現代社会論のキーワード―冷戦後世界を読み解く

著者 :
制作 : 佐伯 啓思  柴山 桂太 
  • ナカニシヤ出版
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  • / ISBN・EAN: 9784779503603

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  • ◆出版社HP
    http://www.nakanishiya.co.jp/book/b134655.html

    【簡易目次】
    第1部 変貌する思想潮流
    1.新自由主義(ネオリベラリズム) 005
    2.ネオコン 023
    3.第三の道 042
    第2部 国際政治の変容
    4.リベラル・デモクラシー 065
    5.ナショナリズム 085
    6.帝国 104
    第3部 新技術が変える社会
    7.知識経済 131
    8.マスメディア 152
    9.金融革命 171
    第4部 制度改革のゆくえ
    10.規制緩和 195
    11.地方分権 215
    12.大学改革 234
    第5部 文明史的課題
    13.コミュニティ 255
    14.原理主義 276
    15.環境問題 298
    結論 現代社会論の課題 317



    【目次】
    はじめに(平成二十一年 四月四日 柴山桂太) [i-iv]
    目次 [v-x]

    第 I 部 変貌する思想潮流
    1.新自由主義(ネオリベ) 005
    一 新自由主義の背景 005
    新自由主義の影響力/リベラルからネオリベラルへ
    二 フリードマンとハイエク 010
    フリードマンの新自由主義/ハイエクの新自由主義/新自由主義の思想的意義
    三 新自由主義 016
    新自由主義とグローバリズム/自由主義の多様性

    2.ネオコン 023
    一 ネオコンの来歴 023
    ネオコンの起源/外交戦略の展開と転回/『楽園と力について』への道
    二 レオ・シュトラウスの影 030
    ネオコンとシュトラウス学派/政治哲学とは何か/レジームと著述の技法/高貴な嘘
    三 ネオコンの彼岸 036
    シュトラウシアン・マインドの終焉/問われる歴史観

    3.第三の道 042
    一 左派の苦悩 042
    共産主義の崩壊と新自由主義の台頭/再帰的近代における個人化の進展/「第三の道/新しい社会民主主義」の躍進
    二 「第三の道」の内容 049
    貧困から社会的排除へ/ウェルフェアからワークフェア、そしてベーシックインカムへ/福祉国家から福祉社会へ 
    三 社会歴連帯の範囲をめぐって 056
    社会歴連帯と移民/社会歴連帯の再定義に向けて


    第II部 国際政治の変容
    4.リベラル・デモクラシー 065
    一 リベラル・デモクラシーの理念 066
    リベラリズム/デモクラシー/リベラリズムとデモクラシーの関係性/多様性の要請と統合の要請
    二 リベラル・デモクラシーと普遍性 074
    ①文化超越的で普遍的であるとする見解/②欧米の文化のみに神話的であるとする見解/③非欧米文化にも基礎を見いだそうとする見解
    三 「地に足のついた」リベラル・デモクラシーの必要性 081


    5.ナショナリズム 085
    一 なぜいまナショナリズムを考えるのか 085
    ナショナリズムの激化をもたらした冷戦の終結/「ナショナリズムの終焉」という楽観/「民族化」する「国民」/「市民化」する「国民」
    二 ナショナリズム理解に隠された前提 093
    「シヴェック/エスニック」=「善/悪」/歴史社会学から規範理論へ
    三 われわれにとってナショナリズムとは 100


    6.帝国 104
    一 帝国主義から〈帝国〉へ 106
    〈帝国〉の系譜学/生生産と多国籍企業/NGOとマルチチュード
    二 帝国の出現 111
    言説としての「帝国」/新段階としての〈帝国〉/世界システム論としての『〈帝国〉』
    三 〈帝国〉から帝国主義へ 116
    資本主義と帝国主義/自由主義と帝国主義/中心と周辺
    四 再逆転か新段階か 122
    構造と主体/金融資本と国民国家/理念の重要性


