女盗賊プーラン〈上巻〉

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制作 : Phooran Devi  武者 圭子 
  • 草思社 (1997年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794207463

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女盗賊プーラン〈上巻〉の感想・レビュー・書評

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  • 上巻。これがたった4、50年ほど前の現実だったなんて残酷すぎる。

  • 幼いころから貧困に喘ぎ、公然と繰り返される収奪と差別、警察ぐるみのレイプに虐げられた少女の人生が、盗賊に誘拐されたことから一転。少女は盗賊のリーダーと恋に落ち、義賊となって男達に復讐を果たそうとする…。これがフィクションであったならば、諸手を上げて喝采する大活劇だ。しかし、これは小説ではなく、ごく最近(少なくとも僕は生まれていた時代)に実際に起きた事件の数々だというのだから、手放しでは楽しめない。カースト制に基づく差別と、女性蔑視に起因するレイプの多発は 2015年の現在もインドが抱える問題の一つで、このプーラン・デーヴィーの半生記の悲惨さと壮絶さには、ただただ押し潰されるほかはない。

    邦訳の出版は 1997年で、当時のベストセラー。いつか読みたいと思いつつ、早や 20年近く経ってしまったわけだが(プーラン自身は 2001年に暗殺されている)、米原万里の絶賛書評をきっかけに手をつけた。案の定、道を歩く間も読み止められないほどの勢いで一気読み。読み終わって冷静さを取り戻してみると、そもそもが本人の一方的な口述筆記を別の作家が書き起こしたものなので、(ベヘマイー虐殺への不関与など)記述の信憑性は疑わしいし、フランス語の原作を英語から重訳(しかも抄訳)しているので、願わくば全訳を読みたいところなのだが、そもそもこの本に書かれている全てのことが僕の想像を遥かに凌駕しているため、読んでいる最中はまったく気にならずにのめり込んだ。

  •  上巻ではプーランが盗賊に拉致されて行動を共にするまでが描かれている。村の差別というのはどこの国にもあるのかもしれない、しかし、近代社会に置いてこれほど酷いものはない。自伝的な告発本である。下巻ではインドのカースト制度という大きな壁が立ちはだかる中、プーランは社会に反旗をひるがえす。ここにひとりの少女の戦いがはじまる。

  • 実は頂き本。貰ってよかった。

    低カーストに生まれるだけで虐待の理由になる。低カーストに生まれるということは、前世で罪を犯しているからだという。
    そして、慣習がまたとても厳しい。女性に。詳しい訳ではないけれどこれを読んでいるかぎり、そうみえる。

    こういった問題は一朝一夕では解決することはできないけれど、未だ改善されていないのは悲しい。

    あまりに衝撃的な内容と酷い虐待と暴力で読むのが辛くなる本。
    しかし、どんな環境であろうと慣習があろうとそれにあらがう事の出来る人が生まれて来るというのは、人間の奇跡を感じる。

  • 実話だが、もの凄くて言葉がない。

  • 2001年に暗殺されたインドの国会議員、盗賊の女王ことプーラン・デヴィの自伝。

    インドのカースト制度は1950年の憲法制定により否定されたが、その後も村を支配していた。どうやら現在も残っているらしい。また結婚の際には花嫁が持参金を持っていくしきたりが残っているが、持参金目当ての詐欺、金額が少ないことによる虐待や殺人、果ては逃げて帰った実家で不名誉を隠すために殺害されるなど多くの問題をはらんだ制度になっている。ヒンドゥ教では女性に生まれることが前世の悪業の報いとされている。こういった背景そのものがプーランの過酷な運命のもとになっていた。

    1958年頃マッラという漁師や船漕ぎのカーストに生まれたプーランは11歳で最初の結婚をさせられるが嫁ぎ先で虐待され実家に戻ることになる。そのころ実家は伯父の家に相続の土地をだまし取られ裁判を争っていた。父親は気が弱く、15才になったプーランは負けん気が強くいとこのマヤディンには目障りな存在になっていた。
    村の領主に取り入ったマヤディンはプーランを追い出しにかかり、ある日プーランは自宅で襲われ両親の前でレイプされる。結婚した姉のところに逃げている間に盗賊のいいがかりをつけられ、警察につかまり更なる陵辱をうける。

    保釈されたプーランだが村八分にされており、ついには村の領主の依頼で誘拐されてしまう。盗賊団には二人の首領がおり、一人はプーランを奴隷扱いするがもう一人のヴィクラムはプーランに優しく二人は愛し合うようになる。プーランをかけたもめ事でヴィクラムはもう一人の首領を殺し、プーランも盗賊団と行動をともにするようになる。この頃がプーランにとって最も幸せな時期だったようだ。この盗賊団は金持ちから盗んで貧しいものには金を配る義族として書かれているが自伝だけあって本人の都合の悪いことは書かれていないかもしれない。

    幸せは長続きせず、ヴィクラムの恩人にあたるシュリ・ラムが仲間に入ったあたりからきな臭くなり結局ヴィクラムはシュリ・ラムに裏切られ殺されてしまう。なんとか逃げ出したプーランは自分の盗賊団を作り、シュリ・ラムに対する復讐を果たそうとビーマイ村を襲撃するが逃げられてしまい、このとき仲間が村の首領22人を殺したことで大規模な指名手配を受ける。また、この村はかつてプーランが濡れ衣で捕まったときに警察とともにプーランに集団暴行を加えた村だった。プーラン自身はこの大量殺害には関係していないと言っている。

    この事件がきっかけでプーランは司法取引を受け投降し、未審理のまま11年間収監された。しかし、プーランには罪の意識はなく、復讐も当然のこととしている。プーラン自身はエピソードで敬意を払ってほしかった。「プーラン・デヴィは人間だ」と言ってほしかったと語っている。また自伝を書いたきっかけは自分と同じことが他の人におこってほしくないからだと語っている。

  • インドの最下層カーストに生まれ、その後盗賊団のリーダーに、やがては国会議員になったプーラン・デヴィの半生。
    プーランは読み書きができないため、口述筆記によってこの本は書かれている。上巻では、生まれた村で凄惨な虐待を受けて育ったプーランが、伴侶となる盗賊のリーダーと出会うまでが書かれている。

  • インドで貧しく身分の低い女性として生まれたらどうなるか、とにかく壮絶。

  • 実話だけど、小説のような波乱万丈の人生を生きた女性のストーリー。

    彼女の人生を狂わせてしまった、
    「カースト制度」についてもっとよく知りたいと思いました。

  • インドの低カーストに生まれ様々な苦労をしてきたプーランの自伝。

    本人は字が書けないので、しゃべったことを他の方が本にまとめてあります。

    最初は辛い話ばかりで重い気分で読んでたんだけど、読み進んでいくうちにはまって最後まで一気に読んでしまった。

    男女不平等、カースト間の差別が当たり前のインド。

    みんなが当たり前だと思っているそれらのことにプーランはいつも疑問を持っている。

    盗賊にされわれ、皮肉にもそこで初めて自分を一人の人間として扱ってもらい、愛に目覚め強くなった彼女。

    そして今まで自分を虐げてきた者達に復讐を始め、
    危険人物として投獄されるが、その後国会議員まで登りつめる。

    わたしとしては、国会議員になってからの彼女の活躍ぶりも大変気になったのだが、残念ながら恨みを持つ者に暗殺されたそうで、とても残念です。。。

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