ウズベキスタン・ガイド: シルクロードの青いきらめき

  • 彩流社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779122224

作品紹介・あらすじ

シルクロードの要所として栄えた
中央アジアの最大国家ウズベキスタン共和国。
東西の文化が交差し、宗教・文化・建築学的にも独特の魅力が
あり世界遺産も多い。モスクや廟、神学校の青いタイルが
大空のブルーと溶け合って放つ夢のような青いきらめきを、
当地に造詣の深い写真家があますところなく伝える。

オールカラー・写真(270点予定)満載!

古都サマルカンド、シャフリサーブス、ヒバ、
ブハラ、タシケント、フェルナガ盆地だけでなく、
日本で紹介されることがほとんどない仏教遺跡の宝庫で
アフガニスタンとの国境の町テルメズや、古代王国の
遺跡群が注目を集めるカラカルパクスタン共和国など、
ウズベキスタン全土を網羅的に紹介!
ウズベキスタンだけのガイドブックは類書がなく
貴重な情報源です。

感想・レビュー・書評

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  • 「青色が好きなのでウズベキスタンは憧れの地」とのshokojalanさんのコメントがきっかけとなって、“シルクロードの青いきらめき”ウズベキスタンを知ることができました。ありがとうございます。

    ラピスラズリの瑠璃色が大好きなわたしは、いっぺんにウズベキスタンの虜になった。
    マドラサ(神学校)の巨大なアーチ、モスクのドーム、「死者の道」から眺める霊廟……、それらの建物の外壁や内装、天井に至るまでが青色で輝き、繊細だったり鮮やかだったり、様々な美しさを見せてくれる。
    青色が煌めくってこういうことなんだ。
    ウズベキスタンがこんなにも美しい「青の国」だったなんて。
    わたしにとって、ラピスラズリの瑠璃色は夜空、そして宇宙。でもウズベキスタンの青色は青空、そして建物の天井にはまるで天界が広がっているようで、その崇高な美しさには涙が出そうになる。

    なかでも世界で最も古い都市の1つ「タシケント」と、“青の都”とよばれる「サマルカンド」にはすっかり魅了された。

    ウズベキスタンの首都であるタシケントは、明るく開放的で整然と作られた近代的な大都市。市中はアカシアの街路樹で埋まり、表通りは大きな舗装道路で、歩道は夜遅くまで大勢の人たちで賑わうそう。
    観光施設も多く、「ナボイ・オペラ・バレエ劇場」、国立美術館や国立博物館などがあり、「クカルデシュ・マドラサ」、「ジュマ・モスク」、「カファリ・シャーシ廟」などの信仰施設も建ち並んでいる。
    なかでも「ウズベキスタン国立工芸博物館」は絶対に行きたい場所の1つ。じゅうたんやスザニ、木彫、陶器、ジュエリーなどの7000点にものぼるコレクションももちろん見たくてたまらないのだけれど、博物館の壁面や天井の装飾をじっくりと眺めてみたい。イスラム様式の装飾の精巧さと色鮮やかな文様には、確実に舞い上がってしまうだろうな。

    そして中世と近代が入り交じった不思議な街、サマルカンドは魔法の国のようだ。サマルカンドは、中央アジアのなかで最も美しい街といわれている。
    中央アジア大帝国を築いた王、アミール・ティムールが埋葬されている「グリ・アミール廟」。最も美しい廟はティムール王の姪、若くして亡くなった美しいシャディのために建てられた「シャディ・ムリク廟」。サマルカンドの最古の建物「クサム・ブン・アッパーズ廟」には、“楽園のドア”と呼ばれるドアがあるのだ。
    これらの霊廟の天井に広がる荘厳な美しさといったら、思わず祈りを捧げたくなる。

    それからレギスタン広場も絶対に外せない。
    広場に建てられた「シルドル・マドラサ」、「ウルグベク・マドラサ」、「ティラカラリ・マドラサ」、それぞれの巨大なアーチに描かれた絵やモザイク模様には見惚れるばかりだ。
    「ティラカラリ・マドラサ」の礼拝所は青色と黄金色に煌めき、この世のものとは思えない美しさに、自分がいま生者の世界にいるのか死者の世界にいるのか、わからなくなりそう。

    ウズベキスタンの女性は色柄が鮮やかな服を着こなしていて素敵なの。ムスリムの女性はルモール(スカーフ)で髪を覆うのだけれども、そのスカーフもデザインがお洒落なのだ。
    ウズベキスタンは、イスラム教が主要宗教だけれど、衣食での戒律は穏やかで、女性は頭髪や足首を隠さなくてもいいらしい。
    そういうこと全く知らなかった。

    ちょっと残念だったのは、伝統工芸のじゅうたんやスザニ(刺繍布)、アトラス、そしてリシタンの青い陶器の紹介がかなり少なかったこと。
    あとナボイ劇場の内装は見てみたかったな。

    そしてこのガイドブックで気をつけてほしいのは、ウズベキスタンの歴史も分かりやすく説明されているけれど、それはわたしのような初めてウズベキスタンを知る人向けかなと思う。
    それとウズベキスタンの魅力がオールカラーで紹介されているものの、「地球の歩き方」などの旅行ガイドブックのようには使えないってこと。なぜなら紹介施設の場所を示す地図や宿泊先、食事場所、お土産などなどの情報は全く載ってないからね。

