デヴィ・スカルノ回想記 栄光、無念、悔恨

  • 草思社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794217547

感想・レビュー・書評

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  • 美貌を武器にのしあがったというと語弊があるけど、それはデヴィさんの野心や向上心があったからこそ。自身の幸福を求める代わりに失ったもの、悲しみは数知れない。
    幸福も不幸も多くを経験した彼女だからこそ、今も人々をひきつけるんだろうな。

  • デビィさんすごい!波乱万丈過ぎるわ。
    最近面白いのでテレビでついつい見てしまいます。

  • デビィ夫人の回想記。戦争から必死で生き延びて、母や弟を助けるため千代田生命に勤めながら学校へ行ったり、昼休みや休日に喫茶店でバイトしたり、女優になろうとしたり、就業間や後にそんなに時間があったりするのが結構謎だなぁと昔の労働体制とかが気になる。

    その後外国人の金持ちの妻帯者とのつきあい(これが愛人なのかただのパトロンなのか謎)、高級クラブ・コパカバーナでのホステス業、インドネシアと付き合いのある会社からのスカルノの紹介...結局日本企業に利用されたように感じる。もちろん自分の野心や恋のために飛び込んだんだろうけれど。唐人お吉や蝶々さんのような悲しい結果にならなかったのは、ひとえに彼女のバイタリティや気の強さ、なにより美貌が魅力的だったからじゃないかなと感じた。

    ただイスラムの第四夫人まで、という制度はやっぱり一夫一婦制と変わりなく、女の間の争いが怖い。そんなのうまくやれる男なんか結局ほとんどいないんじゃないか、と思った。

    独立したばかりのインドネシアの政治状況や日本との関り、スカルノ大統領失権後のスハルト政権など、何が起こったかがおおまかにわかりやすかった。終身大統領という職責がどんな特権を受け、その国の法律上どうなのかよくわからないので、感覚的には彼女が受け取った日本企業からのコミッション料を含む金銭面には疑問が残る。

    自分自身にあんまり客観的じゃないけれど、自身の回想記ゆえの女の嫉妬や身分をカサに着る様なある種不快な考え方、勘違い、矛盾、失敗、悔恨、彼女の毒の部分も存分に感じられて、文章も軽くて読みやすかったし、私が理想とする人間とは違うゆえにその際立った魅力がとても面白かった。

  • インドネシアに滞在している者として、とても勉強になった。
    どこの企業がどうなってたか、スハルトのファミリービジネスはどうだったか。
    となりのグドゥン・ジャヤに事務所を持っていたというのも驚きだ。
    倉沢愛子さんが桐島さんについて書いた本も合わせて読みたい。

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