オプティミストはなぜ成功するか [新装版] (フェニックスシリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775941102

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  • 無力感は学習によって身につく。
    マイナスを直してもプラスにはならない。悲しみや不安や怒りを取り除くスキルと、幸せになるスキルは違う。

    幸せの形は、心地いい人生、ものごとに没頭する人生、意義ある人生、の3つの類型がある。

    自尊心運動=自尊心を高めれば幸せになる、は因果関係ではなく相関関係。犯罪者は高い自尊心を持つがゆえに、暴力を引き起こす。

    楽観主義はうつ病から救う。ペシミストは諦めが早く、うつになりやすい。
    悲観主義の核は無力。
    適度な悲観主義はメリットもある。
    悲観的な予測は、不幸な結果を生む。

    フロイト派は、子供時代の未解決の葛藤が大人になってからの行動を決定する(トラウマ)=セラビストによるカウンセリングで自殺をしたいという衝動に駆られる。

    学習性無気力は、うつの原因。説明スタイルに依存する。
    犬の実験で、無力感を体得した。学習で得られたなら、学習で手放すこともできる。

    行動主義者は、人間の行動は、ほうびと罰によって決定されると考える。

    免疫づけ=あらかじめ意思の力を学習していると、無気力状態に陥ること防げる。
    挫折経験は、学習的無気力のきっかけになる。失恋、失敗、配偶者の死、など。

    しかし10人にひとりは何をしても無気力。3人にひとりは何をしてもポジティブ。
    p65


    p276から
    楽観主義を使わないほうがいい場合がある。
    リスクの大きなことを計画する場合、将来の見通しが不確かなときは楽観主義を避ける。
    同情的であることを示したいとき
    将来の見込みがはっきりしない人をカウンセリングするとき。

    ABC方式=困った状況、思い込み、結果を生む。アルバートエリスが開発。
    自分が悲観的A思い込みをしていることを気づく、ことが最初のステップ。
    それに気づいたら、
    気をそらす、悲観的な見方に反論する。ストップしてあとで考えると決める。
    自分の信念は思い込みであって真実ではない、と気づくことから始まる。

    反論の記録をつける。

    楽観主義は仕事を助ける。仕事で壁にぶち当たったら、楽観主義が助ける=なんとかなる、悪いことは起こらない、と考える。

    柔軟な楽観主義
    個人主義は10倍のうつ病を生み出す。
    モラルジョギング=ジョギングと同じように、少しの欲望を押さえることで、ポジティブシンキングを習慣にできる。
    ボランティアは、悲しい体験であっても、落ち込む体験ではない。むしろ心が高まる体験。

  • 読もうと思った理由
    考え方を変えればどこまで人は変われるのか知りたいと思ったから

    気づき
    ・なんでもかんでも内向的から外交的思考に変更するこ
     とはないと思う。しかし、確実にこれをやるべき状況
     もある。それはうつ病のときだ。うつ病のひとは必要
     以上に自分で責任を背負い込むことが多いのだ
    ・もし悲観主義がうつ病の原因であれば、楽観主義に転
     換することでうつ病から解放されるに違いない
    ・なぜうつ病が先進国でこれほどまでありふれた病気に
     なったのかと考えるとき、私はまず二つの警戒すべき
     風潮を見てみたいと思う。それは自己評価の増大と、
     社会共通の認識ー国、神、家庭や私たちの人生を超え
     た大きな存在に対する信頼のようなーの衰退だ

    悲観主義よりも楽観主義がよい事例がたくさん書かれていて大変勉強になりました。また悲観主義の良いところも書かれていてわかりやすかったです。

  • エッセンスは本のタイトルそのまま。
    つまり、楽観主義者は成功しやすい。
    具体的な事例を示しつつ書かれていました。

  • ①楽観主義の考え形
    敗北は一時的なもの
    原因もこの場合だけ
    状況や不運が大きく影響する

    ②悲観主義のメリット
    事実を現実として認知する。
    リスクを予測してヘッジする
    →だから悲観主義は残ったのだ

    ③悲観主義、うつ状態と健康
    悲観→カテコールアミンの枯渇→エンドルフィンが増える→免疫細胞がバランスを取るために減る

    ④認知療法の実施
    困った状況”adversity)
    思い込み”belief)
    結果。落胆か一歩踏み出すか

    ここで重要なのは自分の思い込み。
    まず思い込みが真実とは限らない。
    もし真実だとしても、大して影響は大きくない。
    まずは俯瞰的にみてみることだ。