    • 地球っこさん
      hotaruさん、こんばんは♪

      hotaruさん、行かれたんですね!
      すごいすごい、ウズベキスタンに行かれた方のお話が聞けるなんて。ブクロ...
      hotaruさん、こんばんは♪

      hotaruさん、行かれたんですね!
      すごいすごい、ウズベキスタンに行かれた方のお話が聞けるなんて。ブクログ様々です。

      サマルカンド・ブルーや、モザイクの装飾などを実際に見てみたいので、油っこいお料理も克服してみせますよ!
      あ、バザールで売っているナンが、ものすごく大きくて丸いのにはびっくりしました。

      今まで海外旅行には全く興味がなかったのですが、コロナ禍になってからハマった韓国ドラマや(笑)、読んだ紀行エッセイなどで、とても海外に興味が出てきました。

      海外に行ける時がきたら、年齢的にもう遅いのかもしれないけど、尻込みせずに飛行機に飛び乗っちゃおうと思いまーす(*^^*)
      2022/03/13
    • shokojalanさん
      地球っこさん、こんにちは。

      TL見て、「あ!ウズベキスタンだ!」とワクワクして、レビューに私の名前があってひゃー!(歓喜の動悸)となりまし...
      地球っこさん、こんにちは。

      TL見て、「あ!ウズベキスタンだ!」とワクワクして、レビューに私の名前があってひゃー!(歓喜の動悸)となりました。

      やっぱりウズベキスタンも、そして地球っこさんのレビューも、好きです!(突然の告白…笑)

      私もウズベキスタン行ったことはないので、コロナが落ち着いたら絶対にいつか行きたいです…!

      hotaruさん既に行かれたことがあるなんて羨ましいです。ウズベキスタン、キリル文字だったんですね。やはり旧ソ連ですね。うーん、イスラム×旧ソ連×中央アジア、やはり私にはまだ未知な領域なので、それも含めて興味が高まります。
      2022/03/14
    • 地球っこさん
      shokojalanさん、こんにちは♪

      きゃあっ、突然の告白ありがとうございます♡
      とっても嬉しいです。

      shokojalanさんのおか...
      shokojalanさん、こんにちは♪

      きゃあっ、突然の告白ありがとうございます♡
      とっても嬉しいです。

      shokojalanさんのおかげで、ウズベキスタンの魅力を知ることができました。
      ありがとうございます。

      そしてしそして、わたしの方こそshokojalanさんのレビュー大好きです♡
      先週はレビューがたくさんアップされていて、とっても嬉しかったんですよ。

      わたしはBlood Tubeというデザインユニットをご夫婦でされている金子泰子さんの『ウズベキスタン日記』という紀行エッセイを読んでいて、ますますウズベキスタン熱が上がっています。
      そして極めつけにhotaruさんの実体験ですから。
      もうたまりませーん☆

      それからshokojalanさんの『夜と霧』のレビューを読ませていただいて、わたしも読むのを躊躇していたのですが、やっぱり読もうと思いました。

      実は、以前に読んだ赤川次郎さんのエッセイで紹介されていた、『ミュンヒェンの白いばら』を読んでいるところだったんです。
      ナチス支配の下で、反ナチ活動的を行っていた「白バラ」グループの学生たち。
      全然知らないことばかりでした。

      そんな時に偶然にもshokojalanさんの『夜と霧』のレビュー。
      これは今が読むときなんでしょう、きっと。

      これからもshokojalanさんの本棚やレビューを参考にさせていただきながら、いろんな世界を知っていきたいと思います(*>∀<*)
      2022/03/14
  • 古代シルクロードにある2000年を超える歴史を持つ街「ブハラ」を歩く(ウズベキスタン) | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト(2020/2/11)
    https://serai.jp/tour/386331

    ウズベキスタン・ガイド - 株式会社彩流社
    https://sairyusha.co.jp/978-4-7791-2222-4/

  • なんとかスタンにはいきたくない。
    旅ともねねやんに言っていたけど、ウズベキスタンの美しさを知らなかっただけだな。
    ということで、行きたい国がひとつ増えた。

  • 旅行の為の情報というよりは、建築物や市井の風景写真をベースに、主要都市の歴史と特徴を紹介するガイド。ウズベキスタンというと青を基調にしたモスクが圧倒的な存在感を放つが、元々イスラム以前からシルクロードの要衝として栄えてきた地であり、だからこそ(色んな勢力に狙われ)文化や技術が注ぎ込まれた。鮮やかなブルーはその結果の一端なのだと感じた。

  • その名の通り、ウズベキスタンの主要都市、さらにその中でも有名なモスクなどの観光地を鮮やかな青が印象的な写真で紹介したガイドブックだ。
    写真が豊富なため、ぱらぱらめくっているだけでも楽しいけれど、ガイドブックと謳うのに致命的なのは全体的な位置関係がわかる地図がほとんどないこと。
    国全体の詳細な地図もなく、各都市ごとの地図もない。
    そのため、せっかく魅力的な建物が紹介されていてもどういう位置関係で並んでいるのかとか、どれくらいの距離があるのかなどがイメージできず、街全体の雰囲気が想起できない。
    できることならば地図の問題を解消して、簡略な歴史年表を載せるだけではなく、もう少しウズベキスタンの攻略や破壊、再建の流れが視覚的にわかるようなものをつけてもらえたらいいのにな、と思う。

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