縮小まちづくり ―成功と失敗の分かれ目―

著者 :
  • 時事通信社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788715479

作品紹介・あらすじ

人口減少・超高齢社会を迎え、さまざまな世代が安心して暮らせる現実的なまちづくり方策の策定と実行が喫緊の課題となっている。これからのキーワードは「コンパクトなまちづくり」(コンパクトシティ+ネットワーク)。特に、地方都市では、地域の活力をできるだけ維持しつつ、医療・福祉・商業等の生活機能を確保し、持続可能性を高めるまちづくりが求められている。
 「縮小まちづくり」とは、集中的に再生・活性化を行うエリアを定めてマネジメントし、魅力ある人材とマネーを呼び込み、薄く広くひろがったまちをたたんで整理していくこと。全国の最先端事例などから、全国の自治体が学べるポイントを抽出した、最新最強のまちづくりの事例が満載です。

感想・レビュー・書評

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  • 第4章の人を呼び込むのところがとても参考になった。

  • まずはじめに「縮小まちづくり」の意味がわからなかった。どういうことなんだろうか。縮小するちづくりなのか、まちづくりをコンパクト化しようとしているのか。不明である。
    「縮小まちづくり」とは、集中的に再生・活性化を行うエリアを定めてマネジメントし、魅力ある人材とマネーを呼び込み、薄く広くひろがったまちをたたんで整理していくこと。というのが筆者の定義だそうだ。つまり選択と集中の議論である。じゃあそこから記述しないといけない。

    あやふやな「まちづくり」の成功事例をあつめただけの印象。
    成功事例とはなにかを予め定義してから、具体的な数値がでて、初めて成功したとされるはずである。それなのに、ひとくくりでまとめてしまうと単にあつめただけになってしまう。

    作中の成功事例について、中核市から小規模自治体(夕張)まで、すべて書いてしまっているから、これらの特徴を真似れば成功するような錯覚を覚えてしまう。
    コンサル界隈の著作であるのに構成・ロジックが非常に危うい。
    特定の政策はどこからやってきたのか、首長か、地方議員か、市民かNPOか…その結果どのような政策が現れ、成功したのか、そこから記述しないと、成功事例を模した計画はまるごと共倒れしてしまう。

    さらに、表紙で「ターゲットをしぼる」と書いてあるが、完全にこの本の読み手(ターゲット)を絞りきれていない。章はじめに登場する寒いマンガは、想定される読者を小馬鹿にしていると思う。読者は研究者、自治体職員、自治体議会議員あたりであろうか、読み手を想像すればマンガは不要なはずである。

    この手の本は気をつけて読むべきである。
    批判はしたが、小奇麗にまとまっている分、成功事例を知りたい人にはおすすめなのかもしれない。
    が、おおよその調査・研究ができていると、これら成功事例は知っていて当然のレベルであることは補足しておく。

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著者プロフィール

富士通総研経済研究所上席主任研究員

「2016年 『空き家対策の実務』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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