- Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
- / ISBN・EAN: 9784783724223
感想・レビュー・書評
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詩歌
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ブローティガンの詩はどこか哀愁があってよい。とんとん相撲はなんなんだろう?(笑)
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この短さ、俳句だな。
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「きみがぼくのために死ぬなら/ぼくはきみのために死のう//ぼくたちの墓は/コインランドリーに服を持っていく/恋人たちみたいに見えるだろう//洗剤を持ってきてくれないかい/ぼくが漂白剤を持っていくからさ」(ロメオとジュリエット)
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「ああ、数えきれぬほどたくさんの/足算と引算の結果として/わたしたちはこの言葉を呟くのである」(馬鹿だねえ)
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「そうだな/そういうのが人生かもな」(死につつあるきみが最後に思いうかべるのが溶けたアイスクリームだとしたら)
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「女の子には詩が必要なんだ/彼女のために書かれた詩が/だから我々は書かねばならない/世界をひっくりかえし/どろどろの混沌しか残らなくても」(女の子には詩が必要なんだ)
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「なにもかもが完璧なような気がしたので/ぼくたちは車を止め/そして外へ出た/風が優しくきみの髪をなぶっていく/こんなにも単純なことだったのだ/ぼくは向き直り/きみにいま話しはじめる」(なにもかもが完璧なような気がしたので)
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「その日の午後/一杯やっていて/とつぜん/気づいた/昼間が長くなってきたのである」(1月17日) -
ら・ぶかにすと で購入。
読んだことのある詩もいくつかある、高橋源一郎訳の詩集。
訳は好きなのだけれど、装画があまり好きじゃない。
カラーイラストが特に意味が分からなくて、「トントン大相撲セット」とかもうぶち壊し……。
本文印刷の方はズレやにじみが味になっている。
特に好きな詩は
ロメオとジュリエット
冬は正味6.75オンス
友なる電球
ただそれだけのことだよ
馬鹿だねえ
女の子には詩が必要なんだ
なにもかもが完璧な気がしたので
1969年、4月7日
脅えた蟻がこわごわきみの様子を窺っている
動詞の過去形のチャンピオン
哀れな朝の光よ、きみは夜明けを待ちたくなかったのだ
ついにぼくときみは
タイトルだけ羅列したらひとつの詩のようになった。
フォークソングのよう。 -
きゅきゅーんという強烈なものは感じられなかったのだけど,
根気よく読みたい作家だと思いました。
このブローディガンという人に興味津々。
一体、どんな人がこんな文章を書くのだろう。
日常のほんの見落としてしまいそうな自分の頭の中を、限りなく微妙に切り抜いて詩にしちゃう。
かっこいい。 -
切なさが漂う一冊
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詩集でございます。シュールなものあり、ロマンティックなものあり、笑えるものありでおなかいっぱい。訳は高橋源一郎であら、一粒で二度おいしいわ。江国香織も好きなんだとか。