マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論:搾取と暴力に抗うために

著者 :
  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766427349

作品紹介・あらすじ

いまよみがえる、マルクス主義×フェミニズム

「日常化した女性差別へ抗う理論を必要とする人たちへ。
日本における売買春廃止論(アボリショニズム)の決定版の書!」(藤田孝典)

▼広がった格差の中で女性への差別と暴力を構造的にとらえながら、ネオリベラリズムがもたらした女性搾取のための詭弁「セックスワーク論」を正面から批判し、資本主義と男性支配という現代の二つの支配的な社会システムの悪辣さを白日のもとにさらす。

「本書はきわめて論争的な内容となっている。マルクス主義もフェミニズムも無数の論争を通じて自己を鍛えていった。両者をテーマとする本書が論争的でないわけがない。本書の立場に対立する人々、とりわけセックスワーク論を信奉する人々にとっては、本書は唾棄すべきものでしかないだろう。(中略)多くの敵対的諸関係に引き裂かれたこの社会において、誰かの憎悪と攻撃を受けることなくして、論争的テーマで何か意味のあることを語ることはできない」(「序文」より)

感想・レビュー・書評

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  • 女性が性売買させられる苦しみをこれほど論理的に語った本は無い。マルクス主義についても本当に慧眼。

  • とても重要なことが書かれている

  • マルクス主義とフェミニズムの関係、セックスワーク論の問題について、これまでの論述の歴史も含めて丁寧に述べられており、整理がつく。マルクス主義的な原則論が新自由主義とモストモダニズムにより変質化していったことも初めて知ることであった。ある程度の基礎知識がないと十分に読み込なせないが、現在のジェンダー論を補完する書としては読み応えのあるものであった。

  • 東2法経図・6F開架:367.1A/Mo66m//K

  • 私はこれはよくないと思う。セックスワーク論批判のとこ読んでるけどものすごい一方的ですごい、なんか頭ぐらぐらする。もちろん不利で弱い立場にある人々を保護するのはだいじなことだと思うが、先生が主張しているような形でしかそれが実現できないのかどうか。少なくとも、最近国内でもいくつか出ている論敵の書籍等の議論をちゃんと紹介したらどうだろうと思う。資料のあつかいは一方的、論理もよく読むとすごい。フェミニストの先生たちは立場はいろいろあるだろうけど、これ読んでそれぞれ批評してみるべきだと思う。

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著者プロフィール

1965年生まれ。大学非常勤講師。ポルノ・買春問題研究会メンバー。著作に「マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論──搾取と暴力に抗うために 」(慶応大学出版会)、『資本主義と性差別』(青木書店)、他多数。

「2021年 『戦争と性 34号 特集:性暴力のない社会へ──「自分ごと」として考える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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