預言者ピッピ(2)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781606736

感想・レビュー・書評

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  • 全てを予測できる超性能のマザーコンピュータを発明した人類が、未来を全て見通せてしまうが故に様々な問題からパラドクスに突き当たり破滅へと向かっていくSF漫画。

    未来予知という題材から「人間の定義とは?」「自由意志とは?」といった哲学の様々な問題が浮かび上がり、それをコンピュータと人類が対話し、探求していくような形で物語が進行していく。

    某所で紹介されていたのを見て読んでみたのだが、圧巻だった。すごすぎる。ある種の「SF超大作」と言われるような名作には自分の及びも付かないようななにか巨大な存在を感じることがあるが、この作品はまさにそういったセンスオブワンダーを感じる。

    手塚治虫の火の鳥未来編に代表されるような人類の進化についての物語だが、この漫画は非常に視野が広くとってあり、倫理や道徳の問題から社会的な問題、果ては肉体と精神といった問題までカバーしつつ深いところまで降りていこうとしているのがよくわかる。

    1巻の発売から2巻の発売まで非常に長い期間が空いたようだが、ぜひ描ききって完結させてほしい。

  • 地震予知をするコンピュータをつんだロボット。
    その予知に頼りきりな人間たち。
    あるとき、そのコンピュータが止まってしまった時の人間たち・・。
    そして、目覚めたコンピュータはどんどん世の中のすべてを知りたくなって「成長」したくなって・・・・。

    なるべくして進化するコンピュータと、 理由はわからないけど進化してしまった猿と・・・
    どちらも「何故?」がキーワードになって、未来を望んだ人につきつけられる死刑宣告・・・とか・・。
    いろいろな想いが交錯している作品です。

    2007年の1巻発行から、連載休止を経て書き下ろしを含めて昨年末に2巻が発行されたようです。

  • このペースで最終回を読めるのは何時頃か。

  • 仏に逢うたら仏を殺せ

  • 第1話から12年、第1巻から4年を経ての第2巻。

    1巻はよくできたSFミステリという印象だったところが、2巻に来て一気に印象が変わった。1巻でも、未来を正確に予測してしまうことの倫理的な是非や生命の数値化可能性なんてけっこう重いテーマを扱っていた。とはいえ、それらはなんでも計算ができてしまうスーパーロボットと言うコンセプトをなじませるための導入に過ぎなくて、本当の主題はその先。

    それはたぶん絶対的、超越的な悪とどう対峙していくかということ。正確無比なロジックを備えたロボットのピッピ、ひらめきを与えられたもう一人のロボット タミオ、そして突然変異の知性と野生の勘をあわせ持つ猿エリザべス、彼らがその”悪”と対峙することになる。通常の人間よりも(少なくとも部分的には)圧倒的に優れた能力を持つ彼らでさえも、今のところその”悪”に対しては無力でしかない。これから先、三者三様の対峙のしかたが、焦点になるんだろう。

    ここまで絶対的、超越的な悪を設定すると、それは神話や宗教の領域に入る。おそらく作者自身、相当に神話や宗教を相当に意識しているようにみえる。

    3巻以降もまだまだ続きそうで先が思いやられるのだけど、これは継続して読んでいきたい作品になりそう。

  • 漫画一冊で1281円。普通の漫画2、3冊分だ。これを買うに当たって僕はかなり悩んだ。更に言えば1、2巻を買ったので計2500円、正直高い。高すぎる。読んだ感想として「これでも安いぐらいだ!」とはもちろん言わないし、やっぱり高い。しかし四年振りの新刊と言うことで、四年に一冊ならオリンピックのようなイベントと考え我慢するか、と納得させてみる。前置きが長い。

    感想としては、そうね、発想が森博嗣っぽいな、と。ピッピという存在やピッピの中でタミオを生かす、また「命を外に出す」という考えは真賀田四季や別人格のキシオ、「迷宮100年の睡魔」を彷彿させる。
    そしてもちろん続きがとても気になる。…が、「自明の世界を超えたもの」でうやむやにならないかが心配。スパッと謎解き(?)して欲しい。

    考察もしたいけど、全然わからん。思いついたら書こう。

    3巻は2015年になるのだろうか。

  • 『パパと踊ろう』の地下沢中也先生の絵描く子供は、なんとも愛らしく、それだけに哀しくて恐ろしい。

  • 待ち続けてよかった!
    今後は書き下ろしで続けるんだろうか。

  • 相変わらずおもしれー!!

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