絵はがきで楽しむ歴史散歩: 日本の100年をたどる

著者 :
  • 青弓社
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787220646

作品紹介・あらすじ

東京の名所案内、近代化する都市、暮らしと文化、近代史を飾った人々、新しい技術と産業、戦後復興と高度成長期の絵はがきを展示し、近代日本の100年という一大パノラマを展望する。歴史の教科書では学べないホントの時代と風景を、カラーも交えて紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 絵はがきは、その時代の証言でもある。
    明治・大正・昭和・戦後の復興・高度成長期の当時の様子を、
    様々な姿を残している。日本の100年の歴史を多くの
    絵はがきから辿り、解説する。
    ・はじめに 絵はがきを集めた人々
    ・東京名所案内 絵はがきと知識人
    ・都市の近代 絵はがき研究書拾い読み
           カラーで見る絵はがきの世界
    ・人々の暮らしと文化 ・近代史を駆け抜けた人々
    ・新しい制度、新しい技術、新しい産業
           絵はがきを商う人々
    ・戦後復興と高度成長の風景
    参考文献有り。
    ・おわりに 絵はがき、この不可思議なるもの

    「宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019」で
    紹介された本から選んだ、一冊です。
    明治期から高度成長期にかけての多くの絵はがきは、
    モノクロやカラー(たぶん手彩色)で当時の様々な姿が見える。
    それは歴史の中の一場面、人々の様子や今は見られぬ光景。
    女性たち、相撲取り、著名人、観光地、最新の技術など。
    清水次郎長の肖像もある。
    有名無名の画家の作品や観光地図もある。
    加えて、絵はがきになった理由やエピソードを加えての解説。
    忠犬ハチ公、明治期に石造りに架け替えられた日本橋、
    戦前の両国国技館、国策航空会社、養狐業には驚き。
    地方では、五稜郭旧役所、仙台陸軍幼年学校寝室、
    木造の万代橋、戦前の道頓堀、桜島の火山灰に埋もれた神社、
    微笑ましい桜島大根と子どもの姿、遊園地など。
    戦前の大連、哈爾濱、上海の姿も。戦後は名古屋テレビ塔など。
    絵はがき収集家の先達による著書やコレクション、
    絵はがきを商う人々の話も面白かったし、
    梨本宮妃、宮武外骨、折口信夫が収集家だったとは。
    知識人の送った絵はがきも興味深かったです。

  • この本には、初めて見る写真がたくさんあった。
    青山練兵場や伊豆大島のスライダー、日比谷公園の羊など。生き生きした当時の営みが、甦ってくる。何といっても、こちらの想像を裏切ってくれるのがいい。

    これも蒐集家のなせる技だ。絵葉書を収集したくなった。

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。ホテル・旅行・歴史作家。著書に『「おもてなし」の日本文化誌――ホテル・旅館の歴史に学ぶ』『絵はがきで楽しむ歴史散歩――日本の100年をたどる』『ホテル百物語』『ホテル博物誌』『旅の風俗史』『ホテルの社会史』『絵はがきで見る日本近代』『ホテルと日本近代』(いずれも青弓社)、『サービスはホテルに学べ』『おひとりホテルの愉しみ』『東京のホテル』(いずれも光文社)、『ノスタルジック・ホテル物語――明治・大正・昭和』(平凡社)など。

「2022年 『船旅の文化誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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