セクシュアル・ストーリーの時代: 語りのポリティクス

著者 : ケン・プラマー 桜井厚 小林多寿子 好井裕明

• 新曜社 (1998年5月1日発売)

作品紹介・あらすじ

カミングアウトからトークショウまで。人はなぜ自分の性生活や性経験についてあからさまに話し始めたのか。語りの社会学のために。

感想・レビュー・書評

[laviedouceさんの感想 · 2006年10月2日]

ギデンズの『親密性〜』と問題構成は、ほぼ同じ（だとしか思えない）。トピックがアディクションからセクシュアリティの語り（「カミングアウト・ストーリー」「レイプ・ストーリー」「回復のストーリー」）に焦点が移行している点、ストーリーの社会学を明確に指向している点が特徴。頁数がやたら多く、反復も多いので、その点、もう少しコンパクトだったらいいのに。ストーリーを受容するコミュニティやマスメディアにも触れている点はわかり易い。不満は、「回復のストーリー」の説得力がやや弱いところと、反復ゆえの厚み（笑）。こちらも★3.5くらいかなあ。