- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787235244
作品紹介・あらすじ
近年、児童虐待が社会問題化している一方で、社会的養護のもとで暮らす子どもへの支援も注目を集めている。これまで援助の「あるべき姿」などを中心に議論されてきたが、現場ではどのような困難が経験され、施設のありようをめぐって何が問題とされているのか。
本書では、児童養護施設や母子生活支援施設、里親などを対象に、各施設のフィールドワークを積み重ね、関連する政策文書や史料を丹念に読み込む。それらをとおして、児童養護施設で求められる「家庭」のあり方、施設で過ごす子どもや職員が抱える葛藤、愛着概念の変容、発達障害と施設の関係性、母親という規範などを浮き彫りにする。
医療、教育、ジェンダーなどの多角的な視点から、子どもを養護する現場や制度が抱える規範や規律を照射して、「家族・家庭」と「施設の専門性」の間に生じるジレンマを明らかにする。
【目次】
序 章 「社会的養護の社会学」のインプリケーション 藤間公太
第1部 社会的養護と「家庭」
第1章 母性的養育の剥奪論/愛着理論の再構築と里親委託――一九七〇―二〇〇〇年代の里親関連専門誌の分析から 土屋敦
第2章 社会的養護政策での「家庭的」の意味とその論理――二〇〇〇年代以降の政策関連資料から 野崎祐人
第3章 児童養護施設が「家庭的」であること――中規模施設と地域小規模施設の比較から 三品拓人
第2部 子どもの教育体制と施設内規律
第4章 児童養護施設で暮らす子どもたちの〈仲間〉と〈友人〉――施設と学校でともに生きるということ 宇田智佳
第5章 児童養護施設の職員は子どもの医療化とどう向き合ったのか 吉田耕平
第6章 母子生活支援施設の母親規範を問う――介入手段としての生活の決まりに着目して 平安名萌恵
終 章 二〇〇〇年代以降の社会的養護と社会規範・専門概念・ネットワーク 土屋敦
あとがき 土屋敦
感想・レビュー・書評
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東2法経図・6F開架:369.4A/Ts32s//K
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