ソドムの百二十日

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791759743

作品紹介・あらすじ

男色、小児愛、老人愛、近親相姦、獣姦、屍体愛、スカトロジー、嗜虐、フェティシスムと、強靱な構想力によって、人間の深層にひそむ性の異常を描きつくしたサド文学の代表作。ロマン主義の先駆、フロイト及びシュルレアリスムの祖として位置づけられるサドの形而上学の原点となった大作の完全翻訳。

感想・レビュー・書評

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  • パゾリーニ監督の映画『ソドムの百二十日』の原作。マルキ・ド・サドの代表作でもある。

    ある家に美少年・美少女を連れてきて時の権力者が酒池肉林の一大饗宴を繰り広げる。強姦・糞便・拷問・殺人何でもござれ。

    思ったのだが、今日の官能小説と違って女性のあえぎ声とかはマルキ・ド・サドの作品には出てこない。ただまあ一種の思想書だからそれでもいい。


    他の人も書いているが、「俺ってサドだから~。」と言っている人は一回でもこの本読むべき。そして自分の無知から出た言葉を恥じよ。

  • 「あたしサドだからさ~」とかいう若者はこれをよんでサディズムの精神を学ぶべき。

  • 読むのにこんなにつかれた小説は初めてかもしれない。面白くないからではない。とにかく疲れるとしか言いようがない。日本で流布しているいわゆるサドマゾをイメージして読み始めると、頭を強打されることだろう。当時の社会背景や宗教思想に対するサドのメッセージは、ぬるま湯のような現代社会に生きる私には消化するのにたやすいものではない。

  • 悪趣味を小説に書いたような小説。ヤマもなくオチもなく、ただただ筆舌に尽くしがたい異常な描写が延々と続く。

    本書で語られる数々の出来事は、質も量もどこで見た作品より段違いに強烈だが、それらの作品で感じたような嫌悪感や恐怖感が湧き出てこないのは、徹底的に視点が遠く、被害者の心情どころか叫び声一つも描写されないからだろう。
    醜悪ではあるが陰惨ではなく、凄惨ではあっても絶望ではない。その現実感のなさを筆者が意図していたのか、それともプロットで終わってしまっている後半部で描写するつもりだったのかはわからない。
    ただ、もし全ての事象が事細かに描写されていたとしたら。例えば実写化などされるでもしたら、とても常人の視聴に耐えうる作品ではなくなっていたことだろう。
    だが、それこそが著者の目指していた、当時の画一的な価値概念からの逸脱。抑圧からの開放ではなかっただろうか。

    とすれば本作はヤマもオチもなく、ただただ意味だけを追求した作品であるのだろう。
    そして、汚物に例えられても反論しようがない本作が出版を許される社会こそ、著者が夢見た世界であったのかもしれない。

  • 佐藤晴夫氏による完訳版である。長い(438ページ)。
    尻の穴とうんこが大量に出てきて食傷気味。
    後半の残虐殺人描写もサドが獄中で妄想に耽った結果なので荒唐無稽すぎて何がなにやら。エログロもひたすらそれだけ延々やられると麻痺してくる。

  • 全部は読んでない。序文で腹いっぱい。
    シンプルにいかれてる。もう、小説の前提が自分の常識と違う。
    なんか、読んでて頭がカーっとなる。

  • 積み。えろいぐろいむごい。

  • ナポレオン時代の官能小説で当時はこれでも発禁処分である。今日日、ポルノDVDが有るのでこの中に有る様なネタは実写で見る事ができる。よって、馬鹿馬鹿しくて読んでられないと言うのが率直な感想である。

  • [要旨]
    男色、小児愛、老人愛、近親相姦、獣姦、屍体愛、スカトロジー、嗜虐、フェティシスムと、強靭な構想力によって、人間の深層にひそむ性の異常を描きつくしたサド文学の代表作。ロマン主義の先駆、フロイト及びシュルレアリスムの祖として位置づけられるサドの形而上学の原点となった大作の完全翻訳。

  • 牢獄の中の異常性欲。想像の末に描かれた世界ではあるけれど、この「異常」と「倒錯」とを理解することは出来ない。

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著者プロフィール

フランス革命期の貴族、小説家。代表作に『悪徳の栄え』『ソドムの百二十日』など。

「2014年 『閨房哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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