現代国際関係の基礎と課題

  • 建帛社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767943343

作品紹介・あらすじ

本書は、国際関係論をはじめて学ぶ学部の学生や、短期大学の学生を対象に編集されたものである。本書の内容は、国際関係学習の基本原理を中心とする冷戦後の国際関係の枠組みだけではなく、地域研究の各分野を概説し、国際関係の現代的課題にまで及んでいる。「高等学校で世界史や政経を履修しなかった学生が、国際関係に関心をもち執筆者の講義を受講した場合を想定し、難解な専門用語を使用せず」という旧版の精神をくみ取り、できるだけ平易に、要領よく、しかも充実した内容になるようにしている。本書は、全体としてまとまりをもっているので、若さと生命力あふれる「国際関係論」の教科書として適当なものになっている。

感想・レビュー・書評

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  • 国際関係の多極化と重なりつつ、東西関係を変化させた要因として、アジアやアフリカに多くの開発途上国が生まれた。アフリカの新興国は旧来の植民地支配のもとで、政治的経済的発展が遅れ、独立の形式や旧植民地支配国との関係もそれぞれ異なっていた。

    世界は1つであるが国際社会は複数あり多様である。国際社会には個々の国家の小さな利害を超え、国際機構に参加することによって、国家のより大きな利益を実現しようとする国家がある。

    イスラエルは深刻な統合問題を抱えている。シオニズムの実現は先住アラブ民族の脱出、追放のみならず、大量のユダヤ人移民にも依存してきたので、イスラエルは実に100以上の国々から移民を迎えてきた。したがってイスラエルはアラビア語、ドイツ語、ポーランド語、ロシア語、英語など多くの言葉が話されている。イスラエルにおいて主要な統合の問題円は欧米出身のアシュケナジーとアジアアフリカ出身の東方ユダヤ人の間の亀裂であった。イスラエルの開拓者や創設者たちの多くは東欧出身であった。建国時にはユダヤ人移民のほとんどが欧米出身であったが、その後
    、中東から大量のユダヤ人の流入が生じ、その過程でイスラエルの性格は大きく変わった。

    国際関係論において、アフリカという対象を考察する意義は国民国家体系として西欧近代において形成されることが目標とされた国際社会は、冷戦の終焉、今日のグローバル化で変容を遂げようとしているという以前に決して完全には実体として確立されてはこなかった現実を改めて考える材料を提供している。

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