- Amazon.co.jp ・本 (18ページ)
- / ISBN・EAN: 9784790261087
感想・レビュー・書評
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名作の紙芝居化に興味をもって読んでみた。
原作はかの文豪・芥川龍之介の短編。
カテゴリーで言うと芥川は「近代文学」に入るが、確か原作は文語体だったような。
こちら紙芝居では、その原作を生かしながら諸橋精光さんが分かりやすく脚本化し、絵を描かれたもの。
その絵がまぁ大変な迫力で、軽くトラウマになりそうだ。
諸橋精光さんの想像力・描画力の賜物ではあるけれど、地獄の場面など本当におどろおどろしい。
ああ、こんな処は絶対に行きたくない!と誰しもが思いそうだ。
それが本来の狙いなのだから、「地獄」というものについて教えられるチャンスととらえたい。
仏教の合理的な教えは、悪いことをすればこうなりますと具体的に見せてくれる。小さい子ほど効果は現れるだろう。
問題は主人公・カンダタの心の動きの表現で、こればかりは練習が必要かな
恐れ・諦め・希望、その繰り返しと、そしてエゴがむき出しになる様。
どなたかこの紙芝居を演じたことのある方に、見本を見せていただきたいが・・いつか機会に恵まれますように。
18場面。約11分。中学年以上かな。
低学年ではうなされてしまうかもしれないので。
大人向けでもあるが、大人は地獄を恐れない人も多そうだな。。 -
言わずと知れた名作。NHKの“にほんごであそぼ”の中に蜘蛛の糸を題材にした歌があり、息子が興味を持ったので読んでみた。紙芝居なら3歳児にもわかりやすい。
息子は眉間に皺を寄せて食い入るように見ていたが、読み終わると意外にも「おもしろい」と。
私も子供の頃に読んで、地獄の様子を描いた絵が恐ろしかったけれど、それゆえに強烈に記憶に残っているし、善悪について考えさせられる。
(読んだ時期:3歳9ヶ月)
これ、5年以上も前のレビューなんですが、どなたかが拾い出して下さったんでしょうね。
おおお!給食の時間にこのお話が...
これ、5年以上も前のレビューなんですが、どなたかが拾い出して下さったんでしょうね。
おおお!給食の時間にこのお話が流れたのですか!
なんと進んだ小学校だったのでしょう。
今じゃ善悪の基準も家庭で教えられなくなりました。
「自然に」「自由に」育てれば身に付くと思っているみたいです。
そして成長したあとでこのお話を聞いても、理屈で対抗することばかり優先して受け入れられません。
恐怖を教えるって、実は良いことなんですよね。
こんなことを言ってる私だって、本気で怖がった幼い自分に戻りたいです。
ああ、きっと私はとんでもないカンダタになるんでしょうね。。。
カンダタに登り切る未来はあったのか、そこは謎なんですよね。
つまり、カン...
カンダタに登り切る未来はあったのか、そこは謎なんですよね。
つまり、カンダタは、悪事のツケを払わされることとなる未来しか……。
お返事が遅くなってごめんなさいね。
「カンダタに登りきる未来はあったのか」
うーん、そこは原作でも全くと言って良いほど省か...
お返事が遅くなってごめんなさいね。
「カンダタに登りきる未来はあったのか」
うーん、そこは原作でも全くと言って良いほど省かれています。
読み手の想像にまかされた部分なのでしょう。
「こんな人なのだから、さぞかし・・」
「こんな人でも、きっと・・」 ←こちらであればと思うのですが、分かりませんね。
私は全く間違っていないと言える人がいれば会ってみたいものです。。。
今日は少し寒気が緩んでほっとしています♪