- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778117320
作品紹介・あらすじ
天涯孤独の身で一千万もの借金を背負っている土屋夏生は、金貸しに脅されコンビニ強盗をする羽目に。そんな夏生を辛辣な言葉でだが、止めてくれたのは上等な身なりの青年だった。お陰で窮地から逃れられた夏生だったが、後日、突然現れた謎の老人に大金を支払う代わりに財閥の御曹司・宇津木啓祐を誘拐しろと持ちかけられる。手渡された写真を見ると、先日助けてくれた青年が写っていて…。奇妙な誘拐劇の結末は-?
感想・レビュー・書評
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天涯孤独で一千万もの借金を背負っている夏生は、金貸しに脅されコンビニ強盗をする羽目に。
直前に身なりの上等な青年に辛辣な言葉で止められる。
その後ある人物からその青年、宇津木啓祐を誘拐しろと持ちかけられ…。
夏生がとにかく人を信じ騙されてもそれでも後悔をしないというのが何とも凄すぎて。
母親の言葉を忘れずにいるからだけれどもそれにしてもと。
そんな夏生に誘拐?された啓祐は啓祐で真逆の人を信じる事を全くせず投げやりな所に夏生は始めは苛立つけれど、共に過ごすうちに啓祐の抱えた傷の深さを知り次第に惹かれていくのが夏生ならではと。
そんな夏生に啓祐も心を開き前向きに生きる事を選べて良かった。
実は夏生と啓祐には、とラストに明らかな事実が分かるのには驚きました。
辛い過去からこれからの楽しい未来へと夏生と啓祐は共に生きていって欲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
綾ちはるさんの4作目。主人公が個人的に受け入れにくくて参った。とにかくお金にルーズというか甘いというか。ネタバレになるのであまり詳しく書けないが、借金の理由もお金を得ようとする手段も、自分の借金があるのに他人に大金を貸してしまう理由も、何もかもに理解も共感もできませんでした。
しかも主人公が手放すお金のほとんどは、親の残した保険金や犯罪すれすれで稼いだ大金だったりするので尚更。おまけに相手の借金がギャンブルが原因だと知っていても、後先考えず簡単に貸すから余計にモヤモヤする。
自らを進んで不幸な境遇に陥らせている行動はとにかく首をかしげるばかり。死んだ母の言葉ゆえ、とはいえ本人が純真無垢に相手を信じているわけでもなく、貸した金は返ってこないだろうなーと薄々感じているのも理解しがたい。自分はどうでもいい他人にお金を簡単に渡すのに、攻が自分の借金を肩代わりしたことには激しく反発するってどうなのとか、共感できないところが多すぎて私の理解を越えました。
そんな主人公が攻とハッピーエンドを迎え、借金問題が解決しても、「ああ…」という感じ。結局、主人公は特に反省もせず教訓も得ていないし、周囲にそれをたしなめる人もいないまま。この話、攻のキャラが良かったのが救い。
綾ちはるさん、好きだと思っていたからすごく残念。なんでかなあ…。次作からは様子を見て買いたいと思います。 -
こちらはあまり好みではなかったな~。 受のキャラがね~。ありえなさすぎの設定ですよね。 騙されて借金まみれの挙句その上またお金を貸してあげるなんてね~。 人がよすぎるにもほどがありますよね。 こういうのはあまり好みじゃないんですよね。 でもこの攻は嫌いじゃなかったのでちょっと残念。