家族変動と子どもの社会学ー子どものリアリティ/子どもをめぐるポリティクス
- 新曜社 (2022年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788517950
作品紹介・あらすじ
子どもは、家族の個人化や自身の準主体化、「子どものため」の制度、実践、価値観をいかに経験しているか。そのリアリティとポリティクスを、離婚、生殖技術、児童養護施設、児童虐待の事例から明らかにし、親子関係・ケアの理論に新たな論点を示す。
感想・レビュー・書評
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目次
はじめに――子どものリアリティとポリティクス 野辺陽子
序章 家族変動と子どもをとらえる視点 野辺陽子
1.家族変動と子ども
2.家族研究が子どもについて論じてきたこと/論じてこなかったこと
3.子どもを社会学的に分析するために
4.本書の構成
第1章 「子どものため」の社会学的記述に向けて
――「子どもの視点」や「脆弱さ」をどう組み込むか 元森絵里子
1.はじめに
2.家族社会学と子どもという主題の現在
3.社会学的子ども研究の展開とその陥穽
4.欧州子ども社会学の知見から
5.複雑化する家族と子どもの社会学的記述へ
第2章 親の離婚と不仲をめぐる子どもの語りと「子どものため」の論理
――身の上相談の分析から 野田 潤
1.問題の所在
2.分析方法と対象
3.子どもが語る親の離婚
4.子どもは夫婦問題の当事者か?――時代による変化
5.結論
第3章 第三者が関わる生殖技術と子ども
――家族の多様性と子どもの語りをめぐるポリティクス 日比野由利
1.はじめに
2.生殖技術によって形成される〝多様な家族〟とは
3.家族の多様性の裏側
4.「出自を知る権利」は、子の最善の利益か?
5.ゲイカップルの親
6.むすび――「第三者」からの出生者の苦悩が解消されるとき
第4章 児童養護施設の日常生活と子どもの経験
――小学生男子の〈友人〉関係形成を例に 三品拓人
1.はじめに――児童養護施設で暮らす子どもが抱える問題と子どもの意思
2.子どもを取り巻く多様な人間関係の実態
3.学校でできる〈友人〉関係形成の制限
4.〈友人〉形成の意味
5.おわりに――子どもの〈友人〉形成と子どもの意見表明
第5章 被虐待児に対する「子どものため」の臨界
――被虐待児は「子どものため」の支援/介入とエイジェント化をどのように経験しているか 根岸 弓
1.はじめに
2.子どもの意見表明権とは何か
3.被虐待児はエイジェント化をどのように経験しているか
4.被虐待児は「子どものため」をどのように経験しているか
5.被虐待児と家族
6.おわりに
終章 家族変動と子どもをめぐる複雑さ 野辺陽子
1.個人化と子ども
2.新たな論点①――親子関係
3.新たな論点②――ケア
4.家族の再編と「子ども」の構築
おわりに 野辺陽子