浪人若さま新見左近: 書下ろし長編時代小説 (江戸城の闇) (コスミック・時代文庫 さ 6-13)

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  • コスミック出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774728773

作品紹介・あらすじ

将軍の甥で、甲府藩主の徳川綱豊は、いっぷう変わった若さま。なんとこの男、しばしば藩邸を抜け出しては、浪人・新見左近として、江戸市井で気ままな暮らしを楽しんでいるのだ。もともとは、武家の格式ばった生活を嫌ってのことであったが、いまや現将軍・綱吉も、左近の二重生活をなかば公認。その代わり、江戸城の中にいてはうかがい知れぬ、町場の悪を直接退治するという世直しを、左近に任じていた。一種の協力関係にあった綱吉と左近だが、綱吉の権力が増すと同時に、目に見えぬ不気味な圧力が、左近のまわりを取り巻くようになった…。六代将軍・徳川家宣の若き日を描く、シリーズ第十弾!

感想・レビュー・書評

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  • 浪人若さま 新見左近 シリーズ10

    将軍綱吉の甥で、甲府藩主・徳川綱豊は、
    浪人・新見左近として、悪の限りを働く、大悪党をやっつけていた。

    一方、綱吉と、大老・堀田正俊は、殺生御法度の新法を巡って、ギクシャクした関係にあった。

    そんな、あるお城揃えの日、江戸城内、御用部屋にて、若年寄・稲葉石見守が、刃傷に及んだ。斬られた相手は、大老・堀田正俊。
    稲葉は、真相を究明されず、その場で討ち果たされてしまった。
    堀田正俊は、三日後、死亡。

    事件の背景には、綱吉の意向があるとの噂も、絶えなかった。

    大老亡き後、綱吉の力が増すに連れて、側近・柳沢吉保の力も、増大して来て、老中たちは、柳沢や牧野備前守成貞の顔色を伺うようになってきた。

    諸大名のあいだで、綱豊を将軍に望む声が高まり始めてきた。

    翌年には「天下の悪法」と評された「生類憐みの令」が発令され、綱吉のやりたい放題の政治が始まる。

    左近が、将軍になる日は、まだまだ遠い。

  • 綱吉に睨まれるようになるのかな?

  • 続けて読んでしまったのは、こちら。短編のおかげでスムーズに読めてしまう。病院の待ち時間と帰りの電車で読了(笑)。最近読むのは食べ物がらみか、時代モノばかりになってしまった。ミステリーにも、もうちょっと触手が動いてもいいはずなんだけどなぁ・・・。

    将軍の甥で甲府藩主の徳川綱豊。しばしば藩邸を抜け出しては、浪人・新見左近として、江戸市中を気ままな暮らしを楽しんでいる。協力関係にあった将軍・綱吉と左近だったが、綱吉の権力に群がる者たちの圧力が、左近の周りににもジワジワと取り巻くようになってきて。

    短編4作の中で「遺言」では、ほとんど左近は出てこない。友人の岩城泰徳がメインで話が進むのだが、相手の悪人の程度を知らない悪辣さが、電車の中なのに、痛めつけられる側を思ってウルルってなってしまった(苦笑)。最後の「江戸城の闇」で、これからの展開が気になるところではある。しかし。左近の側近の間部詮房がどうしても悪者のイメージがあるからか、毎回、気になっちゃうんだよなぁ(苦笑)。

  • 2016.6.29

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著者プロフィール

ささき・ゆういち
1967年広島県生まれ、広島県在住。2010年に時代小説デビュー。「公家武者 信平」シリーズ、「浪人若さま新見左近」シリーズのほか、「身代わり若殿」シリーズ、「若旦那隠密」シリーズ、「若返り同心 如月源十郎」シリーズなど、痛快な面白さのエンタテインメント時代小説を次々に発表している人気時代作家。本作は公家武者・松平信平を主人公とする人気シリーズ、その始まりの物語第11弾!

「2023年 『町くらべ 公家武者 信平(十四)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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