いつか来るとわかっていた介護;その現状と映画

著者 :
  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779128097

作品紹介・あらすじ

本書は、前半部で著者が体験した「リアル」な介護・看護の問題を、
後半部では、日本の映画作品において表象された「フィクション」としての
介護・看護の問題を、重ね合わせることで、各時代背景を軸に批評を行った
ものである。

「経験したことを書いて社会のためになるような本を出しなさい」……
それは父から発せられたものだった。常に社会に役立つことを念頭においていた父。
その時は、自分の壮絶な経験を書くことはしなかった。しかし今回は書こうと決意した。
これによって社会への貢献が期待できるかもしれない。

多岐にわたる介護サービスを「利用者」の視点から具体的なエピソードに言及しつつ記述することで、映画とともに、介護に関わる問題点、及びその課題を探る。

【目次】
【第1部・介護の現状】(第1章)スタートは要介護認定申請(第2章)ケアマネージャーを見つける(第3章)元気なときにデイサービスへ通う(第4章)ショートステイの体験と老人ホームへの入居(第5章)訪問介護を担うヘルパー(第6章)ヘルパーが書き記す介護記録(第7章)ヘルパーが引き出す利用者の内面(第8章)スーパーヘルパーの演技力(第9章)介護のゆくえとAI(人工知能)【第2部・介護の映画】(第1章)ヘルパーを利用しない/ 1970年代/『恍惚の人』(豊田四郎監督)(第2章)自宅へ連れ戻し看取る/ 1980年代/『花いちもんめ』(伊藤俊也監督)(第3章)在宅介護の限界/ 1980年代/『人間の約束』(吉田喜重監督)(第4章)老々介護の明暗/ 1990年代/『午後の遺言状』(新藤兼人監督)『ユキエ』(松井久子監督)(第5章)デイサービスの登場/ 2000年代『アカシアの道』(松岡錠司監督)(第6章)在宅介護が成功した秘訣/ 2000年代/『折り梅』(松井久子監督)(第7章)ホームに入居する/ 2000年代/『そうかもしれない』(保坂延彦監督)(第8章)万歳、介護保険制度/ 2010年代/『ペコロスの母に会いに行く』(森崎東監督)

著者プロフィール

いまいずみ・ようこ Ima-Izumi Yoko. 筑波大学名誉教授。名古屋市生まれ。
名古屋大学大学院博士課程在学中に米国留学、イエール大学から1985年に博士号(Ph.D)を取得。文学博士。専門は映画研究および英文学研究。名古屋大学、筑波大学にて教鞭。フルブライト、ハーヴァード・イェンチェン、ブリティッシュ・カウンシルなどのフェローとして米国や英国にて研究。後年、それらの研究助成の選考審査委員を務める。
著書に『日本シネマの女たち ちくま新書』(筑摩書房、1997年)、『スクリーンの英文学  読まれる女、映される女』(彩流社、1999年)、『ブレイク 修正される女  詩と絵の複合芸術』(彩流社、2001年)、『映画の文法  日本映画のショット分析』(彩流社、2004年:〔改訂増補〕版、2019年)等がある。

「2022年 『いつか来るとわかっていた介護』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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