    第III部 新技術が変える社会
    7.知識経済 131
    一 イノベーションと知識 131
    転換期にある現代経済/知識経済の二つの論点
    二 創造性の源泉 138
    創造性の源泉とは/「企業家精神」と「アニマル・スピリット」/知識創造と組織/創造的な「場所」
    三 知識経済の隘路 147

    8.マスメディア 152
    一 マスメディアの変質 152
    二 シニシズムとポピュリズム 155
    ソフトニュースへの傾斜/事件の人間化/ジャーナリズムの危機/争点型から戦略型へ
    三 メディア社会の健全化は可能か 167


    9.金融革命 171
    一 金融革命とは 172
    ①金融自由化・国際化/②金融技術革新/③金融システムの変化
    二 金融革命の背景 178
    ①高齢化と経済のストック化/②金融工学と情報・通信技術の発展
    三 金融革命をどう評価すべきか 181
    ①投機的売買と価格乱高下の問題/②金融恐慌の問題/サブプライム問題


    第IV部 制度改革のゆくえ
    10.規制緩和 195
    一 規制緩和とは何だろうか 195
    小泉構造改革の影/改革それ自体は八〇年代にはじまる/大量生産体制の行き詰まりとグローバル化
    二 八〇年代以降の規制緩和政策 199
    財政赤字解消の流れ/消費者利益の流れ
    三 規制緩和の思想 204
    日本特殊論/最小国家論/急進的改革
    四 制度という視点 208
    資本主義の多様性/ルールの適切な運用/自生的秩序にもとづく改革/制度の再編という問題

    11.地方分権 215
    一 近隣の自治――地方分権の本旨 215
    トクヴィルのみたタウンシップの自治/現代における近隣の自治への指向
    二 日本の地方分権の特徴 218
    今日の地方分権論の特徴/権限の委譲/財源の委譲/団体自治と住民自治
    三 近隣の自治と公共的意思決定 223
    地方財政改革と市町村合併/「遠くなる自治」
    四 上越市の地域協議会 226
    上越市の地域協議会/地域協議会における討議/行政資源の配分に関する意思決定/近隣の自治と共同性の再構築

    12.大学改革 234
    一 競争にさらされる大学 234
    ユニバーサル化とグローバル化/専門教育の高度化と一般教育の空洞化
    二 大学の変遷 239
    「大学」はいつ生まれたのか/近代の大学の理念/ドイツ型からアメリカ型へ
    三 ポストモダンの大学論 245
    廃墟のなかの大学/大きな物語の失墜


    第V部 文明史的課題
    13.コミュニティ 255
    一 再評価されるコミュニティ 255
    衰退するコミュニティ/コミュニタリアニズムの登場/コミュニティは新しい現象か
    二 コミュニティへの現代的アプローチ 263
    コミュニティは「ゲマインシャフト」か/社会関係資本への注目/「自由」と「帰属」のあいだで
    三 基本的必要としてのコミュニティ 271


    14.原理主義 276
    一 「イスラム原理主義」――通俗的な理解とその問題 276
    「原理主義」にたいするイメージ/「イスラム主義」/「イスラム復興」
    二 第一期の原理主義――神学から社会思想へ 282
    聖書批評学と聖書無謬説/反進化論≒反知性主義?/モンキー裁判
    三 第二期の原理主義――福音派の登場とその政治化 288
    原理主義者(宗教右派)の世界観とその現実/原理主義についての展望

    15.環境問題 298
    一 政治問題となった環境危機 298
    グローバルな環境危機/「生態系」への注目
    二 「環境史」のパースペクティブ 302
    文明の分岐点/イースター島の教訓/二つの「応答」/環境問題は人口問題でもある
    三 エコノミーとエコロジー 312


    結論 現代社会論の課題 317

    おわりに(平成二十一年 四月四日 佐伯啓思) [337]
    索引〔人名・事項〕 [342-352]
    執筆者紹介 [354-356]

  • 超入門には良い。ただ論考に目新しさはない。

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著者プロフィール

経済学者、京都大学大学院教授

「2011年 『大澤真幸THINKING「O」第9号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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