ジョージ・エリオット全集 6

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  • Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779117466

作品紹介・あらすじ

1830年代英国。のどか田舎町トリビイ・マグナに、ある日、ふたりの男が帰還した―
1832年の第一次選挙法改正の時代、加熱する選挙戦を背景に明らかになっていく
登場人物たちの秘められた過去。謎は絡み合い、そして・・・・・・。

「・・・・・・エリオットは、ある意味では処女作以来の「古きよきイギリスの田舎」」の物語
に還ったとも言えるが、別の意味ではそのような初期の作品群よりもはるかに現実的な、
時事的とさえ言えるような、野心的な政治思想をこめた作品を作り出したのである。」(解説より)

感想・レビュー・書評

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  •  キッカケは、次の作品で引用したい文言があって、この作品にたどり着き、その物語背景を知りたくて読んだのですが、世界背景が自身の知識や常識ですぐに理解できるラノベと違って、18世紀イギリスの宗教・政治・選挙などが序盤から流れてくるので、これの理解が出来るまでは、中々に読み進められない代物でした。
     しかしながら、それらが頭に入り始めた中盤あたりからは、心情描写やその変化がとても面白く映り始めて、一気に読み切れる感じの小説でした。
     奇しくも、以前レビューを書いた『イギリスの貸本文化』に出てくる“軽い読み物”の実物を読む事になったのですが、ぜんっぜん軽くない気がします……。
     前半は少しずつ読み進めて、後半は一気に読みました、延べ10時間弱と言ったところでしょうか。
     作品自体は古く、出てくる思想も古風ではありますが、読み応えはありましたし、純愛的な印象が強い面白い作品だと思います。

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著者プロフィール

George Eliot(Mari Anne Evans)1819-1880.
筆名は男性、本名メアリ・アン・エヴァンズという女性。英国小説史における、もっとも傑出した知性、リアリズムの作家と評されている。
彩流社からの邦訳・関連書に『急進主義者 フィーリクス・ホルト』(冨田成子 訳、ジョージ・エリオット全集 6、2011年)、『スペインのジプシー 他2編 とばりの彼方、ジェイコブ兄貴』(前田淑江、早瀬和栄、大野直美 訳, 玉井暲、廣野由美子 解説、ジョージ・エリオット全集 9、2014年)、『牧師たちの物語』(小野ゆき子、池園宏、石井昌子 訳、惣谷美智子 解説,、 ジョージ・エリオット全集 1、2014年)、『ロモラ』(原公章 訳、ジョージ・エリオット全集 5、2014年)、『詩集』(大田美和、大竹麻衣子、谷田恵司、阿部美恵、会田瑞枝、永井容子 訳 ジョージ・エリオット全集 10、2014年)、『サイラス・マーナー [付]ジューバルの伝説』(奥村真紀 訳、清水伊津代 訳・解説、内田能嗣 解説、ジョージ・エリオット全集 4、2019年)、『ダニエル・デロンダ(上・下)』(藤田 繁 訳、ジョージ・エリオット全集 8、2021年)、『テオフラストス・サッチの印象』(薗田美和子、今泉瑞枝 訳、2012年)、『ジョージ・エリオット 評論と書評』(川本静子、原 公章 訳、2010年)、『エドワード・ネヴィル  G・エリオットの少女期作品とその時代背景』(マリアン・エヴァンズ 著、樋口陽子、樋口恒晴 編訳、2011年)、『ジョージ・エリオット 時代のなかの作家たち 5』(ティム・ドリン 著、廣野由美子 訳、2013年)ほかがある。



「2022年 『フロス河畔の水車場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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