ケアする声のメディア: ホスピタルラジオという希望 (青弓社ライブラリー 109)
- 青弓社 (2024年4月18日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787235350
作品紹介・あらすじ
病院内の小さなスタジオで放送されるホスピタルラジオ。サンドウィッチマンが出演するNHK『病院ラジオ』で日本でも知られるようになったが、発祥の地イギリスではすでに大病院の多くで設置し運営している。そもそも、なぜ病院内でラジオ放送が始まったのか。声のメディアは、どのようにしてケアの役割を担っているのか。
イギリスのホスピタルラジオの歴史や事例を押さえたうえで、日本の藤田医科大学のホスピタルラジオを紹介する。ボランティアが放送し、患者がベッドサイドで耳を傾け、医療従事者や当事者リスナー同士のコミュニケーションも促進する「ケアするメディア」の実践を描き出す。
また、ホスピタルラジオにとどまらず、高齢者や依存症患者の孤立を防ぐ音声メディアの事例も取り上げ、閉じられた空間に暮らし、社会から排除される人々をゆるやかにつなぐ声がもつ可能性を検証する。
本書では、これまで研究が手薄だったラジオとケアをめぐって、患者や医療従事者だけでなく、社会の周縁に生きる人々を包摂し、コミュニケーションを促し、相互にケアをしあえる環境を作り出す可能性や、音声メディアを介したケアの倫理を展望する。
【目次】
序 章 ケアするラジオ
第1章 「声のコンテンツ」を介したコミュニケーション
第2章 イギリスでのホスピタルラジオの歴史――放送空間を自作する快楽
第3章 イギリスのホスピタルラジオの現在
第4章 病院ラジオを立ち上げる――藤田医科大学「フジタイム」を例に
第5章 孤立を防ぐ小さなラジオ――二つの実践から
第6章 声のコンテンツとケア
終 章 再び、これからのラジオ
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