椅子しあわせの分量

  • ビーエル出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776407140

作品紹介・あらすじ

画家は立てかけたキャンバスに向かって、ピアニストはステージのピアノの前に、コックはキッチンのニスのはげた腰掛けに、おばあさんは籐椅子に座って一日一日を送ります。自分自身に問いかけながら、生きてきた時間を慈しみながら。喜びも悲哀も希望もやすらぎも、それぞれの人が座っている椅子の上に。人生を「椅子」になぞらえて絵と文で綴った絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 人のいるところに椅子あり。
    喜びや悲しみ、苦しみなどを抱えた、人の身体を支える椅子たち。

    もし自分なら、どんな人を支える椅子になりたいだろうか。
    3分毎にコーナーに戻ってくるボクサーが座るパイプ椅子や、ラストダンシングを控えているバレリーナが座るベンチもいいなぁと思った。彼らの身体を支えながら、励ましたり慰めたりしてあげたい。

    でも一番は、祖母から受け継がれてきた、編み物おばあさんの藤の椅子。やさしい時間の流れを感じながら、その人の人生を見届けたい。

    詩はとても難解ですが、親しみを感じさせる絵が印象的でした。

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著者プロフィール

ささめやゆき

1943 東京・蒲田生まれ
1972 パリ・ニューヨークを経てノルマンディ半島にくらす
   一年間ただ絵を描き続ける
1985 ベルギー・ドメルホフ国際版画コンクールにて銀賞
1993 国立劇場の「日本芸術文化振興会ニュース」の表紙絵 2016年までつづく
1995 『ガドルフの百合』(偕成社)で小学館絵画賞
   リトアニア・ヴィルニュスで個展
1996 エッセイ集『ほんとうらしくうそらしく』筑摩書房より刊行
   『テントの旅人』モスクワ・銀の糸社より刊行
1998 集英社の文芸誌「すばる」表紙絵 2005年までつづく
1999 第30回講談社出版文化賞挿絵賞
2001 『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で第6回日本絵本賞
2003 サンフランシスコで個展
   新国立劇場での井上ひさしの芝居「夢の泪」「夢の痂」などのポスター絵を依頼され、以後こまつ座のポスターを多く描く
2018 ジョージアに旅行。ピロスマニの絵をみる
2019 リノリウム版画集『But と Or』 BL出版より刊行
2023 仙台文学館「ささめやゆき物語」(7月〜9月)
八ヶ岳小さな絵本美術館「ささめやゆきの絵本」(9月〜11月)

「2023年 『マルスさんとマダムマルス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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