勝利なき戦い朝鮮戦争: 朝鮮戦争1950-1953 (上巻)

  • 潮書房光人新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769808107

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  • 北朝鮮の韓国進行に始まる朝鮮戦争勃発から、
    洛東江の攻防、仁川上陸作戦を経て
    長津湖で中共軍が本格的な攻勢に出るまでを描く。

    緒戦の緊迫感や雰囲気はハルバースタムの著に比べると
    少し伝わりづらく、時折読みづらさを感じることもあるが、
    仁川上陸作戦へ向けての詳細な記述や、
    毛沢東、彭徳懐らの狙いが細かく解説されており、理解しやすい。
    また韓国軍についての記載も豊富。
    捕虜らが極寒の山中を徒歩で連行された「死の行進」についても
    悲惨さが伝わる記載がなされている。

    マッカーサーが開戦の早い時期から
    38度線を越えて朝鮮の平定を目標としていた点や、
    中国側の意図について懸念を抱いていたにもかかわらず
    マッカーサーを止めることができなかった点、
    CIAが全く機能していない点など、
    今後の悲劇へと繋がる舞台が揃いつつあり、下巻も大変に楽しみだ。

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著者プロフィール

(John Toland)
1670-1722年。アイルランド生まれの思想家。名誉革命の動乱期にスコットランドのグラスゴー・カレッジで学んだ。ロンドンにやってくると、非国教徒内の同盟を推進する長老派ダニエル・ウィリアムズを支援して、その著作をジャン・ル・クレールの雑誌に紹介した。これによってオランダでの勉学の機会を与えられ、ベンジャミン・ファーリ、ル・クレール、フィリップ・ファン・リンボルクなど大陸の自由主義的プロテスタントとの交際を得た。帰国後、反三位一体論争のさなか『秘義なきキリスト教』(1696年)を匿名出版した。多数の反駁が書かれ、イングランドではミドルセックス大陪審の告発、アイルランドでは大陪審の告発と議会下院による焚書と逮捕・起訴が決議された。逮捕を逃れてロンドンにもどると、時事的な政治的著作・パンフレットの出版や、ジョン・ミルトンやジェイムズ・ハリントンなどピューリタン革命時の共和主義者たちの諸著作を編集出版し、「コモンウェルスマン」として活動した。後に『セリーナへの手紙』(1704年)、『パンテイスティコン』(1720年)などで唯物論的自然哲学を展開した。

「2016年 『セリーナへの手紙 スピノザ駁論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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