- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779004537
作品紹介・あらすじ
うつ病になるのはあなたのせいではない。これはつくられた「病い」だった-。薬と休養を勧めるだけのうつ病対策では不十分。現役精神科医が、うつ病診療の問題点と解決策を書き尽くす。
感想・レビュー・書評
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重要な話
精神医療は他分野と比べ
まだまだですねえ
それにしても製薬会社はあくどい
4.6点詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
四章迄。
病理はもちろんだが、その裏に潜む人為的な「精神科バブル」についての話が主題である。
専門家の各々の事情により大声で主張できないであろう内容も分かり易く教えてくれる。 -
ストレスの多い業界だし、社会だし、しょうがないのかな。と思っていたうつ病でしたが、この本を読むとちょっと見え方が変わってきました。確かに社会にそういった一面があることは認めるし、たくさんの人がこういったことに正しい認識を持ちながら一緒に暮らしていけることは大事だと思うけれど、それだけじゃない。各国の事例と医療におけるお金の流れのメカニズムも多分に影響した今だってことを改めて感じさせられました。いい悪いではなく、事実を知っておくことも大事だと思います。なかなか語られることのなかった部分まで踏み込んで書いている一冊だと思うので、ぜひ、いろんな人に読んでみて欲しいと思いました。
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SSRIが市場に登場するとうつ病が増えるというのは欧米から始まりわが国にも及んでいる。データを含めて説明され納得しやすい論である。そういう見方もあるのかと、納得した。国を挙げての自殺対策がうつ病対策になっているのもこれに乗っている部分で、全ては製薬会社のマーケティングに乗っていると考えると恐ろしいことである。
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勇気ある著者。以降は本からの引用です//1999年からの六年間で通院するうつ病患者が約二倍に増えた。100万人を超えた。99年は日本に初めてSSRIが導入された年。新薬の薬価が従来より数倍高くなれば製薬会社にとって抗うつ薬市場は魅力的な市場となった。処方薬の場合は薬価が高い程売れる。disease mongering 1.不安、2希望、3行動。マルクス、経済活動の変化によってのみ政治体制や社会制度が変化する。認知療法 個人のものの考え方、つまり認知が精神状態に影響を及ぼしていることを認識し、その認知を変えることによって精神状態を変えていく。多剤併用療法が日本の精神医療の悪習。メンタル休職者を減らすには出口を広げる、つまり三次予防に重点を置く。リハビリ、体力??を少しずつ動かすこと。小さな目標をつくってそれを少しずつ達成していく
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うつ病の本はかつては専門家しか買わなかったが、今では実用書として買われている。90年から94年にかけては27冊だが、99年から2004年までには177冊もの、うつ病の本が出ている。
99年以降、うつ病の薬も激増した。社会全体のストレスが増えていた。自殺者が始めて3万人を超えたのが98年。