であったり、更にはバベルの図書館であったり、円環の廃墟であったり、八岐の園であったりに誘ったりもするのだが、本書は、それらの良質なフィールドノートであり、またその域を超えて、上擦った彷徨の記録や偏愛と畏怖に染まった信書にも変転し、更なるボルヘスの沃野へ、ボルヘスの迷宮、夢、永遠へ誘う。
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このシリーズ愉しい! 順番に全部読みたい。表紙もお洒落だし。
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ボルヘスの魅力を語った本。著者の今福龍太さんって面白いなぁ。二人に引き込まれた。最近、いや、ずっと、偶然性に関心があり、無限、円環、相互関係。
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