ビザンツ貴族と皇帝政権―コムネノス朝支配体制の成立過程― (金沢大学人間社会研究叢書)
- 世界思想社 (2012年1月18日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784790715504
感想・レビュー・書評
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11世紀中葉からアレクシオス1世没時までのビザンツの政治史。軍事貴族は軍隊組織を足掛かりに勢威を高め、地域で有力家門同士で結びついて、それを基盤に皇帝権力を争奪したという。そしてイサキオス1世やコンスタンティノス10世という過渡期を経て、広く有力家門を姻戚関係を通して取り込み、皇帝を家父長とする疑似家族「コムネノス一門」が形成され安定した王朝を生み出す。文献・印章資料・先行研究の知見を駆使し、プロソポグラフィーの手法を取り入れて当時の実態に迫っていく。専門書ながら根津先生の文章は読みやすく、難解ではない。この時期のビザンツ政治史の集大成・決定版といえる一冊。
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