- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787234469
作品紹介・あらすじ
人口減少や地方経済の疲弊が叫ばれるなか、2019年のラグビーワールドカップや20年の東京オリンピックなどが火付け役になり、スポーツによる地域活性化や経済振興が注目を集めて、各地で試行錯誤がおこなわれている。
しかし、スポーツでどう「まちづくり」をおこなうかは体系的に整備されておらず、混乱している地域住民や行政・NPOの担当者も多い。
(1)スポーツまちづくりの基盤となるイベント・アスリート・クラブ・施設などの育成・整備、(2)体制・ネットワークづくり、(3)継続可能な事業性という3点から全国のスポーツまちづくりの事例を整理して紹介する。成功している点や苦労している点を説明して、それぞれの現場でどのように応用し、状況を改善するか、あるいはありがちな失敗の乗り越え方をレクチャーする。詳細なFAQや文献・資料紹介も充実。
感想・レビュー・書評
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スポーツまちづくりの一冊。
最近のスポーツのビッグイベントの開催で大きく盛り上がる様子が見られますが、スポーツとまちづくりをつなげるためにどうすべきか、多くの事例を紹介しながら述べられています。
どのように進めるかにあたり、スポーツインフラ、社会的ネットワーク、事業性の3つのポイントを考えながら進めることが重要であり、本書では「スポーツまちづくりCUBE」とう考え方が紹介されており、多くの事例は、この3つのポイントをどのように解決していったか、どこが問題になっているかが明確になっています。
スポーツによるまちづくりを進めるには、その地域に適した方法があり、一朝一夕でできるものではありません。これらの事例を参考にしながら、まちづくりを進めていく必要があります。
▼スポーツまちづくりの課題
①地域活性化やまちづくりに向けて、既存のスポーツクラブやスポーツ施設などをどう生かせばいいのか(スポーツインフラの問題)
②スポーツまちづくりを進める体制をどう作ればいいのか(社会的ネットワークの問題)
③スポーツまちづくりの持続可能をどう担保すればいいのか(事業性の問題)
▼これからはスポーツ(特定種目の活動やクラブなど)をまちづくりのためのコンテンツとして扱う(消費する)だけでなく、スポーツの発展(参加人口の増加、クラブの経営拡大など)とまちづくりの進展を相互依存の関係として認識する必要がある。スポーツをコンテンツとして活用することが目的化してしまわないように、次の「バスケの街づくり」へと向かうべきだろう。
▼球団を誘致したり球団経営を支援したりすることがスポーツまちづくりを生んで都市の活性化につながるという実感が、両自治体の決定を後押ししたのである。
<目次>
第1章 スポーツまちづくりの枠組み
第2章 地元企業・団体のエネルギーを生かす!
第3章 地元で盛んなスポーツを生かす!
第4章 トップチームのエネルギーを生かす!
第5章 外発的開発のエネルギーを生かす!
第6章 ネットワークであれもこれも生かす!-組織を超えるネットワークが支えるスポーツまちづくり岡山県岡山市の事例
第7章 スポーツまちづくりのFAQ
第8章 スポーツまちづくりの進め方ー事例比較からのインプリケーション詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自治体の事例が詳細に分析されており、スポーツと地方創生の関係性が分かりやすくまとまっています。
大変参考になりました。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/721611 -
780-M
閲覧 -
岩月 基洋先生著