  • p26
     ペシミストの特徴は、悪いことは長く続き、自分は何をやってもうまくいかないだろうし、それは自分が悪いからだと思い込むことだ。
     オプティミストは同じような不運に見舞われても、正反対の見方をする。敗北は一時的なもので、その原因もこの場合だけだと考える。そして挫折は自分のせいではなく、そのときの状況とか、不運とか、ほかの人々によるものだと信じる。オプティミストは敗北してもめげない。これは試練だと考えて、もっと努力するのだ。


    p289
     自分が悲観的な思い込みをしていることに気づいたら、対処の仕方は大きく分けて二つある。 その第一は、このような考え方をしそうになったら、気をそらすこと――何か別のことを考えることだ。第二はその考え方に反論することだ。自分の考え方をうまく否定することができれば、同じような状況がふたたび起こっても、このような思い込みにとらわれることが少ない。
    …略…
     いちばん大事なのは、自分の信念は思い込みであって、事実ではないかもしれないと気づくことだ。

    p294
    ・証拠はあるか?
    ・別の考え方はできるか?
    ・思い込みが本当だった場合、どれはどんな意味や意義を持つか?
    ・この考え方は有効か?
    (p362 この状況の意味は何か?有効な手段はあるか?)
    (これらを使って、声に出して反論する練習をしよう)

    p348
    …略…困難な状況に出会ったとき、永続的、普遍的、個人的な説明(私は本当にだめなんだ)をすると、がっかりしてあきらめえしまう。これとは反対の説明(これでイエスと言ってくれる人に一歩近づいた)をすると、元気が出る。

  • 前半はそこそこ興味深い内容だったが、中盤以降はひたすら個別事情について細かく説明していることの繰り返しなので読むモチベーションを保てなかった。

  • 自分自身が悲観的なタイプで、オプティミスト(楽観的な人)に近づきたいと思い読んだ。

    著者の研究によれば、オプティミストはペシミスト(悲観的な人)に比べて学業、スポーツ、仕事の成績がよく、加えて健康で、選挙にも強い(魅力的)である。らしい。

    本書には以下の事項が書かれている
    ・著者がオプティミストについて研究する経緯
    ・オプティミスト、ペシミスト診断テスト
    ・オプティミストの優れた点(加えて、一部のペシミストの方が優れた点)
    ・オプティミストになるための具体的かトレーニング方法

    オプティミストかペシミストかは、良い出来事と悪い出来事それぞれに直面した際、その出来事を3つの観点(①永続性②普遍性③内向か外向か)でどう説明するかで診断する。

    例えば、上司に誤字脱字を指摘された場合(悪い出来事)
    ①永続性
    『私はいつも誤字脱字をする』と自分に説明する場合は永続的であり。『今日は眠いからたまたま間違えた』だと、そうでない。

    ②普遍性
    『自分は何をやっても失敗する』だと、普遍的であり、『誤字脱字はミスしやすい』だとそうでない

    ③内向、外向
    『確認を怠った』だと内向きであり、『急かされたからだ』だと外向きである

    困った時にくよくよしない考え方を学べた。

    内容はかなり良かったが本文が冗長すぎる(話の長い友達の話を聞かされてる気分だった)ため星4つ。

  • オプティミストとペシミスト、楽天主義と悲観主義がもたらすものを心理学的な統計に基づいて検証していく。
    いかに楽天主義がメリットが大きいのかが丁寧に説明された後に、自分がどちらなのかを判定でき、かつどうすればオプティミストになれるのかも、ワークがついているのでわかりやすい。
    何よりこの判定テストで、ある程度わかってはいたが自分の深層が覗けたのが興味深かった。

  • YouTubeで良書と紹介されていたのとkindle unlimitedの読み放題に入っていたので読んでみた。
    実験結果の紹介が多くたいして参考にならなず読んでいても楽しくなかった。
    自分がオプティミスト(楽観主義)かどうかを判断するアンケートは面白かったので、星1にした。

  • 悲観的な説明には特徴がある
    【個人的(私が悪い)永続的(いつも)普遍的(なにをやってもうまくいかない)】
    •これらを反芻してしまう人はうつ病のリスクが高い
    •自分の感情は自分が勝手に決定していることが多い
    •人はショックを与えて続けられると無力に陥る
    •悲観的な考えが必要な場面もあるが楽観主義に自分からコントロールするには自分との対話が大切で実際に困ったことを変換する必要がある。

    【変換方法】
    A困った状況B思い込みC結果を書き、この否定的な考えから気を逸らすか反論をすれば良い
    反論はABC+D(反論)で書き、変えることのできる事実、何か特定のせい、自分の責任ではないことを述べる必要がある。
    何度か反論を繰り返したり、別の人が反論されたらを思い、さらに反論を返す状態も有効的。
    最後にE元気づけも加えてみると良い。

    何度か繰り返す習慣をつけ自分の悲観的な癖を知りコントロールする力が身につけられればと思った。

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