魂の殺人: 親は子どもに何をしたか

  • 新曜社
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本棚登録 : 172
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788501737

感想・レビュー・書評

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  • かなり読むのに時間を要した。虐待の連鎖を社会問題の根底と捉えた内容。題材は戦前~戦後のドイツを扱っているが、日本の社会にも十分当てはまる内容と思う。その時嫌だと思った感情を封殺し、そうして耐えた先にある境地へたどり着くことこそ愛、というのは特に禅のような禁欲的な思想と親和性が高く、しばしばそれらを履き違えた形でミックスしたものとなりがちだとも考える。人に意図しない加害をしているというのは自身の体験からも身を以て感じるところであるし、自分はこうならないようにというそのポイント自体がずれている感覚というのもよく分かる。何はともかく、傷つけられた自身の自覚からいろいろな見方が拓けていくというのは確かではあるのだろう。

  • 魂の殺人 Aミラー 新曜社

    昔から言われていることだが
    教育という洗脳暴力は余剰生産物の到来
    つまり有史以来起こっている解決されない問題である
    いやむしろ時代とともに複雑化して見えにくくなているが
    その実中身はより深刻化した
    搾取し合う愚かさに侵されているようだ

    押し並べて統一された秩序から暴力を排除し
    民衆の一人一人が解放されるためには
    お手盛りの押し付けがましい法律を盾にしている警察や
    軍隊を操る官僚の支配権を国民や住民の個々によって
    放棄しなければならないのだろう
    さらにはしつけとか教育という場によって
    搾取支配の社会において価値感化された
    道徳や倫理観でお互いを押しつぶす暴力を
    蔓延させてきたのも依存心が生み出した
    不安恐怖から逃げる自縛の墜落である

    一神教における神の支配を司る「法律」を卒業して
    個々の体験が見出す倫理観を持ち寄り
    意識による切磋琢磨の環境を作らない限り
    解決へ向かうことはないのだろう

  • 『文献渉猟2007』より。

  • 人ひとりの人生は本一冊に救われたりはしない。しかし理解を深めることができる。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/451746

  • 幼少期の追体験の必要を感じて、それをやっている最中にアリス・ミラーを知るという偶然。
    だが、ここに書かれていることを独りで肯い、実践するのには、相応の危険が伴う。
    相対から離れたように感じていた心が否定の肯定、肯定の否定を能動的に追体験し、それらが交錯してゆく中で、時間と可能性の損失を容認しつつ本来性を取り戻すことのは、決して心地よいものでは無い。独りでできるのか、今以て不安である。
    怯えは身体的だ。そして暴力と辱め、そして衣食住を回収されてしまうことの示唆、生理現象の否定、それらは対象の恐怖を容易に引き出す。自由意志は剥奪され、代わりに何らかを摺り込まれていることにさえ、気づくことができない。
    かといって、意識して経験していないことは他者にも投げかけることができない。

  • 両親など身近な大人による身体的・精神的虐待を「魂の殺人」であると言う。児童福祉に携わっていない人もこの本をぜひ読んで下さい。子どもはオモチャではない!

  • ヒトラーの幼年期。分かりやすい。

    支配、虐待の連鎖。
    世代を超えて、対象を変えて、連鎖する。

    成人してからの言動に「本人のトラウマ」、「本人の幼少の体験」が、いかに反映されているか。自由になった分だけ、自分のトラウマをリアルに再現している。

    豊かな人間性が表現されるか、幼少時の苦しいトラウマを再生するか?・・選択。

  • 有名な本だけど‥

  • 虐待やアダルトチルドレンなどについて書かれた本。

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