要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論

著者 :
制作 : 山形 浩生 
  • ポット出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780801712

作品紹介・あらすじ

ケインズが1936年に執筆し、その後の世界経済運営を一変させた『雇用と利子とお金の一般理論』(The General Theory of Employment, Interest and Money)を山形浩生が完全要約。

1929年から始まった世界恐慌を受けて書かれた『一般理論』は、2008年のリーマン・ショックから続く世界同時不況の状況で、さらに有効性を増している。

原文のすべての段落を1段落ごとに要約した「完全要約」とともに、巻末には要約・翻訳の山形浩生自身による解説と、経済学者の飯田泰之による解説を新たに収録。

これまでで一番読みやすいケインズ『一般理論』です。

感想・レビュー・書評

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  • 難解とされる古典的名著である『一般理論』の要約版
    文章自体は山形氏自身がネットに全部あげているため、
    敬意を払って買うか、それを知らずに買うかの二択

  • お金
    経済

  • ケインズの一般理論のいわゆる超訳。
    平易な言葉で書いているが、内容はやはり難解。

    美人投票の話は結構有名なので、こういう文の中で出て来たんだという部分はあった。

    現在の国の状況を当てはめて考えてみると、この理論が必ずしも最適解にはならないとは思うけど、
    色々な可能性を検討するという意味ではある程度の指針にはなると思う。

  • これは面白い。
    経済学史やマクロ経済学という授業で習うものとは違ったケインズがそこに居る。「市場経済で完全雇用が可能」という前提を否定することからケインズが始まっているというのがよくわかる。

    内容的に、(新)古典派を「計算はあっているけれど前提条件が間違ってるからそもそも駄目」と言って切り捨てる感じが良い。ピグーなどはメッタ刺しにあってかわいそうなほど。

    なんてったって、「古典派よりもそれ以前の人たちの方が正しいよね」とかバッサリですから。

    この内容を山形浩生が訳をしているので語り口調が皮肉に満ちていたり、批判精神丸出しで楽しい。

    ちょっと難しいけど今の経済に不満がある人は是非一度読んでほしい。

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著者プロフィール

評論家、翻訳家。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程およびMIT不動産センター修士課程修了。開発援助関連調査のかたわら、小説、経済、建築からネット文化まで、広範な分野での翻訳と執筆活動を行う。
著書に『新教養主義宣言』『要するに』(共に河出文庫)、『訳者解説』(バジリコ)、『断言』『断言2』(共にPヴァイン)など。訳書にピケティ『21世紀の資本』(みすず書房)、クルーグマン『クルーグマン教授の経済入門』(ちくま学芸文庫)、ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』(講談社学術文庫)ほか多数。

「2021年 『経済のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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