マンガと音楽の甘い関係

著者 :
  • 太田出版
3.55
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本棚登録 : 278
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313524

作品紹介・あらすじ

『ガラスの仮面』の姫川亜弓は、どうしていつも“トロイメライ”を聴くのか?『ベルサイユのばら』のオスカルが好きなモーツァルトを、マリー・アントワネットが聴かないのはなぜ?『SLAM DUNK』の流川楓のウォークマンの中身はなに?―答えはすべてこの中に。マンガと音楽をめぐる愛いっぱいのミステリーエッセイ!勝田文、雲田はるこ、水城せとな、ヤマシタトモコ、豪華ロングインタビュー収録。

感想・レビュー・書評

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  • 漫画に出てくる音楽について書いた本。
    音楽を意識して漫画を読んだ事がなかったので、視点が斬新だった。私の好きな漫画が少しマニアックだからか、あまり出て来なかったのが残念。読み出してから、これは王道な少女漫画だけかも…と思ったのだが、早々に高河ゆんの「アーシアン」が出てきて、キターーーッ!と思ったものの、そこだけだったという(笑)でも、音楽に注目しただけでも、こんなに様々な漫画があるのだなぁと面白く読めた。

    私にとっての漫画の中の音楽は、「ぼくの地球を守って」の“流浪の民”かな~♪

  • マンガの好みは必ずしも作者と合致はしないが
    その感じ方わかるよ!と共感はできた。
    だいたい私は萩尾望都を読まないのよ。。。

    近年、のだめを筆頭に音楽マンガは増えてるし
    私も大好きなジャンルのひとつ。
    絵で音を表現する・・・一見、不可能に思えることが
    読んでいると情景とともに耳の中に確かに音楽が流れる。
    そして知らない曲にいたっては、探してでも聴きたくなる。

    それほど物語を左右する重要なキーに、音楽はなっていると思う。

    それにしても、マンガ家さんで「小さい頃にピアノやってました」って人
    他にも多いんじゃないかな。
    (水城せとなさんみたいに音楽の使い方にこだわりを持った人が・・・きっと他にもいるはず!)
    もっともっと知りたくなりましたーーー!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「絵で音を表現する」
      素晴しいですよね!
      最初に頭に浮かんだ音楽マンガは、上條淳士の「TO-Y」(この人のセンスは、とっても好きだったけど居...
      「絵で音を表現する」
      素晴しいですよね!
      最初に頭に浮かんだ音楽マンガは、上條淳士の「TO-Y」(この人のセンスは、とっても好きだったけど居なくなっちゃった)。
      それから、岡野玲子「ファンシィダンス」。森脇真末味「緑茶夢―スラン編」「おんなのこ物語」。「ファンシィダンス」は映画になったけど、他は無理っぽいなぁ~と思っています。
      2013/03/12
  •  常に少女達の憧れを映し続ける少女漫画、ひいては少女文化を考察するにあたって非常に興味深い一冊に出会えた。
     作中に出てくる音楽は勿論、更にはネームやコマ割りのリズムに配置といった絵の部分まで考察しているのは素晴らしい。「乙女心のインテリ欲」を始めとして、なるほど!と合点がいく指摘が多々あり、コンパクトに纏まっていながら中身の充実度は満点。
     ―堅苦しく書いてはみたが、著者の音楽と漫画への溢れんばかりの愛に共感しきり。

  • 私は漫画と音楽は切り離して楽しむタイプだけれど、ここに書いてある藤本ひとみ(私が人生ではじめて買ったサウンドトラックは藤本ひとみなんたら、で中身は殆どクラシック音楽だったわそういえば)から萩尾望都作品、アーシアンまで、コマや文章を思い出すとなるほどそこには音楽が存在している。
    それにしても同世代の方が書く漫画論はとても楽しい。シャルル・ドゥ・アルディと銀さんと影艶が、オスカル様とタッちゃんと流川が同じ章でともに語られてる、というのも音楽をテーマにした漫画論ならではといった感じでのそんなところも大変面白い。

  • まんが
    音楽

  • NO MUSIC NO MANGA NO LIFE !

  • 中断。残念ながら自分の読みたかった音楽ジャンルについての話はなかった。
    レファレンス本として良い本とは思うので、読みたいマンガを探す時にまたこの本を開こう。

  • 著者とは世代が違う?くらい離れていると思うけれど
    様々な作を多岐にわたって読んでいて、且つ愛しているのがよくわかった。
    面白い切り口だったけど共感は半々くらいかな。たぶんそれは好みの違い。

  • あなたには聞こえるはず、王子様の奏でる音楽が。

    ショパン系ピアノ王子とリスト系ピアノ王子、わかる。登場人物の聞いている曲が気になる、わかる。音楽が鳴っている時の謎のライン、わかる。
    少女マンガ(少女マンガに限らないけど)で触れてきた「音楽」は、マンガ女子の教養です。誰が何と言おうと。

    高橋真琴の絵は少女時代のバイブル。『僕のショパン』が読みたくなるくらいには、「チーム男子」「関係性」にハマる世代。銀さんが特に音楽を聞かないことにも納得しました。もちろん作家のBGMも気になります。

    ちなみに、私はヴァイオリン王子が好きですね。

  • マンガに現れる音楽とマンガの関係。「ノダメ」に限らず、「タッチ」や「ベルサイユの薔薇」のように、一見音楽と関係なさそうなマンガも分析。クラッシックが多いけれど、ポピュラーも一応あります。

  • マンガと音楽の関係なんて考えたことがありませんでしたが、なるほど確かにと思うことが沢山ありました。音楽が生活に根付いているからこそ、マンガにも…という側面はあるのかもしれません。

