山刀で切り裂かれて ルワンダ大虐殺で地獄を見た少女の告白

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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776204688

作品紹介・あらすじ

1994年、ルワンダ。100日間で100万人が虐殺-。70%の女性がレイプされ、いまもエイズで苦しんでいる!ヨーロッパ各国でベストセラー!涙が止まらない衝撃の実話。

感想・レビュー・書評

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  • 4.13/50
    内容(「BOOK」データベースより)
    『1994年、ルワンダ。100日間で100万人が虐殺―。70%の女性がレイプされ、いまもエイズで苦しんでいる!ヨーロッパ各国でベストセラー!涙が止まらない衝撃の実話。』

    原書名:『Nous existons encore』
    著者:アニック・カイテジ (Annick Kayitesi)
    訳者:浅田 仁子(あさだ きみこ)
    出版社 ‏: ‎アスコム
    ハードカバー ‏: ‎301ページ
    発売日 ‏: ‎2007/9/30

  • 知らなければ、始まらない。
    知ることが、同じ悲劇を繰り返さないための第一歩になる。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA83450937

  • 僕は前にある写真集で、この本に書かれたことがどういうことなのかをビジュアルで見させていただいたいたことがあるのですが言葉もありません。現在彼女は祖国の再建に尽力していらっしゃるそうです。彼女の前途を祈ります。

    このまえNHKの『アフリカンドリーム 』でジェノサイドから16年後を描いたルワンダの発展の様子を特集していたものを見たんですが、今、あの国は悲劇を乗り越えてアフリカ諸国の中でも著しい発展を遂げているのだそうですね。それを見た直後あたりである日、本屋に言ったときに偶然手にしたこの本で、あの国は発展に尽力する一方でジェノサイドの傷跡が今でもあるのだなということを知りました。

    著者であるアニック・カイテジという女性は、いわゆるアフリカ版『ディアスポラ』のひとりでジェノサイドの際、彼女は九死に一生を得てフランスに逃れ、里親の虐待にあいながらも苦学してソルボンヌ大学で修士課程を終えた後、2005年にルワンダに戻り、教育や女性支援のプログラムを通して祖国再建に尽力しているそうです。

    彼女は、母と弟をこのジェノサイドで失ったそうです。この本の全体の語り口は、非常に淡々としていて、その文体がむしろ逆に悲劇を際立たせています。そんな読後感を受けました。

  • 失われた輝く子供時代は戻らない。

    家族の死、民族の虐殺、そこからの逃亡、、、
    そして逃亡先の受け入れ家庭での性的虐待、さらにそこから逃げた先においても家庭内での不和。

    常人であれば気が触れてしまうような過酷な状況の中、1000g少しの未熟児で母体から早過ぎる決別をしながらも生き延びた、奇跡の子”カイテジ”は本来ひ弱な身体を持ちながらも、臨機応変に、そしてたくましく努力をし虐殺の起こったルワンダからフランスのパリ、そして再びルワンダに戻り自身とそして周辺で起きたジェノサイドの現実を見つめる。

    母親が殺され、その血を自身の手で拭きとらなくてはいけなかった学校の医務室を戦争が集結してからしばらくの時間を経過したのち再び訪れ、そこで当時殺戮者だった人々と会食する場面など読んでるこちらも吐き気がするようなヒドイ様相であり、このような極限状態に陥ることなど無い我々の様な日本人はただただその淡々と事実のみが描かれる文章に、ひたすら打ちのめされる思いである。

    しかし全編、主人公のアニックの不屈の精神に涙が出るばかりであるし、大男のティエリが語る”許し”の確固たる強さ、たくましさ、そしてそれを覚悟する勇気の強さ、全てがこの極限状況でうまれたのである。


    人間は必ず過ちを犯す、ただしその過ちを無視せず認め、悩み考え、そして後世の人々に残し同じ過ちを犯さないようにすることこそ、人類全てに義務を負わされた”反省”という勇気の強さなのだとこの本は確固たる事実として描いてる。

  • 日本って 平和で幸せな国だ!

    ヨーロッパ各国でベストセラー!
    涙が止まらない衝撃の実話!!

    姉は耳をそがれ、
    私は殺された母の血を
    拭かされた!

    1994年、ルワンダ。100日間で100万人が虐殺――。
    70%の女性がレイプされ、いまもエイズで苦しんでいる!

    ある女性は7歳でレイプされ、11歳でエイズだとわかった。
    ルワンダには、ジェノサイドを生き延びながらも、
    レイプされてエイズにかかった女性や少女が数多くいる。
    そして、彼女たちは鬼畜の子を身ごもりながら、自分の手元で育てている。
    この女性たちはみな、愛を惜しまず、思いやりにあふれている。
    彼女たちこそ、明日への希望だ。

    人殺したちが男を、女を、子どもを山刀で襲う。
    人殺しの通ったあとに残るのは死体の山、
    手足を切り取られ、切り刻まれた、血まみれの死体のみ。
    あの人たちが忘れ去られないようにするために、
    わたしは話さなくてはならない、書かなければならない、
    わたしの大切な人たちの生が永遠に刻まれることを願いながら。
    もう一度、地獄をたどり直すのだ。

  • 私が生きている時代の話。なのになにも知らない。
    全然わかってない。ルワンダがどこなのかも知らない。
    知らないってことが恐い。でも知るのも恐い。

    今だって日本でだって平気で起こるような話で、なのに別世界のこととしか思えなくて、「起こり得る」と考えるのも「起こらない」と考えるのも恐ろしいことだ。
    「もう終わった話」にされてしまった「終わらない事実」。

    解説が最悪。
    彼女は美しく戦ったヒーローなんかじゃない。
    とにかく生き残ることに全力を注ぐしかない状況に投げ込まれたただの子どもだったのに。

    こういう本を感動のために消費するなんて反吐が出る。

  • 誕生日プレゼントで貰いました。タイトルとオビで怖気づいてまだ読んでません。実際にあったことらしいですね。感動するよ!と言われたので、根性ついたら、読みます。

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