社内ブログ導入・運用ガイド (WSe Books # 5)

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  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774131528

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  • 現在読書中(4章途中まで完了)事例が多いのは〇。しかし、全体としてドリコムの自画自賛になっている。特に2章は社内CGM(以下EGM)に対する認識間違いが多く、ひどい。事例が豊富だけに残念だ。事例だけを評価すれば★★★★☆だ。

    目次
    1章 社内ブログのインパクト
    2章 規模別組織図と社内ブログの利用シーン
    3章 社内ブログ立上げのヒント
    4章 運用ノウハウA to Z
    5章 利用シーン別社内ブログ
    6章 社内ブログ活用事例

    2章
    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>P31 情報共有を社内ブログで行うことに対する利用意向(n=1743)
    ぜひ利用したい+多少利用したい=65.7%→ありえない。思うことと実行することは別。思っていても、ほとんどの人は行動を起さない。

    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>p32 既存の情報共有ツールを補完する・・グループウェアは定型的で敷居が高く、ブログは非定型で敷居が低い。→非定型は〇だが、ブログは敷居が低いというのは、明らかに間違い。日本のブログ・SNS・2chが匿名文化で敷居を下げていることを理解していない。EGMでは実名が原則で、となると責任を持った発言が必要になり、敷居はぐんと高くなる。グループウェアにとってもブログにとっても、共通の敵はメールだ。

    <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>p35 ヒヤリハットの法則を持ち出したのは〇。たしかに定型フォーマットでは、事故が生じた1件しか報告されないのに対し、EGMであれば、ヒヤリやハットも浮き彫りにする可能性がある。

    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>P37 掲示板に対する認識がデタラメ。匿名性が問題であると指摘しているが、社内利用なのにどうして匿名になるのか?

    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>P38 グループウェアに対する認識がデタラメ。グループウェア=正式情報の蓄積場、とは限らない。某社では、売ります・買います情報として使ってます。

    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>p41 社内ブログの利用企業が増えているとあるが、増えているのはSNSではないのか?

    <span style="color:#ff0000;"><b>×</b></span>p41 利用範囲を4層で想定し、最下層を部内としているが、部内で閉じてどうするのか?

    3章
     3.1 プロジェクトマニュアル
      3.1.1 ワーキンググループを作る
      3.1.2 導入範囲・目的を明確にし、ゴールを定める
      3.1.3 社内ブログツール&RSSリーダー選び
      3.1.4 ツールを試用する
      3.1.5 利用者への研修を行う
     3.2 どのような形態が最適か
      3.2.1 ブログツールの最新動向
      3.2.2 RSSリーダーの最新動向
      3.2.3 社内ブログツールのタイプ/規模別比較
     3.3 導入後の基本設定
      ステップ1 ユーザを登録する
      ステップ2 グループを登録する
      ステップ3 環境を設定する
     3.4 利用者へのアプローチ方法
      3.4.1 トップダウン型アプローチ
      3.4.2 ボトムアップ型アプローチ
      3.4.3 業務組み込み型アプローチ
      3.4.4 プロジェクト型アプローチ

     コラム 社内ブログ立上げドキュメンタリー
      ドリコムブログオフィス採用までの経緯
       ・メールによる情報の散乱、システム負荷増加を改善するために
       ・オープンソースのツールを採用
        <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>「どうすれば情報を集約できるか」
       ・XOOPSを導入してさらに課題が浮き彫りに
        →操作性の悪さ、検索性の悪さ、閲覧数が見えない
      社内ブログの運用開始
       ・社内ブログの全体構成
       ・社内ブログの運用ルール
        <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>閲覧数ランキングの発表および表彰
        <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>取材を利用した新規記事の更新/新人が先輩社員を取材
        <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>定期的なニュースの配信
      社内ブログ、運用その後
       ・運用後に見えた効果→提案書の共有
       ・さまざまな仕掛けを準備
        <span style="color:#00ff00;"><b>〇</b></span>営業コンペレポート
       ・さらに効果を上げるために

