- Amazon.co.jp ・本 (108ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794217707
作品紹介・あらすじ
南極でしか見ることのできない現象を、170点以上の美しい写真で、科学的な解説とともに紹介する。
感想・レビュー・書評
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日経サイエンスの書評で知った本。
南極の写真集なのかと思い、息抜きのつもりで借りたが、なかなか中味の濃い本だった。
著者は高校教諭で気象予報士、気象写真の第一人者でもあるという。第50次南極観測越冬隊員として観測業務に携わる傍ら、撮りためた写真を解説とともに紹介している。
南極では空気中の微粒子が非常に少なく、様々な気象現象の観測に向いているんだそうである。オーロラが美しいとは聞いたことがあるが、美しい朝焼けや夕焼け、極地でしか見えない不思議な形の太陽や月、グリーンフラッシュ(日の出・日没時に見える緑色の閃光:『緑の光線』て映画があったっけ)など、興味深い現象が盛りだくさんである。
また、様々な形状の雪の結晶や氷の粒など、寒冷地ならではの造形美もすばらしい。
解説部分も充実しており、極には3つ(南極点・磁南極・地磁気南極)あるなんて話は初めて聞いた。
現象に着目する観察力とそれを美しい写真に仕上げる技術力、そしてもちろん、その背骨となる学術的知識の賜物だ。
「へぇー」がたくさんつまった本である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たなぞうの書評をみて読む(&見る)ことにしました。台風が迫るなか、自然の力強さを感じつつゆっくりと楽しませてくれました。写真に番号が振られているのですが、13-5「青い氷山」というのが、水平方向に縞模様に青色(透き通った氷の部分が青く見えるのでは?との考察でした)が映えていて美しいです。私が卒業した高校の地学の先生もアクティブでフィールドワークを続けていました。実践勉強を通津k手いる先生の授業は面白いですよね。とくに教科書から脱線した話が。写真だけでなく、その物理現象の説明がなされており、勉強になります。知ったかぶりが出来るようになります。南極では雷がないんだそうですよ。その理由は、、、
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高校地学の先生は今や絶滅危惧種なのではあるまいか?そんなR.D.T.(レッドデ−タ・ティーチャー)が南極観測越冬隊に参加。素晴らしい本を作ってくれました。「南極の写真はいろいろ見たけれど、こういう写真は初めてだ。面白いな。地学も勉強してみたかった。」とは息子の感想。今は必修じゃないものね。気象、地質、天文の各分野のわかりやすい解説、シンプルなイラストも好もしく、ただ写真が美しいというだけではない、科学の本です。どんなカメラで撮影したか書いてあるのもうれしい。
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NDC402
「南極でしか見ることのできない現象を、170点以上の美しい写真で、科学的な解説とともに紹介する。」
目次
第1部 空(ゆらめくオーロラ;あまりに美しい朝焼け・夕焼け;景色が歪む!蜃気楼;雪結晶のコレクション;氷の粒がつくる光の現象 ほか)
第2部 地表(南極の手つかずの地面;ブリザードがやってくる;雪面と霜の不思議;氷山ができてから消えるまで;過酷な南極にやってくる動物たち)
著者等紹介
武田康男[タケダヤスオ]
1960年生まれ。東北大学理学部地球物理学科卒業。高校教諭。気象予報士。日本気象学会会員。日本自然科学写真協会会員。第50次日本南極地域観測隊員として、2008年末から2010年春まで昭和基地などで観測業務に従事 -
南極の美しい写真がいっぱいの本。グリーンフラッシュ、はじめて目にする言葉だったのですが、とてもきれい。過酷な地という印象が強い南極だけど、こんなきれいな場所でもあったのか。
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南極でカメラの壊れやすさと、その対策がうーん、やっぱりという感じ。内容が高校の先生だからかと、納得。
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世界一美しい星空、圧倒されるようなオーロラ、信じられない景色をつくり出す蜃気楼、言葉を呑むような美しさを持つ朝焼け・夕焼け。 南極でしか見られない自然現象を170点以上の写真と科学的な解説で紹介する。
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単に「きれい」だけじゃなくて、「なぜこういう現象が起こるのか」を結構詳しく説明してくれているので、勉強になる。パラパラと写真だけを見ても、じっくり解説を読んでも、どちらでも楽しめる本。
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