ドイツ夜間防空戦: 夜戦エースの回想 (光人社ノンフィクション文庫 327)
- 潮書房光人新社 (2001年10月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769823278
感想・レビュー・書評
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「Duell unter den Sternen」の翻訳(2001/11/16発行)。
第二次大戦のドイツ夜間戦闘機エース・パイロットであるヴィルヘルム・ヨーネン(Wilhelm Johnen)大尉の回想録。
著者のヨーネンはエースとは云いながら撃墜機数は34機で、トップ・エースではありません。 そのため、本書が無ければ一般には知られることの無い人物だと思いますが、本書では夜間航空戦の難しさと1942年以降からのイギリス軍による夜間爆撃の凄さ伝えてくれます。
当時のドイツ空軍パイロットの闘志や恐怖、苦悩、歓喜などについても触れられており、非常に良い回想録だと思いました。
特に興味深いのは、1944年の夜間本土防空戦で乗機が被弾しスイスに不時着したと云うエピソードで、領空侵犯した航空機は、連合国・枢軸国の区別なく攻撃もしくは捕獲していたことが書かれており、珍しく感じました。 この他、スイスに不時着が知られると、家族がゲシュタポに尋問拘束されていたと云う当時のドイツの状況を知るエピソードや、東部戦線でのソ連軍機との夜間空戦なども興味をそそられました。
日本語で読めるドイツ夜間戦闘機エース・パイロットの唯一と思われる回想録であり、貴重な書籍だと思います。 パウケ、パウケ!詳細をみるコメント0件をすべて表示
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