    4章
     4.1 社内ブログの成功話、失敗話
      4.1.1 社内ブログ運用の成功事例
       ○ p75 大手ゲームメーカA:「誰に言って良いのか分からないけど、何かを言っておきたい」
       p75 大手広告代理店B:「作品発表を社内ブログで行うのはどうか?」
       p76 運用面では(中略)誹謗中傷を行わないなどの基本的なガイドラインしか設けていない。
      4.1.2 成功の要因とは?
       >運用体制を見極める。
       >業務時間内に書ける企業内意識改革を
       >社内ブログ担当者を用意
       >目で見える説明で社内ブログ導入をスムーズに
       >周知徹底の工夫
       >ツールの特徴を活かす
       >既存システムの置き換え
      4.1.3 社内ブログの失敗事例
       ○ p82 情報を成果につなげる仕組みがない
       ○ p83 特定の者しか参加しないため社内ブログが活発に動かない
      4.1.4 失敗の要因とは?
      4.1.5 運用開始までに失敗に陥りやすいポイント
       >ワーキンググループを作らずに、いきなりスタートしてしまう
       >導入範囲、目的が明確になっていない
       >社内ブログについての詳細な説明がなく、使う意図や目的・内容が定まっていない
       >社内ブログの認識にずれがある
       >ツールが使いづらい
      4.1.6 運用開始&導入後〜
       ○ 女性社員が参加しにくい雰囲気
        男女差:男 TB>コメント 女 TB<コメント
       >社内ブログのために負担が増え、モチベーションが上がらない
     4.2 成功要因を促進する/失敗要因を回避する機能の重要性
     4.3 運用面での話
      米IBMの従業員ブログ利用ガイドライン(抜粋)
       ○ 自社の業務遂行ガイドラインを熟知し、従うこと
       ・発言は個人的なものであり、会社を代表するものではないこと
       ・自社関連事項について書く場合、自らの役職を明らかにすること
       ・著作権、フェアユース、ファイナンシャルディスクロージャー法を遵守すること
       ・著作権、フェアユース、取引先の許可なしに、企業名を出さないこと
       ・自社その他企業の機密情報を提供しないこと
       ・記事の内容によって影響を受ける相手に対し配慮を忘れないこと
       ・誰かが同じトピックで書いていないか確認し、書いている場合は引用する
       ・一方的に絡んではいけない。断りなしに以前の記事に変更を加えてはいけない
       ・記事内容には付加価値をつけること
      4.3.1 段階的な導入をするには
      4.3.2 社内ブログの利用を更に促進するには
       >各ブログ内のカテゴリも設定しておく
       ○ コメント・トラックバックを利用したテーマ別募集を行う
       ○ 業務時間内のブログ書き込みを許可する
       >ブログ書き込みが必要な定型業務を用意する
       >メールでの書き込みを利用する
      4.3.3 ブログの内容について
       >「ゆるさ」が生み出すアイデア
       >ブログを活性化させる記事
        1:9:90の法則
     4.4 効果測定の話

    5章 利用シーン別社内ブログ
     5.1 概略  業界 vs. 悩み
      悩みリスト
       社内での情報共有ができない
        見える化型
        プロジェクト型
       コミュニケーション不足
        スモーキングルーム型
        文化醸成型
       優秀な人材・ユーザ・パートナーを囲い込みたい
        コミュニティ型
       組織・部署を横断で情報共有する場がない
        コミュニティ型
        グループウェア型
     5.2 業種と悩みのマッピング
     5.3 社内ブログ導入ビフォ アンド アフター
      広告代理店・ゲームメーカ・新聞社・広告代理店
      研究所・製造業・製造業
      不動産流通・証券・コンサル・損保・損保
      政府関連機関

    6章 社内ブログ活用字異例
     Case Study1 NEC
      へえ〜ボタン
     Case Study2 野村総研研究所 内定者向けブログ
     Case Sutdy3 マルハグループ本社
     Case Study4 富士火災海上保険 女性社員限定

    Appendix 社内ブログツール/ソリューションガイド
     ブログ製品*9、RSS製品*3

  • WEB2.0、SNS、ブログなどの基本的な考え方・技術、ナレッジマネジメント動向を知っている人で、社内ブログ・SNSの活用方法、運用方法で悩んでいる人にお勧めの1冊。

    共感できるところ
    ・トップダウン、ボトムアップ、業務組み込みの併用により導入を推進。
    ・失敗の一番の要因は、導入の狙い、意図などを利用者の腹に落ちるまで説明、コミュニケショーンをしていないこと。
    ・10の質問やバトン形式で発言をもtめるなどで発言しやすい雰囲気づくり
    ・定量的な効果測定、数値をベースとした改善案の検討、実行で効果のあるアクションを継続実施する
    ・内定者ブログで意見を交わした結果でてきたアウトプットを入社時の記念品として贈呈し帰属意識を高める

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