  • あだち充の『タッチ』が実は音楽マンガであるという指摘に目からウロコ!
    意外な気もしますが、読んでみて納得!でした。

  • 浮かんでくるのは、喫茶店で2人の女性がうっとりしたり、きゃいきゃいしたりしながら語るという情景。この筆者も登場する漫画家さんも愛に溢れていて、その熱がこちらにも届いて知らず笑顔になるほど。

  • 音楽をやられている方にはだいぶ共感できる内容なんだろうけど、詳しくないので書いてある半分ぐらいしか理解できなかった(>_<)ゞ
    音楽マンガとかすごいなって思うけど、作者のように思って読んだことがなかった。
    これからは音楽にも注目してまんがを読みたい。
    出てくるマンガ、半分ぐらいしか分からなかった(*_*)

  • 面白かった。著者のマンガと音楽に対する深い愛が伝わってきた。
    ヤマシタトモコの作品の全部にイメージ曲があるなんて初めて知ったわ…コミック持ってるのに。
    水城せとなのサエコの声についての話なんかも、面白くて印象に残った。
    私自身はマンガから音楽を聴き取った(気がした)経験はないし、音楽を聴きながらでも余裕で執筆できるし、クラシックなんかは特別お気に入りの曲以外はまったく魅力がわからないんだけど、私じゃあそこに流れてる音楽を聴けないだろうな~と思いつつも、それでもここで紹介されているマンガの全てに目を通してみたくなった。(実際二冊注文した)
    それに、自分が普段何気なく聴いている音楽がどんな種類のものなのか、そぜそれを好んでいるのかを初めて考えたかもしれない。
    いい読書だった。

  • MAG・ネットで拝見してから気になっていた高野さんの書籍がやっと読めたことがまず嬉しかったです。音楽と漫画はお互いがお互いを表現することは難しいと思うんですが、それをあえてするのは何故か、それが魅力的に思えてしまうのは何故か、すっきり解決する本でした。基本的には高野さんのお好きな漫画をたっぷり盛り込んで音楽と絡めて語るという形という、なんとも商業本というよりレポートに近い同人誌みたいで、さくさくと読み進めることができます。興味深いこともたくさんありました。なにより、こうして愛してる作品をリスペクトできることが素敵で、好きでたまらないという気持ちが読んでいて伝わる1冊でした。

  • 漫画と音楽との結びつきで生まれる「物語」へのいとおしさに溢れる文章。
    音楽は日常のものであり特別なものでもある。あるときは登場人物に自分と同じ日常を見出して喜び、あるときは自分の知らない未知の世界を夢みて憧れる。いったん読み手の想像力に火をつければとどまるところを知らない世界が、著者ほどには漫画を知らない身からは少しうらやましくもある。いつか読んでみたい漫画のストックがたくさんできました。
    音楽によって象徴される人物像はいわば「フード理論」の音楽版といったところか(本文中でも触れられていた)。善人は鼻歌をうたう、合唱すれば仲間、そんな読み解きもおもしろい。「23番」や「独断によればト短調」のあたりから分析される「乙女心のインテリ欲」もとりわけ興味深い。未知の扉を開く鍵のような、ファンタジーの小道具として機能する音楽、という側面を、これからもっともっとみつけていけたら。

  • 少女マンガにおける『音楽を描く』とはどういうことか、というのをテーマとしたなかなかにマニアックな本。
    題材になるマンガも新しいものから古いものまで幅広く、読んだことのない作品は読んでみようという気にさせるのは作者の作品愛がビシバシ伝わってくるからであろう。
    音楽表現にまつわる考察はもちろんだが、少女マンガに求められるエッセンスについての考察も鋭く、そちらも楽しく読めた。

  • 古い作品から新しい作家のものまでふれています。
    個人的には、「花の24年組」と音楽の関係についての考察が興味深く読めました。

  • タイトルを見たとたん、「まんがキッチン」を思い出しました。そうしたら前書きに、「まんがキッチン」に触発されてものした本だと書いてありました。
    文学に現われたるなんたらの研究のように「まんがに現われたなんとか」の研究が進むことでしょう。
    私にとっての音楽まんがはオルフェウスの窓、変奏曲、のだめカンタービレなので、今回は食い足りない気がしましたが、次の本が出たらまた読もうと思います。

  • そもそも、そのマンガを読んでなければ理解出来ない。読んだことのあるマンガも多いんだけど、萩尾望都さんとか読んだことないんだよな。これを機に読んでみようと思わせるエッセイだと思います。

  • 主に少女マンガと。著者と世代が近いのか『分かる分かるー』『懐かしー』ばかり言ってた。登場したマンガ家たちの技巧も奥が深いのだな、と関心

  • 音楽と漫画の関係に関する考察。
    そうそう!と共感すること然り。

  • すっっっごくマンガを読みたくなった!!
    ヤマシタトモコさんとか…
    気になるマンガいっぱい。

  • なんだかすごい本だった。
    著者の高野さんは私とほとんど世代が同じなのに
    読んだマンガがこんなにも違うとは・・・
    少しだけ分かるところもあるけど(スラムダンク、花より男子、のだめ ぐらい)、
    ほぼ初めて聞くタイトルばかり。
    ロマンチスト度が違いすぎるのか。

    出てくるマンガを知っていたら「わかるわかる〜〜!!」と言えるんだろな。残念。。
    マンガと音楽の関係世界をある意味哲学にしてしまっている。

    あとがきに「NO MANGA, NO LIFE.」と。
    これを機に出てくるマンガを読んでみようか。

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