- Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774321172
作品紹介・あらすじ
小学四年生の香里の家には、五世代九人の大家族と、ふたりの下宿人がくらしている。そんな香里の家にやってきた、同い年で親せきの未果。未果のお父さんは仕事をなくし、香里の家族をたよってきたのだった。自分より、かわいがられる未果が気に入らない香里。でもある日学校で、未果が、お金をひろっているといううわさが流れて…。小学校中学年から。
感想・レビュー・書評
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▼小学生だったか中学生だったか、という女子がいて、大まか幸せな家族が大家族で。
そこに加えて親の友人(だったかな)の父娘が居候で参加して。
この居候の娘が同年代で。そして自分よりも良い子ちゃんで。周りの大人にもちやほやされて。ああ腹が立つ、劣等感。そこからちょっと意地悪を…。
▼なんだけど、やがて紐解く相手の事情。いろいろ困って貧しくて、相手も色々悩んでて。だから大人も気を使い…。ってなことがわかってきて、気まずいけれども勇気をだして、悩んだ末の仲直り…。
▼…というだけの話なのですが、そしてもちろん、子供向けの本なんですが。ところが正直、すごく面白く読んだし、なんというか…上から目線な言い方で大変に恐縮なんですが「良く書けているなあ」と思いました。
近くにパン屋があって、そこがくりぃむパンがいちばん人気で、とにかくひたすら美味しくて、いつも売り切れ必須です…という小道具が上手く活かされています。食べたくなります。
▼濱野京子さんって、上手いなあと思います。 -
タイトルほど甘くない。世間の厳しさと優しさの詰まった物語。
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クリームパンの良さがわかります
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小学4年生の香里の家は下宿屋で、5世代9人の大家族、プラス2人の下宿人。そんな家庭に新たに1人が加わった。香里と同じ4年生の未果は遠縁に当たり、父親が職探しをする間、香里の家に住むことになったのだ。
けれど、大人たちから可愛がられクラスでも人気の未果のことが、香里は何だか面白くなくて……。
図書館本。
小学校中学年向けの課題図書だったそうで。堅苦しくはないが、サザエさん+ちびまる子ちゃん+道徳用NHKドラマ(中学年向け)というか。少女漫画でも見かけるストーリー展開なので、課題図書としてはかなりとっつきやすい部類ではないだろうか。
ただ、これで読書感想文を書くのは、中学年では厳しそうにも見える。登場人物が多いせいかエピソードが盛り沢山で、ストーリーが微妙に右往左往する。テーマは小4女子2人の友情だろうけど、他の登場人物がクローズアップされるエピソードの印象がなかなか強く、まとめにくそうな感じがする。
そして、完全に女の子視点なので、男子が読むにはちょっとつらいものがあるかも? 女子なら共感できることも結構あるのでは。
タイトルのくりぃむパンは、作中の老舗パン屋の人気商品で、ところどころでキーアイテムとして登場する。
ただ、タイトルに持ってくるほどのインパクトがあるかと言うと……私にはビミョーだった。くりぃむパン買い占め事件とか、大きな役割はあるんだけど。 -
お父さん、お母さん、おばあちゃん、おじいちゃん、大ばあちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃんの奥さん、お兄ちゃんの子供、それから下宿人のアキさんと志帆さん、総勢11人で暮らす香織(かおり)。そこに事情をかかえた未果がやってくる。ちやほやされる未果が面白くない香織。おまけに未果はお金が好きらしい。でも、少しずつ未果の事情がわかってきて…。古き良き大家族や下町の暮らしがさりげなく書かれていてほっこりしました。こんな暮らしを未果は憧れてるんだろうなぁ。この本が密かに人気な理由もそこにあるのかも。4年生らしく反発したりする場面はあるけどひどい意地悪な人も出てこず、安心して読めました。
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香里の気持ちわかるな~☺お父さんの仕事の面接うまくいくといいな。
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なにこの美味しそうなくりぃむパンは!!
むちゃくちゃ食べたくなりました。 -
香里は本当は未果のことが好きなんだね(小3)