ビザンツ貴族と皇帝政権―コムネノス朝支配体制の成立過程― (金沢大学人間社会研究叢書)

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  • 世界思想社
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790715504

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  • 11世紀中葉からアレクシオス1世没時までのビザンツの政治史。軍事貴族は軍隊組織を足掛かりに勢威を高め、地域で有力家門同士で結びついて、それを基盤に皇帝権力を争奪したという。そしてイサキオス1世やコンスタンティノス10世という過渡期を経て、広く有力家門を姻戚関係を通して取り込み、皇帝を家父長とする疑似家族「コムネノス一門」が形成され安定した王朝を生み出す。文献・印章資料・先行研究の知見を駆使し、プロソポグラフィーの手法を取り入れて当時の実態に迫っていく。専門書ながら根津先生の文章は読みやすく、難解ではない。この時期のビザンツ政治史の集大成・決定版といえる一冊。

著者プロフィール

1961年生まれ。専攻、ビザンツ帝国史。現在、金沢大学教授。主な著書に『ビザンツ 幻影の世界帝国』、 『ビザンツの国家と社会』、『夢想のなかのビザンティウム――中世西欧の「他者」認識』などがある。

「2011年 『図説 ビザンツ帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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