- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778112448
感想・レビュー・書評
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幸を見ていると、心配になるほど不器用で世間知らず。それに比べて柾史は全く違う。と思っていたけれど読んでいくうちに、結構不器用なのかも。と思い始めた。幸が考え込むタイプだということも、世間知らずだということも分かっているのに、うまく話せずに追い詰めてしまったりするのだから。タイプの違う2人だから理解できないことや、相手を傷つけてしまうこともあるけれど、お互いが好きで同じものが好きということは揺るがないから、今後も一緒に居続けるのだろうな。と思った。
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やっかいな人たちだったなー。
普通の人には手におえない同士がくっついたのでよかったよかった。 -
同期大学生、有能な苦学生年上攻×未熟な詩人年下でした。
この作家さんの攻めは、割と困ったところのある人なパターンがデフォなのかと、恐々読み始めたのですが、強引なところはあるけれども、今回、生真面目で、割と落ち度のない男の子でした。
むしろ詩人くんが、初めての恋に流され、グズグズな子で、あちゃーとなりましたよ。
どちらも、もう少し頑張りましょうと思いましたが、詩人くんが、なんとか本来に立ち返る様はカタルシスを覚えました。 -
好き勝手に生きてる男×人付き合いのニガテな男
ってカンジでしょうか・・・。
芸大で留年していた広尾がゼミにやってきた。仁科はニガテなタイプだと思い、できるだけ避けようとするが、ゼミの課題を一緒にやるハメになりだんだん距離が近づいて、いつのまにか仁科の方が広尾にハマっていた。
しかし、そうしてだんだん詩を書かなくなった仁科に広尾は困惑していて・・・。
やたら広尾が仁科の「詩」に執着してて、それがなんかあんまり理解できない部分があったかも。
後半は、以前の失態を反省してがんばる仁科ってカンジで。 -
想像してた話とはちょい違ったかも?詩人だしあらすじの感じからもっと精神的に刺すような痛々しい切ない話かなと思ってたら、世間知らずな主人公の話でした。そこは攻と同じ勘違いをしてた。厭世的なのかなーと。
人と関わりを避けてた根暗な主人公が正反対の攻にずっかずか踏み込まれ翻弄され恋に溺れ、何も見えなくなってダメになる話でした。恋をしてダメになるかならないかは本人の性質だし責任だけど、今まで一切恋をした事もなく世間も知らない、しかも詩人とか繊細っぽい人を強引に嵐のように引きずり込んでしまったら、依存して溺れて恋以外何も見えなくなる可能性は十分すぎる程あるわけで、そこに対する責任は攻にもあるよなぁと。初めてだって知った時点で早急に手を出してはいけなかったのではと思いました。まぁ攻本人もその過ちに気づいて一生懸命軌道修正しようとしてたけどもう手遅れ、何も見えない聞いてない。と、攻の言葉足らずと強すぎる意思のせいもあるよね。本当に反りの合わない2人の組み合わせだなぁ。まぁそれでも惚れてしまったんだもんね。この後もすごい大変だろうなぁと思います(笑)でも別れるだろうなとかは思わない、ぶつかりまくっても絶対に別れないだろうなと思うので、そこについては安心して読み終わりました。苛々してぶつかってでも離したくない一緒にいたい。あまりの違いすぎる考え方に、すれ違うから今度からちゃんと話そうってなったしね。
あれ合間1年もあったのですね。半年くらいかなと思ってた。それにしても受の溺れっぷり依存っぷりが想像以上ですごかったです(笑)ストーカーになってたし。自分が愛した詩人を自分がそんな風にしてしまったと思うと攻の絶望も大きかったでしょうね。お互い好きなのにダメになってしまうってこういう事かぁと思いながら読みました。なんとか収まったと思ったら続編の主人公には本編よりもイラっと。卑屈にも程があるだろ!ていうか卑屈なのはいいんですけど、無神経なのは良くないですよね。卑屈さで他人を攻撃するのはズルいなぁと。まぁ結局後に後悔するのは主人公なので、主人公の成長物語だったかもしれません。作中でも言われてますが、本当に甘い。でも学生なんてそんなもんな気もするから特別甘いってわけでもない?攻による主人公批判が結構厳しくて、ひぃーってなりました。言葉きつい。まぁぬくぬく育った主人公にはちょうど良かったのかもですが。そしてそんなダメなとこも結局愛してるという。その理由付までされてたのが面白かったです。なるほどねーと。そして怪しいバイト。擦れてる子ならいいけどねー。まぁその辺は攻も言葉が圧倒的に足りてなかったよなぁと思いました。主人公が世間知らなさすぎるせいもあるけど、攻も独り立ちしてるとは言えまだ子供だしね。って事ですかね。
ペーパーは島村視点でした。おいしい立ち位置。