- Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766785821
感想・レビュー・書評
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201509/
あなたにとって、営業の目的は何ですか?/
「口は1つ、耳は2つです。話す2倍聞く」ことです。営業は、アプローチ、ヒアリング、プレゼン、クロージングの4段階だと教科書にありますが、重要度から言えばヒアリングが8割です。それからアプローチが2割でしょう。この2段階で10割、全部です。お客様の心を開き、その心の声によく耳を傾けることができれば成功なのです。初めは1kmも離れているお客様との距離が、わずか1mにまで近づいていることを感じるでしょう。そうなれば、黙っていても契約に進みますよ、と。/
それは天啓のようにやってきました。営業の本当の目的は、「商品を売る、にあるのではない。お役に立つ、にあるのではないか」こう考えたのです。/
まず、挨拶から入りますね。
--こんにちは、今日はお会いすることができて、たいへんうれしいです。よろしくお願いします。
--あ、よろしくお願いします(私)。
次に許可をいただきます。
--5分、お時間をいただいていますが、よろしいでしょうか。
--はい、結構です。
--いきなり質問しては失礼かもしれませんけれども、私も何か、あなたのお役に立ちたいと考えているんです。それで、ぜひ教えてほしいんですが、3つ、お聞きしてよろしいでしょうか。
--3つですか?はい、どうぞ。
くどいようですが、必ずこのように許可をもらうことから入らないといけません。相手に何を話すかについて、確認をとるのです。この後でも必要に応じて、常に相手の許可をもらいながら進めていくことを憶えてください。このことで相手から安心感を得ることができるからです。
次に、千円ゲームの肝で、3つの質問です。
--あなたの最近の状況で、【何かワクワクすること】、あるいは【やりたいこと】、そして、【何かお困りのこと】がありますか?どれでも結構です、あったら教えてください。
これが3つの質問なのですが、これによって一挙に相手の心の核心に入り込みます。天才たちは、お客様と打ち解ける時間がきわめて短い。無駄なく、懐に飛び込む。その呼吸を得るための、絞り込んだ質問です。大切なのは、詰問調で尋ねて終わりにするのではなく、必ず「例えば」とか「私の場合には」という具体的な例を挿入することです。
--私の場合、ワクワクするのは、実はカブトムシを取りに行くときなんです。小学生の夏休みを思い出して、心が躍ります。
あるいは、
--例えば、私は中学生の子供がちょっと心配なんです。成績がいまいちなんで、志望高校に入れるかどうか、と悩むときがあります。
みたいにですね。この「例えば」「私の場合は」という事例は、この後の展開でも有用です。どんな話でもそれを出していくと、とても相手が話しやすく、答えやすくなります。話しやすく、答えやすくなるということは、それだけすでに心を開いているということです。常に自分の例、具体例を出す準備をしておきましょう。
さて、あなたが
「ジョギングをやりたいな、と近ごろ考えています」
と答えたとしましょう。相手の答えが出たら、
「ほう、それはいいですね」
と心から肯定します。それから
--ところで、なぜ、ジョギングをやりたいと思っているんでしょうか?ストレスの解消ですか、それともダイエットですか?
具体的な回答を合わせて提出しながら、理由を尋ねます。理由を尋ねることによって、ジョギングをやりたい気持ちの背景にある、本当の欲求やニーズに迫っていくわけです。さあ、答えてください。
--最近、お酒を飲みすぎたせいでしょうか、おなかが出てきて。ちょっと気になるんです(私)。
--そうですか。太り過ぎはよくありませんが、でもどうして太ってきたことが気になるんですか?具合の悪いところが出てきているのですか?あるいは、もっと女性にもてたいとか?
このように「なぜ?」「どうして?」を繰り返して、本当の欲求、裏のニーズ、その理由を探っていきます。最後の2分くらいになったところで、相手の言ってきたことをまとめます。
--ところで、今までいろいろとお尋ねして、あなたは、こういうことを望んでいると思いますが、これでよろしいですか?
このときに、紙に大きく、そのまとめを書くことがポイントです。これは相手に対する確認です。私の思い込みでも誤解でもなく、いま相手が本当に欲しいモノ、コト、情報の確認をするのです。相手が、その紙に書かれたことを認めたとき、相手の真の欲求を私と共有したことになります。真の欲求、ニーズを共有したら、いよいよクロージングです。相手の真の欲求やニーズを叶えるための方法や情報、プロフェッショナルを教えてあげたり、紹介してあげます。それを相手が受け入れれば、千円をいただけるわけですが、千円を得るかどうかは大きな問題ではありません。どれだけ相手の真に欲しいモノ、本音に迫ることができたかどうか。それだけが重要です。もっとこの人に会いたい、と思ってもらえることがいちばんです。ですから、この千円ゲームの間中、常に相手を理解する、相手になりきる努力をしてください。/
契約をしていただいた時点では、まだ半分しか仕事は終わっていないのです。お客様に将来のメリットを約束しただけです。/
人は常に、《出口=アウトプット》でしか人を評価しないのです。/
釈迦に会っては釈迦を殺せ、と禅は教えています。手垢のついた常識や思い込みは捨てなさい、ということです。/
そうです。営業マンとは、『お客様に貢献し、幸せを配る人たち』なのです。/
遍界不曾蔵(へんかいかつてかくさず)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
要約
二人一組で一人が千円を用意しもう一人がその千円をもらう営業ロープレを中心に、相手のニーズを聞き提案することの大切さを書いています。優秀な営業マンは物を売ろうとしているように感じないとされています。物を売るのではなく顧客の役に立つものを提案する姿勢が良いヒアリングに繋がります。
学んだこと
①自分の営業を第三者目線から見る
②話す二倍聞く
③
実践
①ファシリ練習を録音、練習時自己採点して、録音を聴いて再度採点する。
② -
1000円を獲得するため、5分で1000円以上の価値のある話をする、という営業手法のトレーニング法の話かと思ったが、その裏にある考え方について深く掘り下げた話だった。「耳は二つ、口は一つ」だから話す倍聞く、というたとえが分かりやすい。主人公のつもりになって読むととても共感できる。文字も大きく読みやすかった。
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理想的な営業は、売らずに売る。このことを分かりやすく教えてくれた本。まずは、相手の望みを理解し、サポートすること。相手の利益のために尽くせば、自分の利益となる。
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売れる営業の本質が何なのか、腹落ちした。
とくに気に入ったフレーズは、
いわゆる社長やいわゆる女性などという人間はいない -
小さな物語を通して、営業に大切なマインドを伝えようとする本。買うには惜しいが(内容がちょっと浅い)、さらっと読めるので、図書館にでもアレば借りたい本。
内容は、全体的には「千円ゲーム」というゲームを通しており、その中で、いかにお客さまの「困ったこと、ワクワクすること、やりたいこと」に耳を傾けることが大事か、≪心技体≫はどうあるべきか、「出口」を大切にすることが重要、などが書かれている。
物語だと、すんなり感情移入できる人で、営業職について間もない人、成果の上がらない人などは一読の価値ありかも。 -
売るためじゃなく、役に立つために営業する。
相手に感心をもって、聞いて聞いて聞きまくり、
相手に感謝されることを目標にやりとりをする。 -
口はひとつ、耳は二つ、話す二倍聞く。
アプローチ、ヒアリング、プレゼン、クロージングのうちヒアリングが8割。
出口がすべて。人は出口でしか判断しないし、あなた自身も出口でしか変化し、成長できない。
受けとるより与えなさい。
与える人は感謝され、紹介される人になる。